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『アオのハコ』千夏のことが好きな人は誰?恋愛感情を向けた人物を整理

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朝の体育館とバスケットボール、バドミントンラケットを淡い水彩で描いた青春の風景

『アオのハコ』で千夏に恋を向ける主な男子は、猪股大喜・岸祥一郎・松岡一馬の3人。千夏が好きになり、付き合うのは大喜です。

ただ、3人を「千夏を奪い合うライバル」とひとまとめにしたら、肝心なものが抜け落ちます。千夏は誰かに勝った人の賞品じゃない。彼女自身も恋をしているんです。

朝の体育館で恋を育てた大喜、ひと目で心を奪われた岸、バスケを通じて近くにいる松岡。同じ「好き」でも、千夏と過ごした時間が違う。そこから追うと、この恋の輪郭が見えてきます。

※ここから原作12巻の告白・交際成立と最終250話の結末までネタバレします。アニメSeason1では描かれていない場面も含みます。

人物千夏への気持ち・接点二人の関係
猪股大喜朝練で知った一つ年上の先輩への片思い原作103話で告白、104話で交際へ
岸祥一郎千夏に一目惚れし、連絡先を知ろうとする千夏と恋人になる展開はない
松岡一馬同じ高校の男子バスケ部員で、千夏を意識する大喜と千夏のデートにも割り込むが、交際には至らない

千夏のことが好きな人は誰?名前を挙げられる主な3人を整理

名前を挙げるなら、猪股大喜・岸祥一郎・松岡一馬の3人。大喜は片思いを告白まで運び、岸は千夏の連絡先を求め、松岡は大喜とのデートに割り込むほど彼女を意識します。

ただし、ここでいう「3人」は千夏を好きな人の総数じゃありません。女子バスケ部のエースで、校内外から注目される千夏。名前も出ないファンまで数え始めたら、話は別です。

千夏を見て「すごい」と思う人と、千夏と「付き合いたい」と動く人は違います。恋として相手へ向かった行動がある3人に絞ると、誰の気持ちがどこへ向いていたのか、すっと見通せます。

大喜は、朝練の体育館で千夏の努力を見つめてきた後輩。同居で距離が近づいても浮かれるだけでは終わらず、自分もインターハイを目指して練習を重ねます。

岸は下富高校のバドミントン選手で、千夏に一目惚れ。まだ二人の間に長い付き合いはないのに、連絡先を欲しがって大会の大喜まで巻き込む。この踏み込みの速さ、かなり岸らしい。

松岡は千夏と同学年で、栄明の男子バスケ部員。女子バスケ部の千夏とは所属チームが違っても、大喜にはない「同じ競技の話が通じる近さ」があります。

でも、千夏が誰と話したかだけで恋の答えは決まりません。大喜の胸がざわつくたび、僕も「その相手と仲がいいこと」と「恋人になりたいこと」をいったん分けて考えたくなるんです。

猪股大喜|朝の体育館で始まった片思いが、103話の告白へ

大喜の片思いは第1話から隠しようがありません。でも、僕がこの恋を好きなのは、千夏の顔を見て舞い上がるところだけじゃない。大喜は千夏の「練習している時間」に恋をしたんです。

朝一番の体育館へ行けば、もう千夏がボールを追っている。好きな人に会うために早く行ったら、その人は自分より先に努力している。ちょっと待って、そんなの余計に好きになるだろ!

しかも大喜もバドミントンの練習をしているから、あの早朝の一人練習を軽く見られない。憧れと恋が同じ場所で育つから、千夏を見た後の大喜はラケットを握る手にも力が入るんです。

中等部から高等部の練習へ参加していた大喜には、早い段階から「もっと上手くなりたい」という気持ちがあります。そこに千夏が現れると、今度は「あの人の隣に立てる自分になりたい」が重なる。

恋をしたから練習をサボる、じゃない。好きな先輩が黙々と練習しているので、自分まで走り出してしまう。甘い顔だけじゃなく汗の匂いがするところが、この二人の始まりなんですよ。

千夏の同居は「恋人への近道」ではなく、バスケを続けるための選択

千夏の両親に海外転勤の話が出て、千夏は日本でバスケを続けるために猪股家へ身を寄せます。毎朝の体育館で会っていた憧れの先輩が、まさか自分の家にいる。大喜、よく平静を保てるな!

朝なら練習が終われば別れる。でも家なら、帰ってきたらまた顔を合わせる。生活の中に千夏が入り込むなんて、大喜の心臓にはずいぶんハードな新生活です。

一方で、ここを「千夏も最初から大喜が好きだったから同居した」と読んではいけません。千夏が家族と離れて日本に残ったのは、バスケを諦めたくなかったからです。

大喜はその覚悟をそばで見て、インターハイ出場を目標に掲げます。好きな人と同じ家にいられる幸運を、自分が強くなるための時間にも変える。ここが、同居設定をただのラッキーイベントで終わらせないんです。

同じ屋根の下にいても、千夏の夢まで大喜のものにはならない。好きだから近づきたい。でも千夏がバスケを続けたい気持ちは、ちゃんと千夏のもの。この距離感を二人が少しずつ覚えていくんですよ。

好きな人が他の男子と話すだけで、心が落ち着かない

一緒に暮らしているのに、学校での千夏を全部知っているわけじゃない。大喜の恋が面白いのはここからです。家で近くなったぶん、知らない男子との親しさが前より大きく見えてしまう。

針生が千夏を「ちー」と呼ぶ。留学先から戻った松岡が千夏と楽しそうに話す。どちらも千夏にとっては普段の人間関係なのに、大喜はそこで自分の知らない千夏に出会ってしまいます。

家では同居人、学校では手の届かなそうな先輩。この二つが同時に存在するのが厄介で、いい。大喜の嫉妬は、相手を疑うより「自分はまだ知らないことがある」と気づく痛みに近い気がします。

誰と親しいかだけで大喜が千夏の心を決めつけられないのは、読んでいる僕らも同じ。だからこそ千夏が自分の気持ちを言う日まで、大喜の片思いとして一緒に落ち着かなくなるんです。

原作12巻103話で告白、104話「1月4日」で恋人に

答えが返ってくるのは原作12巻103・104話。103話「話したいことがあるから」で大喜が告白し、104話「1月4日」で千夏も好きだと伝え、二人は付き合い始めます。

冬休みは同居が一時お休み。大喜はバド部のスキー旅行で長野へ行き、千夏は帰国した両親と祖父母のもとで過ごします。普段なら家に帰れば会えた相手が、同じ県にいても遠い。

そこへ千夏から雪景色の写真が届く。大喜は見て終わりにしません。電車を乗り継いで、千夏がいる湖へ向かうんです。待っていればまた家で会えるのに、もう待てなかったんだな……。

同居は大人たちの事情と千夏の選択で始まりました。でも雪の湖畔へ向かうのは大喜自身の選択。たまたま近くにいられた後輩が、会いたいから自分で会いに行く。あの移動に、片思いの時間が全部乗っています。

そして大喜は、雪の湖畔で千夏に好きだと告げる。返事を待つ側になった大喜へ、千夏も「好き」を返す。1月4日、二人は恋人同士になります。……やっと言えた!

ここで思い出すのが、岸の「連絡先を賭けた勝負」です。大喜がコートで勝ったから千夏をもらえたわけじゃない。千夏本人が、大喜と付き合いたいと答えた。どれだけ遠回りしても、最後はその一言なんです。

雪の湖畔まで一気に追うなら、単行本12巻の103話と104話を続けて読むのがおすすめ。告白直後の緊張も、返事を聞いた大喜の反応も、切り離せない二つの場面です。

雪の湖畔の告白を読み返すなら12巻。103話を読んだあと、104話へページをめくってください。大喜が一人で抱えた「好き」に、今度は千夏の声が返ってきます。

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岸祥一郎|千夏に一目惚れ、連絡先を巡って大喜と対決

岸祥一郎(きし しょういちろう)は下富高校の男子バドミントン部員。千夏に一目惚れし、そこで止まらず連絡先まで知ろうとする。大喜が長い時間をかけて近づいた相手へ、いきなり直球で来る男です。

しかも岸は大喜と同じバドミントン選手。恋の話だけで済まず、地区大会のコートで顔を合わせるんです。対戦相手の好きな人が、自分の好きな先輩。なんだこのややこしい組み合わせは。

大会なら勝ちたいのは当たり前。でも相手の口から千夏の名前まで出た瞬間、大喜にはもう「ただの試合」でいられません。競技と恋が、同じ一球へぶつかってしまうんですよ。

アニメ4話の「千夏の連絡先」は、恋愛と試合が衝突する瞬間

アニメSeason1第4話「あいつが勝ったら」。地区予選で大喜の前に現れた「千夏の連絡先を狙う男」が岸です。千夏は会場にいないのに、彼女の名前ひとつで試合の空気まで変わってしまう。

岸は、針生がジュニア時代にダブルスを組んでいた相手でもあります。千夏へ近づく道筋に、大喜が普段から頼っている先輩がいる。急な恋敵かと思ったら、競技の人間関係の延長に現れるのが面白い。

その岸が、大喜との勝負へ千夏の連絡先を持ち込む。バドミントンで勝ちたい気持ちに、「先輩の連絡先を渡してたまるか」まで加わった大喜の必死さ。そりゃ、いつもの一戦と同じ顔では打てません。

ただ、ここは千夏を置き去りにしてはいけません。連絡先を教えるかどうかを決めるのは千夏で、試合の勝者が彼女の気持ちまで受け取れるわけじゃないんです。

岸、初動が速い。そこは笑ってしまうけど、僕が大喜の側に立つと全然笑えない。やっと話せるようになった先輩へ、別の男子が「連絡先!」と飛び込んでくるんですから。

岸の登場で思い知らされるのは、千夏は大喜の胸の中だけの「特別な先輩」ではないこと。自分が好きな人を、ほかの誰かも好きになる。恋の最初の不安がコートにまで入り込んでくるんです。

岸は千夏と付き合う?大喜と同じ結末にはならない

岸は千夏と恋人にはなりません。連絡先を欲しがったことも、一目惚れしたことも事実。でも、千夏が岸に恋を返して交際する展開とは別です。

岸の勢いを見ると、長い時間をかける大喜より押しが強いようにも見えます。でも恋心の強さは、声の大きさや接近の速さでは測れない。まして相手の「好き」の代わりにはなりません。

岸が「負けたから恋を失った」という説明では、千夏の気持ちがどこかへ消えてしまう。試合は試合。千夏が誰を好きかは千夏が決める。その二つを分けておきたいんです。

松岡一馬|同じ高校でバスケをする仲間。大喜を焦らせるもう一人

松岡一馬は栄明高校2年の男子バスケ部員。アメリカ留学から帰国し、千夏と同じ学年へ戻ってきます。大喜と違って、千夏とは「バスケの話」で自然につながれる男子です。

岸は一目惚れから一気に近づく男。松岡は同学年で、同じ競技へ打ち込む千夏と会話が弾む男。恋の相手としてどうかは別として、大喜にない共通点がある。これは焦る。

大喜がどれだけバドミントンを頑張っても、千夏のバスケ仲間として過ごした時間は後から手に入りません。そんな松岡が目の前で千夏と笑っている。大喜が落ち着かなくなるのも分かるんです。

アニメ22話|帰国した松岡と千夏の会話を見た大喜は…

アニメSeason1第22話「いのた!」。留学から戻った松岡が千夏と楽しそうに話すのを、大喜は目撃します。大喜にとっては知らない「千夏の同学年の男子」が、いきなり親しげに話しているんです。

大喜は千夏と同居している。でも、千夏のバスケ部の過去や友人関係まで一緒に過ごしてきたわけじゃない。家で会える近さがあるほど、学校でのあの会話の自然さに置いていかれそうになる。

松岡にとっては久々に同学年の仲間と話しただけかもしれない。それを見た大喜は、つい恋の競争相手として意識してしまう。同じ場面でも、二人の中で起きていることは違うんですよ。

だから松岡を「千夏と話した悪い奴」にしたくありません。男子バスケ部で千夏と親しいことと、大喜の嫉妬と、松岡自身の好意。三つは重なっても、ひとつの悪意にはなりません。

原作10巻では二人きりのデートに松岡が割り込む

松岡は大喜の前に姿を見せて終わりません。原作10巻では、大喜と千夏の二人きりのデートへ割り込んできます。えっ、そこまで来るのか。

二人で出かけられるだけでも大喜には大切な時間なのに、ここで松岡! 思わず「今だけは二人にさせてやってくれ!」と声が出そうになります。

そのデートの帰り道、二人は千夏の旧友・木戸夢佳と偶然再会します。デートに誰が割り込んだかで騒いでいた僕の気持ちは、夢佳の登場で一気に別の方向へ持っていかれました。

夢佳は、かつて女子バスケ部にいた千夏の旧友。久しぶりに会えた相手なのに、千夏へ向ける言葉は厳しい。恋で揺れていた場面の先に、千夏が抱えてきたバスケの過去が顔を出すんです。

大喜にとって松岡は気になる男子。でも夢佳が現れると、千夏にとっての大切な関係は「恋愛の相手候補」だけじゃないと突きつけられる。千夏の世界は、大喜が思うよりずっと広いんですよ。

それでも松岡と千夏の間に交際は始まりません。部活の話ができることも、同学年であることも強い接点。でも一緒にバスケを知っていることと、恋人として選ばれることは違うんです。

千夏はいつから大喜が好き?「見ている先輩」から「恋する人」へ

大喜と岸と松岡の気持ちを並べたあと、どうしても気になるのが千夏はいつから大喜を好きだったのか。好きだと先に明かしている大喜と違って、千夏の側は小さな場面から少しずつ見えてくるんです。

大喜の片思いは第1話から分かるのに、千夏はすぐ「私も」と言いません。同居が始まっても、学校で隣に立っても、恋の答えだけは急いで口にしない。読んでいる方が先に「それって好きなんじゃ……?」となります。

だから「最初から両想いだった」と片づけるより、千夏の気持ちがゆっくり動く場面を拾いたい。大喜が千夏を好きになる物語に、千夏が大喜を好きになっていく物語が重なるからです。

原作21話の唐揚げ|千夏が大喜の言葉を受け取る

原作21話では、大喜の唐揚げをひとつもらった千夏が、先に大喜から唐揚げをもらっていた雛を羨ましく思う場面があります。えっ、唐揚げでそんな気持ちが顔を出すの?

大きな告白ではありません。千夏自身も、唐揚げへの羨ましさがそのまま恋の確定宣言になるわけじゃない。でも大喜と雛の親しさを見て、千夏の心にも小さな引っかかりが生まれている。

千夏がほしいのは唐揚げ一個だけだったのか、大喜から自然にもらえる雛との距離だったのか。食べ物のやり取りひとつで、二人の「近さ」が気になり始める。この細さがたまらない。

文化祭後、花恋へ打ち明ける気持ち|アニメ21話にもつながる

文化祭で大喜と雛に「付き合っているのでは」という噂が広がります。大喜は千夏の誤解を解きたい。でも千夏の側だって、その噂を聞いて何も感じないままではいられない。

千夏が親友の守屋花恋の家へ泊まり、胸の内を明かすのがアニメSeason1第21話「花が咲くまで」。原作67話前後にも、千夏が自分の気持ちを言葉にしようとする時間があります。

部活ではみんなが見上げるエースでも、自分の恋には案外はっきりした名前をつけられない。花恋の前で千夏が揺れているのを見ると、好きな人を前に緊張する大喜と、実はそんなに遠くないんだなと思うんです。

最初は大喜に好かれる先輩だった千夏が、今度は大喜と雛の噂に自分の心を動かされる。「見られている人」が、自分も誰かを目で追う人になる。その変化を見られるのが嬉しい。

しかも、千夏が打ち明ける相手の花恋は針生の恋人。序盤に大喜をざわつかせた「ちー」呼びの先輩の恋人が、今度は千夏の心を受け止める側にいる。この人間関係、分かるほど面白いです。

第21話の千夏は、バスケの練習とは別の悩みを抱えて花恋の家へ。誰かに相談する千夏を知ると、いつもの「何でもできる先輩」とは違う近さが残ります。

クリスマスのぬくもりから、雪の湖畔での返事まで

クリスマスの頃には、千夏と大喜が思いを近づける場面も増えます。そこから冬休み、同居はいったんお休み。普段なら「おかえり」で会えた人に、すぐ会えなくなるんです。

家にいれば当たり前に会えていたことが、離れた途端に特別だったと分かる。千夏が送った雪景色の写真は、そんな時間の中で大喜へ届きます。たった一枚なのに、次の行動を決めてしまう。

原作103話で、大喜は千夏のいる湖へ会いに行き、気持ちを告げる。そして104話で、千夏も好きだと答える。片方が憧れるだけだった朝練仲間が、恋人同士になるまで来たんです。

あの返事を、大喜が岸や松岡より先に千夏を「手に入れた」話にしたくありません。千夏は、自分も会いたかった人を、自分の言葉で好きだと伝えた。雪の湖畔で初めて二人の恋が同じ方向を向くんです。

針生や雛も「千夏を好きな人」に入る?混同しやすい関係を整理

針生が千夏を「ちー」と呼ぶ。雛は大喜のそばにいる。気になる名前がいくつも出てきますが、「千夏が好き」と「千夏と仲がいい」と「大喜が好き」は別です。

相関図の矢印をひとつ逆にすると、恋の話まで別物になる。大喜が針生へ感じた嫉妬と、雛から大喜へ向いた片思いを、同じ「千夏を好きな人」に入れてしまうのはもったいないんです。

針生健吾は千夏と仲がよい。でも恋人は守屋花恋

針生は千夏と同学年で、親しげに「ちー」と呼びます。大喜にとっては「そんな呼び方ができるんですか、先輩……!」という距離。でも、その呼び方だけで恋愛の相手だとは決まりません。

針生の恋人は守屋花恋。千夏への「ちー」呼びが、大喜からは気になって見えても、針生と千夏は「好きな人とその恋敵」という組み合わせではないんです。

しかも針生は、大喜へバドミントンを教える先輩でもあります。恋のライバルだと思い込んで眺めていると、今度は練習で大喜を引っ張ってくれる針生の顔を見落とす。大喜からすれば本当に紛らわしい!

蝶野雛が好きなのは千夏ではなく、大喜

雛は大喜の幼なじみで、新体操に打ち込む女の子。千夏を好きな人ではなく、大喜を好きな人です。ここの矢印を逆にすると、あの三角関係の苦しさまで消えてしまいます。

雛は大喜の恋を知りながら、彼を好きになってしまう。そして自分の気持ちを伝える。岸や松岡が千夏へ向かう恋とは違い、雛の想いは「大喜が誰を好きなのか」という問いへ返ってくるんです。

大喜を好きな雛と、千夏を好きな岸・松岡。全員をまとめて「恋敵」にしてしまうと、雛が自分の恋を言葉にするまでの時間が見えなくなる。あの勇気まで、雑な相関図の一行へ押し込めたくないんですよ。

「ほかに千夏を好きな男子はいない?」という問いへの答え

千夏に憧れる生徒やファンは、作中で名前が出る人だけではありません。だから「千夏を好きな人は世界で3人」とは言えない。そもそも彼女、校内外で人気の女子バスケ部エースですから。

大喜・岸・松岡の3人を挙げるのは、恋の向きが行動として追えるからです。親しいだけの針生、恋の矢印が大喜へ向く雛、名前のないファンを一緒くたにはしません。

「恋の勝者」だけでは足りない|千夏は自分を見てくれる大喜へ向かった

岸は千夏の連絡先を求めて大喜と戦い、松岡は二人のデートに割り込む。場面だけ抜き出すと、大喜が恋敵を一人ずつ退けていく物語に見えなくもないんです。

でも、その見方だけでは雪の湖畔へたどり着けない。大喜が千夏に向かってしたいのは「他の男子に勝った」と報告することじゃない。ずっと好きだったことを、本人へ伝えることなんです。

岸は連絡先を欲しがり、松岡は同じ競技で千夏と話せる。それぞれの近さは本物。でも千夏が何を大切にし、誰と一緒にいたいのかまで、近さだけで決めることはできません。

大喜が知る千夏には、誰より早く体育館へ来る朝があり、家族と離れてバスケを続ける覚悟があります。その人の「頑張っている時間」ごと好きになったことが、同居の前からずっと変わらない。

一方の千夏も、ただ好かれるだけの人ではありません。唐揚げ一個をめぐる小さな羨ましさから、花恋への相談、雪の湖畔の返事へ。大喜への気持ちが彼女自身の時間の中で育っていきます。

交際が始まった104話は終点じゃありません。原作26巻では二人が遊園地でデートを楽しむ姿も描かれます。恋人になったあとも、もう一度一緒に出かけたり、互いの気持ちを確かめたりする時間が続いていくんです。

原作は2026年7月、第250話「このハコに」で完結しました。大喜と千夏は最後まで恋人同士。同居から始まった関係が、最終回では別の形で体育館へ帰ってきます。

最後に二人が並ぶのは、あの体育館。最初は大喜が少し離れたところから千夏を見ていた場所へ、今度は同じ方向を見て立つ。最初の数ページを知っているほど、この距離が嬉しい。

朝の体育館で「好き」が始まり、卒業の日にまた体育館へ。岸に勝った記録より、松岡より先に声をかけた回数より、二人で重ねた時間が最後に残る。この終わり方、胸がいっぱいになります。

だから僕は、千夏を好きな人が3人いると知っても、千夏の気持ちだけは数の中へ埋めたくない。大喜の片思いが報われるだけじゃない。千夏自身も、大喜を好きになったんです。

岸の初登場から、松岡が割り込んだ10巻、告白の12巻へ。まとめて読むと、恋の答えが一瞬の勝負で決まったんじゃなく、千夏と大喜の毎日の中で育ってきたと感じられます。

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よくある質問|千夏の恋愛関係で迷いやすいところ

千夏を好きな人の名前と、千夏が誰と付き合うか。巻数・話数とあわせて、混同しやすいところを短く答えます。

千夏のことが好きな主要人物は何人?

主な3人は猪股大喜・岸祥一郎・松岡一馬です。名前のないファンや、千夏と親しいだけの人物を含む総数ではありません。

千夏は誰と付き合う?何巻何話?

千夏が付き合うのは猪股大喜です。原作12巻103話で大喜が告白し、104話「1月4日」で交際開始。最終250話でも二人は恋人同士です。

アニメSeason1だけで大喜と千夏の告白まで見られる?

いいえ。アニメSeason1は全25話で、103・104話の告白と交際は描かれていません。Season2は2026年10月4日放送開始予定で、告白まで描くかは公表済みの範囲から確定できません。

まとめ|千夏を好きだった3人と、千夏が好きになった大喜

千夏を好きになった主な男子は大喜・岸・松岡の3人。千夏が好きになったのは大喜で、104話に二人は付き合い始め、最終250話でもその関係は続きます。

千夏を好きだった3人の結末

  • 猪股大喜は朝の体育館で千夏に恋をし、原作12巻103話で告白する
  • 104話「1月4日」で千夏も大喜への気持ちを伝え、最終250話でも二人は恋人同士
  • 岸祥一郎は千夏に一目惚れし、アニメ第4話で連絡先を巡る勝負に関わる
  • 松岡一馬は栄明の男子バスケ部員。原作10巻では大喜とのデートにも割り込む
  • 針生の恋人は花恋、雛が好きなのは大喜。千夏への恋と混同しない

岸は一目惚れから連絡先を求め、松岡はバスケを通じて千夏と親しい。でもその二つの「近さ」を、大喜が別の勝負で打ち負かしたから恋人になれたわけではありません。

朝の体育館で憧れた先輩が、同じ家で暮らす人になった。冬に離れたら大喜は自分から会いに行き、千夏も自分の「好き」を返した。二人がそれぞれ自分で一歩を踏み出したところが、僕には一番眩しいです。

答えは大喜・岸・松岡の3人。でも僕の胸に残るのは、千夏が誰に見初められたかより、千夏自身が誰を好きになったか。あの体育館から始まった恋は、ちゃんと二人のものになりました。

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  • この記事を書いた人
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アキラ

アニメ歴20年以上。年間100本以上を視聴し、原作との違いや感情の動きを大切にレビューを執筆。 作品の背景や演出意図にも目を向け、「観た人の心に残る言葉」で作品の魅力を深掘りします。 「作品がもっと好きになる」体験を届けたくて、本ブログを運営しています。

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