『黒執事』のセバスチャンが猫を好むのは、余計なことをせず、何よりかわいいから。原作2巻では、その好みを語りながら猫の柔らかい手に夢中になります。
普段は使用人の失敗を手際よく片付ける執事なのに、猫の肉球にはうっとり。サーカスでは虎にも同じ調子で近づくので、好きの範囲が思ったより広い。
ただ、猫好きになった過去の出来事と、今の猫のどこが好きかは別の話です。作中の言葉と行動をたどると、理由を無理に想像しなくても十分におかしいんですよ。
黒猫への休憩時間があったと思ったら、次は虎。セバスチャン、その相手は抱っこで済む大きさじゃないって。
セバスチャンはなぜ猫好き?本人が語る理由と肉球の魅力
セバスチャンの猫好きは、見た目のかわいさだけではありません。猫の振る舞い、自分の世界との違い、触った時の柔らかさまで、原作2巻で具体的に語られます。
黒猫を前にした彼が挙げるのは、無駄なことをしたり、言ったりしないところ。続いて、かわいさを褒め、自分の世界には猫のようなものがいないと話します。
この場面での猫は、セバスチャンが気を張って指示を出す相手ではありません。何かを頼まれるでもなく、ただそばにいて、撫でることができる。その気楽さがいい。
| 好きなところ | 原作2巻での言葉・行動 | 読みどころ |
|---|---|---|
| 振る舞い | 無駄なことをしない、言わないと猫を褒める | 使用人たちへの苛立ちと対照的 |
| かわいさ | 黒猫の愛らしさを素直に喜ぶ | 執事としての評価とは違う好みが出る |
| 自分の世界との違い | 猫のような存在が自分の世界にはいないと話す | 慣れ親しんだものとは異なるかわいさ |
| 手の柔らかさ | 猫を抱いて肉球に触れ、離れがたそうにする | 好きという説明が手つきにも表れる |
特に分かりやすいのが肉球です。柔らかい手に触れたセバスチャンは、いつまでもそうしていたいと口にします。外から眺めるだけで終わらないところが、猫好きらしい。
触り心地にまで好みが及ぶので、猫を仕事の役に立つかどうかで見ているわけでもありません。有能さを求める執事が、ここでは柔らかさに満足しているんです。
黒猫の場面がある原作2巻では、猫をかわいがる姿に加え、自分の世界の愛玩動物を思い浮かべる小さな絵もあります。その見た目との違いも、彼の好みを読む手掛かりです。
思い浮かべた愛玩動物と、目の前の小さな黒猫。セバスチャンの好みは、かなりはっきりしています。珍しさだけでなく、見た目と触り心地の両方が気に入っているんですね。
猫のどこが好きかと、好きになったきっかけは分けて読む
猫を好きになった最初の出会いまで、この会話からさかのぼることはできません。本人が今、どこに惹かれているのか。その答えとして、猫の振る舞いと柔らかさを受け取れます。
深い事情を探している横で、本人は肉球に夢中。理由を聞けば聞くほど、あの柔らかい手から離れたくないだけなのでは、と頬が緩みます。
原作の黒猫は、猫好きの言葉と手つきを一緒に追える相手です。2巻を読むなら、肉球に触れる場面だけでなく、そこへ会いに行く直前のセバスチャンにも注目してください。
原作2巻の猫エピソード|会いたい「彼女」は黒猫だった
原作2巻第5話「その執事、多忙」では、使用人たちの失敗に振り回されたセバスチャンが黒猫に会いに行きます。猫との時間がうれしく見えるのは、その前の一日が忙しいからです。
朝の仕事から始まるこの話で、セバスチャンは屋敷の仕事を進めながら、メイリン、バルド、フィニアンの失敗にも対応します。一人を直して終わり、とはいきません。
失敗の種類まで違うので、彼の反応もだんだん険しくなります。料理と片付けの間に別の後始末が割り込み、黒猫へ向かう直前には、もう付き合いきれないという調子です。
- 朝の支度を進め、使用人たちに仕事を割り振る。
- メイリンの洗剤の使いすぎ、バルドの火器を使った料理、フィニアンの庭仕事の失敗に対応する。
- 使用人たちとのやり取りを離れ、会いたい「彼女」のいる場所へ向かう。
- 黒猫を撫で、抱き上げて柔らかい肉球に触れる。
- 猫との時間を切り上げて屋敷に戻ると、再び使用人たちから呼ばれる。
メイリンの失敗は、洗剤の表示の読み違いです。スプーン30杯に当たる「XXX」と、3杯に当たる「III」。数字の違いが、そのまま大量の泡になって返ってきます。
その泡を片付けたら、今度はバルドがラム肉を火器で黒焦げにする。さらに庭ではフィニアンが枝を切りすぎ、芝生も除草剤の使い方で大変なことに。執事の仕事が減らない。
この並びを見てから猫へ進むと、彼が褒める「無駄なことをしない」という好みも急に近くなります。猫は立派な執事の助手ではなく、少なくとも今、新しい騒動を持ち込まない相手です。
料理、泡、庭。何でも片付けられることと、何でも片付けさせていいことは別でしょう。黒猫に会いに走るところだけは、つい味方したくなります。
「彼女」と呼ぶからこそ、黒猫の登場が効く
猫が出てくる前、セバスチャンは会いたい相手を「彼女」と呼びます。誰に会うのだろうと気になったところへ、現れるのが黒猫。恋愛の話を想像した人ほど、肩透かしを受けるはずです。
そして彼は、猫に慌てなくてもよい、自分が行くと声をかけます。使用人を呼んで指示する時と違い、自分から会いに行く側になる。この距離の取り方がいい。
猫には、屋敷の仕事を教える必要もありません。撫でて、抱いて、手に触れるだけで時間が過ぎる。騒がしい後始末から、静かな触れ合いへ移る順番が、休憩の短さまで感じさせます。
肉球を惜しみながらも、ちゃんと仕事へ戻る
肉球に触れる時の彼は、普段の手際の良さとは違って、時間を長く使いたそうです。早く片付けるための手が、柔らかい手を味わうために止まっている。ここは見逃したくない。
それでも、猫を抱いたまま仕事を放り出し続けるわけではありません。セバスチャンは猫へまた会うつもりの言葉をかけ、その場を離れて屋敷へ戻ります。
猫と別れたあとには、また使用人たちの呼び声。束の間の休憩が終わった途端、いつもの忙しさに引き戻されます。もう少しだけ肉球の時間を延ばしてもよかったのに。
しかも、猫にはまた明日と声をかけてから帰ります。一度触れて満足、ではないんですね。屋敷では役目が待っている。それでも、明日また会う楽しみは残していく。
虎まで好き!『Book of Circus』第2話のセバスチャン
セバスチャンの猫好きは、大型のネコ科である虎にも向きます。『黒執事 Book of Circus』第2話では、調査に来たはずのサーカスで、虎の体を撫でて夢中になる姿が描かれます。
シエルとセバスチャンがサーカスを訪れる第2話の目的は、各地で起きる子どもの失踪事件の調査です。女王から届いたチケットを手に、華やかな舞台の裏を探るために足を運びます。
いろいろな演目が続く間は、二人とも調査をする側です。ところが虎が相手になると、セバスチャンの様子が変わる。任務中の顔を知っているだけに、その寄り道が目立ちます。
- サーカスの壇上へ上がったセバスチャンが、ジョーカーの言葉をよそに虎へ近づく。
- 虎の体を撫でているうちに、頭を噛みつかれる。
- 助けようとビーストが振るう鞭を、自分の手に巻きつけて止める。
- ジョーカーに身体能力を買われ、翌日の入団テストを受ける約束につながる。
小さな黒猫をかわいがる人が、虎にも同じように近づいてしまう。猫科だという共通点はあっても、頭を噛まれる大きさです。そこまでひと続きの「かわいい」に入るのか。
好きなものを前にすると、周りの進行が後回しになるところも印象的です。普段なら場を整えるはずの執事が、壇上ではジョーカーの言葉を無視して虎へ向かってしまいます。
噛まれて終わりではない|ビーストの鞭を止める
虎に頭を噛まれるところで、ただの失敗談には終わりません。セバスチャンを助けようとビーストが鞭を振るうと、彼はその鞭を受け止め、むやみに振るうだけでは躾にならないと告げます。
助けられる側だったはずなのに、次の瞬間には猛獣使いへ口を挟む側です。虎への夢中ぶりと、そこからの切り替わりが、ひとつの場面に詰まっています。
さっきまで頭を噛まれていた人から、躾の話が返ってくる。ビースト、それは戸惑うよね。猫好きの寄り道のはずが、最後は相手の鞭まで止めている。
しかも、この騒動のあとには入団テストの約束までできてしまいます。虎に夢中になった寄り道が、サーカス団へ入る足掛かりになる。調査のための道が、意外なところで開けました。
ビーストとの関わりをサーカス編全体で追うなら、セバスチャンとビーストの関係も気になるところです。虎をかわいがる出会いの場面と、その後のやり取りは分けて味わいたいですね。
当時の名シーン投票でも1位に選ばれた場面
この一連の場面は、MBSの第2話の名シーン投票でも1位でした。選ばれた見出しは鞭を止めた時の言葉。虎に噛まれて終わらない、その後のセバスチャンまで含めた場面です。
ただし、これは当時の番組放送中に行われた投票結果です。今の全視聴者の評価や、シリーズ全体で一番人気の場面という意味ではありません。第2話の中で選ばれた名シーンです。
それでも、猫好きのかわいさと執事の鮮やかな動きが一緒に残ったというのは、うれしい選ばれ方です。夢中になって、噛まれて、鞭を止める。ひとつの顔に収まってくれない。
『Book of Circus』は、猫好きの一幕を楽しみつつ、失踪事件の調査へ入っていくシリーズです。公式PVからサーカス編の雰囲気に触れて、第2話の本編へ進むのもよいですね。
猫の前で見える性格のギャップ|完璧な執事にも個人的な好みがある
猫の場面で際立つのは、仕事を完璧に進める姿と、好きなものに時間を使う姿の違いです。猫をかわいがる時の柔らかさを楽しみながら、普段の鋭さも同じ人物のものとして読めます。
原作2巻では、使用人の失敗を直す側だったセバスチャンが、猫の前では自分から近づきます。『Book of Circus』では、進行に合わせるより先に虎へ向かう。好きに動く顔が出るんです。
| 見るところ | 執事として仕事をする時 | 猫・虎を前にした時 |
|---|---|---|
| 時間の使い方 | 屋敷の仕事と失敗の後始末を進める | 肉球に触れたままでいたくなる |
| 相手への接し方 | 使用人へ指示し、間違いを直す | 猫へ自分から会いに行き、柔らかさを喜ぶ |
| 周囲との関係 | 仕事の段取りを整える側に回る | 虎に夢中になり、ジョーカーの言葉が後回しになる |
洗剤の間違いも焦げた料理も、セバスチャンは自分で直せます。ところが肉球に触れる時間には、いつまでも続いてほしいという言葉が出る。早く終えたい仕事とは、ずいぶん違う。
猫好きな人なら、触れる時間が終わってしまう惜しさには覚えがあるかもしれません。セバスチャンの場合も、説明の難しい感情より、手を離したくないという行動が近く感じられます。
この親しみやすさは、彼の正体や人間への態度を変える証拠にはなりません。猫をかわいがる好みと、ほかの相手へどう接するかは、それぞれの行動から読む必要があります。
かわいいものを好む悪魔という取り合わせを楽しむなら、セバスチャンの悪魔としての正体も関わってきます。猫の柔らかさにうっとりしても、彼を人間の執事として受け取るわけにはいきません。
猫への柔らかさと、他人への鋭さが同居する
虎の場面がよくできているのは、かわいい反応だけで閉じないところです。大きなネコ科に夢中になったあと、ビーストの鞭を止める手際と、躾をめぐる言葉が続きます。
虎に近づいた時の夢中ぶりは、その後の鮮やかさに消されません。鞭を止めたからといって、さっきの猫好きが演技だったとも読めない。好きと手際のよさが、同じ人の中に残ります。
猫の前で別人になるというより、いつもは仕事に向けている表情の横に、個人的な好みが見える。その読み方だと、かわいさのあとに戻ってくるセバスチャンらしさまで楽しめます。
黒猫には手の柔らかさを喜び、虎には大きさをためらわず近づく。一方で、使用人の失敗には厳しく、猛獣使いにも口を挟む。猫好きだけで性格を一言に決めない方が、彼は面白い。
柔らかい肉球に頬を緩める顔は近く感じるのに、鞭を止める手は、やはりただ者ではない。あ、猫好きでもそこはセバスチャンだ。安心しかけたところで、もう一度背筋が伸びます。
漫画を手に取るなら、2巻第5話の黒猫を抱く顔と、屋敷へ戻って使用人に呼ばれた時の顔を並べてみてください。さっきまで肉球を触っていたその手で、また仕事が始まります。
猫の場面はどこで読める?原作2巻とアニメの見返し方
本人の猫好きな理由を読むなら原作2巻第5話、虎に夢中になる動きを追うなら『Book of Circus』第2話が分かりやすい入口です。知りたい内容に合わせて、巻とシリーズ名を選べます。
どちらも猫好きの場面ですが、読んで分かることは少し違います。黒猫では本人が何を好むか、虎ではその好みが周りを巻き込んだ時にどう振る舞うかを楽しめます。
| 知りたいこと | 読む・見る場所 | 注目したいところ |
|---|---|---|
| なぜ猫が好きなのか | 原作漫画2巻・第5話「その執事、多忙」 | 黒猫に向けて語る好みと、肉球への反応 |
| 仕事の顔との違い | 同じく原作漫画2巻・第5話 | 使用人の失敗への対応から、猫に会いに行くまで |
| 虎も好きなのか | アニメ『黒執事 Book of Circus』第2話「その執事、壇上」 | 虎を撫でる場面から、ビーストの鞭を止めるまで |
原作2巻は第5話から始まるので、猫の場面へは巻頭の一日を追っていけばたどり着けます。目次で章を開き直す時も「その執事、多忙」を目印にすると探しやすいです。
猫が登場するところだけ先に見た人は、直前の使用人たちとのやり取りへ戻ってみてください。猫を褒める言葉が、単なる動物の紹介ではなく、その日の忙しさに響いてきます。
アニメで虎を探す時は、シリーズ名の「Book of Circus」まで確かめるのが大切です。『黒執事』には複数のアニメシリーズがあるため、第2話という数字だけでは別の話と混ざります。
また、原作の巻数・話数と、アニメの各シリーズの話数は別の数え方です。原作2巻の第5話と、サーカスのアニメ第2話を、同じ番号の出来事として扱わないようにしたいですね。
シリーズごとのセバスチャンの登場や描写を追いたくなったら、アニメでの登場と原作漫画との違いへ話が広がります。猫の場面では、まず今見ているシリーズと、相手が黒猫か虎かを押さえると迷いません。
読み返す時は、好みを語る言葉だけでなく、触る手や、相手から離れる瞬間にも目を向けてみてください。猫といる間のセバスチャンが、仕事へ戻る直前まで惜しそうなのがいい。
まとめ|セバスチャンの猫好きは、理由も仕草も具体的に楽しめる
セバスチャンの猫好きには、かわいさや振る舞い、柔らかい肉球という本人の好みがあります。原作2巻とサーカスの虎の場面を読むと、言葉だけでなく行動でも、その好きが伝わってきます。
猫好きという一言から読み始めても、黒猫に会う前の忙しさや、虎に噛まれたあとの切り替わりまで気になってくる。かわいいところだけ切り取るには、もったいない執事です。
黒猫の肉球にもう少し触れていたい。その短い時間だけは、何でもこなすセバスチャンにも足りないんですね。屋敷へ戻ればまた呼ばれるからこそ、猫へ向ける手が好きになります。
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