猫猫(マオマオ)のおめかし、あれは目を持っていかれます。普段はそばかすを描いて目立たない顔を作っているぶん、化粧を落とした時の差が大きいんです。
でも、ここを「実は絶世の美女でした」で終わらせるともったいない。壬氏(ジンシ)が驚く第5話から城壁の舞まで、化粧の目的が毎回違うんです。
見比べたいのは、第5話・第12話・第17話・第24話。素顔、花街の仕事、変装、見送りの舞。同じ「おめかし」なのに、意味が一度も同じじゃないんです。
※この記事はアニメ『薬屋のひとりごと』第1期第24話までの内容に触れます。
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猫猫のおめかし姿はどこで見られる?印象的な4シーンを整理
第5話の素顔だけで「猫猫のおめかし」を語り切るのは早いです。第1期では、そのあとも着飾るたびに別の顔を見せてきます。
しかも、「きれいになるための化粧」ばかりではない。猫猫にとって顔は、身を守る道具にも、仕事の装いにも、別人になるための変装にもなるんです。
| 話数 | 猫猫の姿 | 場面の意味 |
|---|---|---|
| 第5話「暗躍」 | そばかす化粧を落とした園遊会前の姿 | 普段とのギャップが初めて大きく出る |
| 第12話「宦官と妓女」 | 三姫に整えられた宴の装い | 花街育ちと「仕事としての化粧」が前に出る |
| 第17話「街歩き」 | 良家の娘に見える変装 | 化粧を「別人になる技術」として使う |
| 第24話「壬氏と猫猫」 | 城壁で見送りの舞を踊る装い | 誰かを送り出すために自分から着飾る |
4場面を並べると、猫猫は「美人になる」のではなく、その場に必要な顔を使い分けていると見えてきます。
見た目の差だけ追うより、「今回は何のための化粧か」を追う方がずっと楽しい。そこまで見ると、おめかしのたびに猫猫の育ち方まで透けてきます。
第5話「暗躍」で猫猫の素顔が初披露|そばかすを落とした姿に壬氏も驚く
最初の大きな衝撃は、第5話「暗躍」の終盤です。園遊会の準備でそばかす化粧を落としただけなのに、見慣れた猫猫が一気に別人めいて見えます。
しかも、この姿が出るのは園遊会本番の第6話ではありません。おめかし姿の初披露は第5話。本番へ行く前に、もう一発持っていかれるんです。
第5話「暗躍」は園遊会の準備まで。実際の園遊会は次の第6話なので、「園遊会の猫猫」で覚えていると話数が一つずれやすいところです。
原作Web版で足される化粧は、口と目尻へ少し紅を入れる程度です。大改造じゃない。そばかすとしみを消した時点で、もう普段と印象が変わるんです。
しかも素顔は、「平均的な整った顔立ち」。絶世の美女へ変身したのではなく、普段わざと足していた特徴が消えたぶん、落差が大きく見えるんです。
壬氏も、最初は目の前の侍女を猫猫だと認識できません。そばかすだと分かると、今度は「なぜ普段から顔を変えているのか」という話へ踏み込みます。
ここが効くんですよ。顔のギャップで驚かせた直後、そのそばかすが花街で身を守るためだったと分かる。「美人だった!」で終わる場面じゃないんです。
第5話のピックアップ映像は、この「見慣れた猫猫なのに見慣れない」をそのまま見返せます。そばかす一つで、ここまで印象が動くのかとなる場面です。
普段は猫猫へずかずか近づく壬氏が、そばかすが消えただけで「見慣れない侍女」扱い。あの偽装、思っていた以上に仕事してます。
猫猫のすっぴん・素顔とそばかす化粧の理由までつなぐと、第5話の見え方も変わります。顔を隠すこと自体が、猫猫の生活の知恵だったんです。
漫画で読み返すなら、猫猫の顔だけでなく壬氏がどう距離を詰めるかも追いたいところです。同じ「素顔バレ」でも、コマで止めると二人の温度差が拾いやすいですよ。
第12話「宦官と妓女」は三姫仕込み|花街の仕事で着飾った猫猫が壬氏と再会
第12話「宦官と妓女」は、第5話とは方向がまるで違います。後宮を解雇された猫猫が花街へ戻り、今度は緑青館の三姫の供として客の屋敷へ向かいます。
白鈴(パイリン)・梅梅(メイメイ)・女華(ジョカ)に整えられた猫猫は、また別人級。でも今回は「素顔が露出した」のではなく、花街の仕事として着飾っているんです。
猫猫が客の屋敷へ向かうのは、緑青館へ戻って三姫の仕事に同行するため。第17話のように身分を偽る変装とは、出発点から違います。
第5話が「隠していた顔が見える」なら、第12話は花街で育った猫猫が、その世界の作法へ戻る場面。見た目は似た変化でも、中身は真逆です。
そこへ壬氏が来る。猫猫が作り笑いをやめた瞬間、華やかな衣装より先に「あ、いつもの二人だ」が戻ってくる。この落差が気持ちいいんです。
第12話の予告も、花街へ戻った猫猫が三姫の供として客の屋敷へ向かうところを押さえています。後宮を離れた直後に、この再会を持ってくるんですよ。
長沼範裕監督も第1期のインタビューで、この宴を猫猫が壬氏に初めて反応してしまった場面として語っています。
衣装だけ見れば一気にロマンスへ行きそうなのに、猫猫がそう簡単に甘い空気へ乗ってくれない。はい、この二人です。
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第17話「街歩き」は良家の娘に変装|猫猫の化粧技術がよく分かる
第17話「街歩き」まで来ると、「おめかし=素顔をきれいに見せる」という見方がきれいに崩れます。今回は美人になるためではなく、別人になるための化粧です。
始まりは、壬氏から別人にしてほしいと頼まれたこと。猫猫は顔だけで済ませません。日焼け風の化粧、さらし、平民の服まで使って、壬氏の「見え方」ごと作り替えます。
第17話「街歩き」では、壬氏を別人に仕立てた猫猫まで変装することになり、そのまま二人で街へ出ます。
一仕事終えたはずの猫猫も、水蓮(スイレン)と高順(ガオシュン)に止められます。水蓮の娘の衣装を借りれば、今度は良家の娘風。まだ変えるのか。
第5話との違いはここです。素顔を見せるのではなく、「そう見える人物」を作っている。猫猫は化粧される側より先に、化粧を使いこなす側なんです。
第17話の予告で二人を並べると、この回の遊び方が一目で分かります。普段は華やかな壬氏を地味にして、普段は地味な猫猫を良家の娘へ寄せる。完全に逆です。
第5話は「素顔、こんな感じなのか」。第17話は「そこまで別人を作れるのか」。驚かされている場所がもう違うんですよ。
薬の知識だけが猫猫の武器じゃない。花街で覚えた化粧まで、必要になれば即戦力にする。顔一つで「この子、何個手札を持ってるんだ」と思わされます。
第24話「壬氏と猫猫」の城壁の舞|華やかさより「誰のために」が刺さる
そして第24話。ここだけは、同じ「おめかし」で括るのが少し乱暴に感じるほど空気が変わります。誰かに整えられた姿でも、変装でもありません。
羅漢(ラカン)が鳳仙(フォンシェン)を身請けしたあと、猫猫は城壁の上で舞います。ここで前に出るのは、顔よりも猫猫がその場で何をするかです。
第24話「壬氏と猫猫」の終盤に置かれるのが、この城壁の舞です。第1期の最後で、猫猫自身の行動として見せてきます。
第5話では、そばかすが消えた「顔」に驚かされました。第24話で胸を持っていかれるのは、猫猫が自分から舞っていることです。同じ美しさでも、もう見る場所が違う。
猫猫は、羅漢や鳳仙への感情を分かりやすい言葉で並べる子じゃありません。だからこそ、言葉ではなく舞を置く。この不器用な距離の取り方が猫猫なんですよね。
第24話の予告でも、最後に待つ城壁の舞へ空気が静かに寄っていきます。第1期の締めでこの猫猫を見せる。派手に叫ばないのに、余韻だけは長いんです。
第5話では「知らなかった顔」に驚く。第24話では、猫猫がこんな形で人を送り出すことに驚く。同じ美しさでも、刺さる場所が違います。
顔がきれい、だけなら一瞬で終わるんです。あの舞は24話かけて知った猫猫の距離感まで一緒に乗ってくる。そりゃ残ります。
漫画で追うなら、第5話相当の「顔の驚き」から第24話相当の「行動の重さ」まで並べてみてください。おめかしの意味が変わっていくのが見えやすいです。
なぜ猫猫は普段地味な容姿なのか|そばかす化粧は花街で身を守るため
猫猫の地味な顔を「飾らない性格の象徴」で片づけると、肝心なところを外します。あのそばかす、まずは花街で自分の身を守るための実用品なんです。
危険な男に目をつけられにくくするため、猫猫は毎日、鼻の周りへ粘土と染料を使った化粧を施していました。美しく見せる化粧とは、目的が真逆です。
Web版「18 化粧」では、そばかすとしみの作り方から、それを続ける理由、素顔の印象まで一続きで描かれます。
そばかすは花街で身を守るための実用品です。壬氏との恋愛で外れていく「心の鎧」のような記号として始まったものではありません。
後宮でも続けたのは、目立たず過ごすのに都合がいいから。さらに原作では、隠す必要が薄れてからも、急に素顔へ戻す時機が分からず続けています。そこ、妙に生活感があるんです。
美しく見られたい、醜く見られたい、と大げさに悩むわけでもない。必要なら自分の顔まで道具にする。薬も化粧も、猫猫の中では「使えるもの」なんですよ。
素顔は「平均的な整った顔立ち」。飛び抜けた絶世の美女というより、そばかすを消して少し紅を入れるだけで印象が大きく動く顔と見る方が近いです。
それでもおめかし姿が強烈なのは、普段との落差が効いているからです。いつも自分で足しているそばかすが消れ、紅や衣装が入る。その差だけで視線をさらっていきます。
しかも見た目が華やかになっても、猫猫の中身は急に恋愛モードへ切り替わりません。日向夏さんは、壬氏からもらった簪を三人の侍女へ分けようと、猫猫が折ろうとしていたと明かしています。
壬氏は簪を渡す。猫猫は三等分を考える。おめかしだけ恋愛作品の速度で走っても、本人が全然ついてこない。このズレ、ほんと猫猫です。
だから猫猫のおめかしは「隠された美少女の解禁」だけで見るより、必要なら自分の見え方まで操作できる人物として見る方が面白い。第17話まで並べると、なおさらです。
この「必要なら何でも使う」猫猫は、猫猫がかっこいい理由と注目シーンにもつながります。華やかな姿を知るほど、普段の実用一点張りな格好よさも逆に際立つんです。
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まとめ|猫猫のおめかしは「美人だから」だけでは終わらない
猫猫のおめかしが何度見ても強いのは、地味な普段着から華やかになるからだけじゃありません。そのたびに「なぜこの姿なのか」が違う。だから同じ変身を見せられている感じがしないんです。
顔も衣装も何度も変わるのに、猫猫の芯は変わらない。むしろ見た目が変わるたび、中身のブレなさがよく見える。おめかしが刺さる理由、最後はここへ戻ってくるんですよね。
※当サイトで使用しているイラストは、記事内容を補足するイメージです。特定の著作物・キャラクター・場面の再現を目的としたものではありません。本記事は作品公式および関係各社とは関係のない非公式記事であり、感想・考察には当サイトの見解を含みます。
※本記事の情報は2026年9月9日時点で確認しています。放送・配信状況、料金、特典、キャンペーン、商品情報などは変更される場合があるため、最新情報は各公式サイト・販売ページをご確認ください。
