『メダリスト』アニメ第7話「1級バッジテスト」は、いのりがついにダブルループを降りる回です。そしてその着氷の裏で、司もコーチとしての自分の武器を初めて言葉にしてもらいます。
その武器が「目」。教えてくれたのは、京都・蓮華茶FSCのアシスタントコーチ、蛇崩遊大です。いのりの2回転と司の自信が、同じ回で一緒に前へ進みます。
しかも新ライバルの鹿本すずと大和絵馬まで登場して、ようやく京都の大会だと思ったら……最後の最後で、いのりのスケート靴がない。この落とし方、ひどくないですか。
第7話は2025年2月15日(土)深夜、テレビ朝日系「NUMAnimation」枠で放送。原作ではscore7から、score8の途中までにあたります。
※この記事はアニメ第7話の結末と、第8話冒頭の展開に触れるネタバレを含みます。
この記事でわかること
第7話「1級バッジテスト」のあらすじ|12.64点から「20点台」へ
第7話で二人が掲げる次の目標は、西日本小中学生大会での優勝です。そのために必要な点数は20点台で、鍵を握るのが2回転ジャンプでした。
名港杯でいのりが出した得点は12.64点。次の大会では、そこからおよそ8点を上積みしなければいけません。
名港杯で優勝したばかりなのに、次はいきなり点数を1.5倍以上にしろという話です。司が身構えるのも当然でした。
- 目標設定:西日本小中学生大会で優勝するため、20点台と2回転ジャンプを目指す
- 2回転の壁:いのりは一度跳べた2回転を、司の前で再現できなくなる
- 1級バッジテスト:会場で蓮華茶FSCの蛇崩・すず・絵馬と出会い、いのりは1級に合格
- 司の気づき:蛇崩にジャンプ指導を相談し、自分の強みが「目」だと知る
- ダブルループ着氷:大会を前に、いのりがついに2回転ループを降りる
- 京都の会場で:強豪が集まる中、スケート靴を入れたキャリーバッグがないと気づく
並べてみると、つまずきを挟みながらも前へ進み続けて、最後の一つで全部ひっくり返されます。いのりも司も、ここまで本当によく頑張ったのに。
前回の第6話は、司の過去と加護家との関係を一話まるごと使って描いた回でした。第6話で司が抱えていた挫折を覚えたまま見ると、第7話の「自信」の話がぐっと刺さります。
第7話のWEB予告は、公式チャンネルで今も見られます。結末を知ったうえで見返すと、ここからあの引きへ向かうのかと、つい身構えてしまいます。
ちなみに、いのりはこの時点でスケートを始めてまだ4か月ほど。1級に合格する速さそのものが、もう普通ではありません。
「できたのに跳べない」いのりの2回転|撮影で崩れたバランスと司の言葉
いのりは司のいない練習で、2回転ループを「ちょっとできた」と打ち明けます。ところが司の前で跳ぶと転倒し、そこから同じジャンプがなかなか降りられなくなります。
内緒にしていた成果を、得意げに見せようとした瞬間の転倒です。ドヤ顔からの落差がちょっと可笑しくて、でも次の瞬間には胸が痛くなります。
動画で見えた「脚の遅れ」と、見えすぎた自分
司はタブレットで練習を撮り、いのりと一緒にフォームを確かめます。着氷には首・胴体・脚が同じタイミングで回る必要があり、いのりは脚が回転に入るのが遅れていました。
原因は分かったのに、意識すればするほど体のバランスが崩れ、失敗が続きます。
ここ、スポーツをやったことがある人ほど身に覚えがあるはずです。自分のフォームを映像で見た途端、体が急にぎこちなくなる、あれ。見えすぎるのも考えものなんですよね。
いのりは「できない自分」を早く消したくて、練習の手を止めようとしません。気持ちだけが先に走って、体が置いていかれている状態です。
「焦らなくていい」は、司自身が欲しかった言葉
そんないのりに、司は焦らなくていいと伝えます。できない時期と向き合った時間は、いつか壁にぶつかった時に自分を助けてくれる、と。
司の言葉は技術の指示ではなく、「できない今」を否定しなくていいという許可でした。
いのりの顔は少し明るくなります。でも司の方は、その後も自分の教え方で本当にいいのかと迷い続けている。
選手を励ます言葉は出てくるのに、自分のことは信じ切れない。いのりの「焦り」と司の「迷い」が同じ形をしているのが、第7話前半のいちばん面白いところです。
司先生、その「焦らなくていい」、そっくりそのまま自分に言ってあげてほしい……と思いながら見ていた人、多いんじゃないでしょうか。
跳べたはずの2回転が戻ってこない時期のいのりは、原作ではscore7で描かれます。転んだ回数を知ったうえで漫画を追うと、この後の着氷がもっと重く見えてきます。
蓮華茶FSCのすず&絵馬が登場|全日本ノービスB銀メダリストと、同じ1級の受験者
1級バッジテストの会場で、いのりたちは京都の蓮華茶FSCから来た一行と出会います。コーチの蛇崩遊大と、鹿本すず、大和絵馬の三人です。
| 人物 | 立場・実績 | 第7話での見どころ |
|---|---|---|
| 鹿本すず(CV:伊藤彩沙) | 蓮華茶FSCの小学5年生。全日本ノービスBで狼嵜光に次ぐ銀メダル | 7級FSのテストに合格。いのりのライバル宣言にノリよく応じる |
| 大和絵馬(CV:小岩井ことり) | 蓮華茶FSCの小学4年生 | いのりと同じ1級を受験し、そろって合格する |
| 蛇崩遊大(CV:三宅貴大) | 蓮華茶FSCのアシスタントコーチ。男子シングルで全日本選手権に何度も出場 | 司からジャンプ指導の相談を受け、快く引き受ける |
同じクラブでも、すずは全国の表彰台に立った実力者で、絵馬はいのりと同じ1級の受験者。「上にいるライバル」と「同じ場所にいるライバル」が、一度に現れたことになります。
すずは「可愛さ」を武器にする光の次点
すずは京都弁で話し、自分の可愛らしさを堂々とアピールする子です。「かわいらしすぎてごめんやす」と言い切る姿には、放送後「あざとい」という声が相次ぎました。
ただし肩書きは本物です。全日本ノービスBの銀メダルは、あの狼嵜光のすぐ後ろという位置でした。
光を知っている視聴者ほど、この「2位」の重さが分かります。狼嵜光という天才と同じ大会で、表彰台の隣に立った子なんですよ。
それなのに、蛇崩からは可愛さアピールを軽く流されている。強いのに扱いがちょっと雑、というバランスが、すずを一気に好きになるポイントでした。
いのりが真正面からライバル宣言をぶつけた時も、すずは嫌な顔をせずノリよく受けて立ちます。格上なのに、相手を下に見ない。
◢◤ スピンオフイラスト特別公開 ◢◤#つるまいかだ 先生描き下ろし🥇
— 『メダリスト』TVアニメ公式⛸🏅 (@medalist_PR) February 15, 2025
『#メダリスト 』第7️⃣話
スピンオフイラストを特別公開!
絵馬&すず&ジャッキー先生たちの
新幹線での一コマ...🚄🌸🌼
来週の放送もぜひお楽しみに🌟#medalist pic.twitter.com/uPHDZElJ61
放送直後には、つるまいかだ先生の描き下ろしで、絵馬とすず、ジャッキーこと蛇崩の新幹線での一コマも公開されました。京都から遠征してきた三人の、本編の外の顔です。
絵馬はいのりと同じ「1級の受験者」
絵馬は小学4年生で、いのりと同じ日に1級を受け、二人そろって合格します。すずのように肩書きで圧をかけるタイプではなく、同じ列に並んでいる相手です。
同じ級、同じ大会。いちばん近くにいるのは、絵馬の方です。
そして絵馬のジャンプには、見ている側がスローモーションのように感じるほどの余裕があります。2回転で転び続けていたいのりの隣に、この子を置くのが本当に意地悪い。
第7話の京都の会場には、ほかにも獅子堂星羅(CV:岡咲美保)、黒澤美豹(CV:湯浅かえで)、小熊梨月(CV:佐藤あずさ)らが次々に顔を出します。放送前から公式も新キャラの多さを予告していました。
名前が出そろっただけで、会場の空気が名港杯とはまるで違います。登場人物と声優の一覧を手元に置いておくと、次回の滑走順でも迷いません。
蛇崩が見抜いた司の武器は「目」|アイスダンス出身コーチが自信を持つまで
第7話の考察でいちばん大きいのは、司が自分の才能を知る場面です。蛇崩は司の長所を「目の良さ」だと言い当て、足りないのは自分を信じる力だと気づかせます。
シングルのジャンプを跳んでこなかった司が、頭を下げた理由
司の競技歴はアイスダンスです。シングルの選手として2回転、3回転を跳び続けてきたわけではありません。
| 比べる点 | 明浦路司 | 蛇崩遊大 |
|---|---|---|
| 選手時代 | アイスダンス | 男子シングルで全日本選手権に何度も出場 |
| 第7話での悩み | 実績のない自分の分析を信じ切れない | 司の相談を受け、指導法を惜しまず話す側 |
| 第7話で見えたもの | ジャンプのズレを見抜く「目の良さ」 | 司の才能と、足りない自信 |
だから司は、会ったばかりの他クラブのコーチにジャンプの教え方を教えてほしいと頼みます。選手でいられる時間は短いから、やれることは全部やりたい。理由がまっすぐすぎて、見ていて照れます。
ライバルクラブのコーチ相手に、プライドより選手の時間を取る。司のコーチとしての一番の強みは、実はこの迷いのなさかもしれません。
蛇崩はそれを軽いノリで引き受けます。ライバルになる子を指導しているのに、変に出し惜しみしない。飄々としていて、司にとって頼れる相談相手になっていきます。
答えはもう、司の中にあった
面白いのは、蛇崩が一方的に正解を教えないところです。いのりのジャンプを見せたうえで司にどう思うかを聞くと、司はすでに改善点をつかんでいました。
司に足りなかったのは知識ではなく、自分の見立てを信じる自信でした。
ここで司は、昔の自分のコーチにも同じようなことを言われていたと思い出します。本人は何年も前から答えを持っていたのに、実績がないせいで自分の目を疑っていた。
ジャンプを跳んできた経験がない代わりに、跳んでいる選手のズレは誰よりも見える。弱点だと思っていた経歴の裏側に、ちゃんと武器があったわけです。
いのりの「できたのに跳べない」と、司の「分かってるのに信じられない」。第7話、師弟でまったく同じところをぐるぐるしてるんですよね。
公式チャンネルには、「絵馬&すずのコーチ」として蛇崩を紹介する動画もあります。司の相談相手になる前の、蓮華茶FSCのコーチとしての顔も一緒にどうぞ。
司の年齢や経歴、名字の由来まで知っておくと、この「自信がない大人」の描き方がもっと沁みます。明浦路司のプロフィールと声優・大塚剛央さんもあわせてどうぞ。
ダブルループ着氷の考察|いのりが「できない自分」から目を逸らすのをやめた日
京都の大会を前にした練習で、いのりはついにダブルループを着氷します。技術の修正だけでなく、いのりの向き合い方が変わったことが成功につながりました。
それまでのいのりは、失敗する自分を早く消したくて、とにかく跳び続けていました。そこから、できない今の自分を見つめ、できることを一つずつ積み上げる練習へ切り替えます。
司が「自分の目」を信じ直したのと同じころ、いのりも「今の自分」から目を逸らすのをやめています。
コーチは見る力を信じ、選手は見られる自分を受け入れる。この回のタイトルは「1級バッジテスト」ですが、本当に合格したのは二人の「見る」だった気がします。
第7話のジャンプは「成功」より「戻ってきた」が近い
このダブルループは、初めて跳べた2回転ではありません。一度つかんで、手からこぼれて、もう一度取り戻したジャンプです。
だから着氷の瞬間は、嬉しいより先にほっとする。司の前で転び続けたいのりを見てきたぶん、報われた、の一言に尽きます。
- 一度跳べた技が崩れる時期を、師弟そろって経験した
- 司は答えを外に探すのをやめ、自分の目を信じ直した
- いのりは「できない今」を消さず、積み上げる材料に変えた
そして司がいのりに言った「焦らなくていい」は、ここで司自身にも返ってきます。選手を励ました言葉が、回り回ってコーチを支えているのがこの回の美しさです。
テレビ朝日系“NUMAnimation”枠にて
— 『メダリスト』TVアニメ公式⛸🏅 (@medalist_PR) February 15, 2025
『#メダリスト 』第7️⃣話をご覧くださった皆さま
ありがとうございました🐦🌸
次週の放送もおたのしみに🥇🪱
公式チャンネルにて滑走シーンなど
特別映像を多数アップしております!
ぜひチャンネル登録の上、チェックを🔥https://t.co/GCNWff5THS #medalist pic.twitter.com/GcruNubeFP
放送直後には、公式チャンネルに滑走シーンなどの特別映像が並んでいると案内されました。ダブルループの余韻のまま、いのりの滑りをもう一度見に行きたくなります。
バッジテストの日には、緊張をほぐすためにミミズを探していた子ですよ。その子が大会前には、崩れた2回転を自分で取り戻している。4か月でここまで来るんだから、ライバルも放っておきません。
2回転が崩れてからダブルループを降りるまでを、漫画ならいのりと司の表情を一コマずつ止めて見られます。アニメで泣きそうになった人ほど、自分のペースでこの着氷までを追ってみてください。
ラストでスケート靴がない!|原作score8に踏み込んで切った第7話の引き
第7話のラストで、いのりはスケート靴と衣装を入れたキャリーバッグがないことに気づきます。京都の大会当日、滑る直前の最悪のタイミングです。
緊張してきたいのりを見て、司は陸で体を動かそうと声をかけます。その準備のために荷物を取りに行った時、あるはずのバッグがない。
陸トレ用の荷物はあるのに、いちばん大事なスケート靴だけがない。海外の視聴者からも、この皮肉にツッコミが入っていました。
ダブルループが戻ってきて、さあ本番、の直後にこれです。成長の回だと思って温まっていた気持ちを、最後の最後で冷水に突っ込まれました。
なぜ第7話は「靴がない」で終わったのか
アニメ第7話は、原作score7を描いたうえで、score8の途中まで話を進めています。京都の会場に強豪が集まる場面で区切らず、靴がないと分かる瞬間まで入れました。
原作score7「1級バッジテスト」から読むと、アニメが一話の中で成長と転落を両方見せるために、区切り位置をかなり攻めているのが分かります。
ダブルループの喜びだけで終われば、第7話はきれいな成長回で閉じたはずです。そこへあえて靴の紛失を足したことで、次の話を見ずにはいられない引きになりました。
放送当時は、靴が行方不明になる所まで第7話に収めた尺の使い方がうまい、という声も上がっていました。
スケートシーンの3DCGや作画だけでなく、こういう区切り方の判断にも制作の手つきが出ます。制作会社ENGIの映像づくりを知ると、第7話の構成もまた違って見えてきます。
第8話で分かる、バッグの行方
続く第8話では、バッグは会場へ向かう電車に置き忘れていたと分かります。忘れ物として届けられた先は、10駅も離れた場所でした。
そこで司が選ぶのが、全力で走って取りに行くという手段。いのりは司を信じて会場で待ちます。第7話で「信じる」を覚えた二人が、翌週すぐにそれを試されるわけです。
司の全力疾走から始まる大会本番は、第8話の感想と考察で追いかけています。第7話で溜めた不安が、どう転ぶのかを見届けてください。
毎週これを待たされた放送当時の視聴者、本当にお疲れさまでした。一気見できる今なら、第8話まで続けて見るのが正解です。
第7話を見返すなら、配信先は『メダリスト』アニメの配信状況にまとめています。1期と2期で見放題の場所が違うので、見る前に確かめておくと安心です。
まとめ|第7話は、いのりと司がそろって「自分を信じる」ことを覚えた回
『メダリスト』第7話は、いのりのダブルループ着氷と、司が「目」という武器を自覚する流れが重なる回でした。そこへ蓮華茶FSCのライバルが加わり、最後は靴の紛失で次回へつながります。
いのりは跳べない自分を消そうとするのをやめ、司は実績のない自分の目を信じ直しました。選手とコーチが同じ壁を、同じ時期に越えているのが第7話の熱さです。
そして、上にはすず、隣には絵馬。いのりが「追いかける側」から「競り合う側」へ入っていく入口にも、ちゃんとなっていました。
あれだけ積み上げて、最後に靴がない。でも第7話で覚えた「信じる」は、そのまま次の試練で使うためのものだったんだと思うと、この意地悪な引きも嫌いになれません。
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