『薬屋のひとりごと』(薬屋)の梅梅(メイメイ)を身請けした相手は、碁の名手・棋聖(きせい)です。羅漢(ラカン)の紹介で出会い、妾ではなく弟子として緑青館を離れます。
身請けと聞くと、つい花嫁姿を思い浮かべますよね。ところが梅梅に開けたのは、得意な碁や将棋を続ける道。妓女としての引退と、結婚の成立は分けて考える必要があります。
この記事は原作小説13巻までの梅梅の身請けを扱います。アニメ第24話の身請けとは、相手も時期も違う出来事です。
誰が迎えたのかだけでなく、梅梅がなぜ話を受け、猫猫(マオマオ)がその旅立ちをどう知ったのかまで追います。いつも妹分を送り出す側だった姉ちゃんにも、自分の番が来ました。
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梅梅の身請け相手は棋聖|結婚ではなく弟子として迎えられる
梅梅を迎える棋聖は、碁に優れた人物です。身請けの目的も、その腕を見込んで弟子にすること。恋人に選ばれる話とは違うところが、この身請けの大事な部分です。
原作13巻で女華(ジョカ)が猫猫に伝えるのも、棋聖が梅梅を弟子として身請けしたという話です。「誰の妻になったか」を探すと、そこで一度立ち止まることになります。
| 知りたいこと | 梅梅の身請けで起きたこと |
|---|---|
| 誰に迎えられる? | 羅漢の紹介で知り合った棋聖 |
| どんな関係になる? | 棋聖と、その弟子 |
| 結婚する? | 妻や妾として迎える身請けではない |
| 何を認められた? | 対局を重ねて認められた碁の腕前 |
緑青館で客をもてなすために磨いた芸が、そのまま館を出る道につながる。梅梅の身請けは、積んできた時間を置き去りにしなくていい転機なんです。
花嫁姿を想像していたら、まさかの弟子入り。梅梅姉ちゃん、ここからさらに碁を磨くんだ。
しかも棋聖には、すでに多くの弟子がいます。梅梅のために急に名乗った師匠ではなく、弟子を持つ人が彼女の腕を認めて迎える。恋愛相手を選ぶ話とは、出発点から違います。
ここで成立するのは、棋聖への身請けと師弟関係です。梅梅と棋聖の結婚が成立した、という答えにはなりません。
反対に、この場面から梅梅が生涯結婚しないと決めることもできません。今後の人生を全部語る結末ではなく、緑青館から次の場所へ進んだ時の関係として受け取るのが自然です。
誰の妻になるかだけを追っていると、せっかく認められた梅梅の腕を見落としてしまいます。もう十分に打てる人に、さらに学ぶ道が開く。引退の話なのに、そこで先が広がるのがいい。
羅漢の紹介から半年の対局へ|梅梅が身請けを受けるまで
二人を引き合わせたのは羅漢です。西都へ発つ前、碁を打つ相手を探していた棋聖に梅梅を紹介しました。羅漢自身が身請け人になるのではなく、盤を挟む相手をつないだわけです。
棋聖が探していたのは、碁を打つ相手でした。そこへ紹介された梅梅が、対局を重ねて弟子に望まれる。名人に会っただけで終わらず、自分の腕で次の道をつかんだんですね。
- 紹介:羅漢が西都へ発つ前、棋聖を緑青館へ連れてくる
- 対局:碁の相手を求める棋聖に、羅漢が梅梅を引き合わせる
- 申し出:半年ほど通った棋聖が、梅梅を弟子として身請けしたいと言う
- 梅梅の迷い:梅梅は身請けの話にすぐには乗らず、渋る
- 後押し:やり手婆が梅梅の背中を押し、身請けが決まる
初対面の勢いで決まった話ではありません。半年ほど、相手の碁に付き合ったうえでの申し出です。華やかな一夜の印象より、何度も盤に向かった梅梅の力が行き先を作っています。
「半年ほど」は棋聖が通ってから申し出るまでの長さです。身請けが決まった暦の日付や、梅梅の引退年齢を表す数字ではありません。
条件がよいからといって、梅梅もすぐに出ていくとは言いません。住み慣れた場所を離れるとなれば、ためらいもある。そこへ、やり手婆が送り出す側に回るんです。
その迷いを「羅漢を忘れられなかったから」と一つの理由に決めるのは早計です。十三巻の話を読むなら、まずは梅梅のためらいと、やり手婆の後押しをそのまま見たいところです。
棋聖は小説11巻でも、羅漢に連れられて西都へ来る老人として登場します。梅梅の身請けが分かる13巻とは、そこでの役割が違います。
碁の相手を紹介する羅漢と、弟子として迎える棋聖。二人の役割を分けると、梅梅の話がぐっと見通しやすくなります。紹介者の名前が出るたび、身請け人まで入れ替えないようにしたいですね。
館に残ろうとする梅梅を、やり手婆が送り出す。引き止める役は婆の方かと思ったら、そっちでしたか。
梅梅のためらいを恋心だけで説明したくなる時は、第24話の涙と羅漢への思いも気になるところ。けれど、この申し出では碁の腕が認められたことを外せません。
梅梅の身請けが気になるなら、小説13巻の「女華と妹分」へ。妹分が帰ってきた日に、姉ちゃんの暮らしが先へ進んでいたと分かる。その時間のずれまで追える場面です。
梅梅は緑青館を引退|その後も碁と将棋の芸を生かせる
棋聖に身請けされた梅梅は、緑青館の妓女としての仕事を終えます。ただ、引退と一緒に碁や将棋まで手放す話ではありません。得意な芸を続けられることが、新しい暮らしの大きな利点です。
客を楽しませるための腕が、これからは師匠のもとで磨く腕になる。同じ盤に向かっていても、立場が変わります。梅梅の「その後」を読む時は、館を出たことと、この変化を一緒に見たいですね。
| 暮らしの軸 | 緑青館にいた時 | 身請けで開ける道 |
|---|---|---|
| 立場 | 三姫の一人として客を迎える妓女 | 棋聖の弟子 |
| 碁や将棋 | 客の相手をする芸として磨く | 師匠のもとで続けられる |
| 猫猫との距離 | 緑青館へ帰れば会える姉貴分 | 身請け後、猫猫が帰っても館にはいない |
引退後の相手として、棋聖の家庭の事情も女華は説明します。妻はすでに亡くなり、子どもはいない一方で、弟子はたくさんいる。梅梅がどんな家へ入るのかを、猫猫も気にかけています。
棋聖は、偉くなってから急に近づいてきた親族とも縁を切っています。女華がこうした話まで伝えるのは、名人の肩書だけで梅梅の行き先を決めていないからでしょう。
腕を買ってくれることに加えて、引退後に暮らす場所としてどうか。梅梅の身請けには、その両方があるんです。
猫猫も、碁と将棋の芸を続けられる相手なら悪くないと受け止めます。相手は名人、それなら安心、と肩書だけで終わらせない。姉ちゃんの暮らしが懸かっているから、身請け先の事情も大切です。
妓女としての引退は、物語から永遠に消えることとは別です。13巻の身請け報告だけで、今後の再登場の有無まで断定することはできません。
また、弟子になった先の試合成績や、誰かを教える仕事が決まったという話にも広げられません。ここで具体的に分かるのは、梅梅が碁の腕を認められ、師弟として迎えられたという転機です。
「引退」で終わると思っていた話に、「弟子になる」が続く。梅梅の腕は、館を出ても必要とされている。引退後を心配しながら読んでいたなら、ここはほっとできるところです。
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猫猫は身請けを後から知る|約束の見送りの舞には間に合わない
梅梅が身請けされた時、猫猫は西都にいました。中央へ戻り、緑青館を訪ねてから女華に知らされます。迎えてくれるはずの姉ちゃんが、もう館を出ていた。ここは、やっぱり寂しい。
女華が知らせるのは、これから身請けされるという予定ではありません。すでに終わった出来事です。梅梅の人生が動いた時と、猫猫が知った時の間には、はっきりしたずれがあります。
- 以前の約束:猫猫は、梅梅の身請けで見送りの舞を踊る約束をしていた
- 猫猫の不在:西都にいる間に、梅梅の身請けが決まる
- 帰還後の知らせ:猫猫が緑青館で、女華から身請けの話を聞く
- 果たせなかった見送り:猫猫は、梅梅の身請けの舞に間に合わなかったと思い出す
棋聖なら身請け先として悪くない。そう納得する気持ちと、見送れなかったことは一緒に残ります。相手の暮らしがよくなると分かっても、最後の日に居合わせられなかった穴は埋まらない。
あの梅梅の近況を、梅梅から聞けない。帰ってきたのに、姉ちゃんの話をほかの姉ちゃんから教わるんだな……。
離れている間に、親しい人の仕事や住まいが変わっていた。会えば祝いたいのに、当日の顔は見られなかった。猫猫が舞の約束を思い出すところには、そういう後から来る寂しさがあります。
猫猫が原作13巻で知るのは、身請けが済んだという報告です。「13巻で猫猫の目の前で身請けが行われる」とは違います。
梅梅は猫猫の姉貴分ですが、猫猫を待つために人生を止めておく人ではありません。妹分の帰りを待たず、自分も次へ進む。頼れる姉ちゃんが、妹分とは別の時間を生きていると分かるんです。
猫猫と緑青館の三姫の関係を知るほど、その不在は大きくなります。血縁の有無だけで説明できない人だからこそ、見送りたかった一日は取り戻せません。
アニメ第24話の身請けは鳳仙|梅梅自身の身請けとは別の話
第24話で羅漢に身請けされるのは、猫猫の母・鳳仙(フォンシェン)です。梅梅は選ばれかけますが、そこで身請けが成立したわけではありません。手を取ろうとする場面と、最後の選択を分けて見ましょう。
第23話「鳳仙花と片喰」では、猫猫が羅漢と勝負します。身請け話の始まりは、勝負に負けたら緑青館の妓女を迎えるという取り決めでした。
- 第23話:猫猫との勝負に負けた羅漢が、妓女を身請けすることになる
- 第24話の選択前:妓女たちの中から、羅漢は梅梅の手を取ろうとする
- 梅梅が開けた扉:羅漢が扉の先へ向かい、鳳仙との再会に至る
- 身請けの結果:羅漢が鳳仙を迎える。梅梅は緑青館に残る
梅梅が扉を開けたことで動くのは、鳳仙の身請けです。梅梅がその場にいて、大きな役割を果たしているからこそ、人物名だけを覚えていると混ざりやすい場面なんですよね。
| 比べる点 | 第24話の身請け | 梅梅自身の身請け |
|---|---|---|
| 迎える人 | 羅漢 | 棋聖 |
| 館を出る人 | 鳳仙 | 梅梅 |
| 梅梅の役割 | 鳳仙と羅漢の再会をつなぐ | 弟子として身請けされる本人 |
| 読む・見る場所 | アニメ第24話 | 原作小説13巻・十二話の報告 |
ここを押さえると、「第24話で身請けされたはずなのに、なぜ棋聖が出てくるの?」という疑問も解けます。前の身請け人が後から変わったのではなく、別の人の身請けが続いたのです。
第24話の結末を振り返る時は、梅梅が手を取られそうになるところだけで止めず、扉の先まで追うと、身請けの相手を取り違えずに済みます。
アニメ公式が「羅漢編」PVの告知で問いかけたのも、勝負に負けた羅漢が背負う代償でした。まずは羅漢が誰を選ぶのか。梅梅自身が棋聖に迎えられる話とは、時期を分けて振り返れます。
鳳仙に向けて扉を開けた人にも、自分が館を出る日が来る。二つの身請けを並べると、梅梅を誰かの恋の脇に置いたままにできなくなります。彼女自身の暮らしも、その先へ続いていました。
第24話で猫猫が踊ったのは、鳳仙の身請けを見送る舞です。猫猫の舞の理由をたどると、梅梅に教わった舞が、まず別の人の旅立ちを飾ったと分かります。
扉を開ける梅梅の姿をもう一度追いたくなったら、漫画版も。選ばれかけた人が再会をつなぐ側に回る、その場面を読んでから棋聖への身請けを思うと、梅梅に残る時間まで気になります。
梅梅の身請けは小説13巻の何話?十二話「女華と妹分」で分かる
梅梅の身請け相手と経緯を読むなら、原作小説13巻の十二話「女華と妹分」です。身請けの当日を描く章ではなく、猫猫が帰ってから話を聞く章として探すと、場面を見つけやすくなります。
小説13巻は、西都から一年ぶりに中央へ戻った猫猫たちを描く巻です。遠くにいた主人公が帰ることで、緑青館にも起きていた変化が見えてきます。
| 探している出来事 | 読む・見る場所 | 分かること |
|---|---|---|
| 羅漢が梅梅を選びかける | アニメ第24話 | 鳳仙の身請けへ至る梅梅の行動 |
| 棋聖が西都へ来る | 原作小説11巻 | 羅漢に連れられて来た棋聖の登場 |
| 梅梅自身の身請けが分かる | 原作小説13巻・十二話「女華と妹分」 | 身請け人、弟子という立場、紹介から成立まで |
11巻まで読んで棋聖を知っていても、そこが梅梅の身請けを読む巻ではありません。「棋聖の登場」と「梅梅が館を出たと知る場面」は二巻離れています。相手の名前が合っていても、巻は別なんです。
巻数だけでなく、「原作小説」と章名まで合わせてください。漫画版の13巻を、小説13巻の代わりとして探さないようにしましょう。
『薬屋のひとりごと』には漫画版が二種類あり、原作小説とはそれぞれ巻の区切りも進み方も違います。同じ「13巻」という数字でも、同じ出来事が収録されているという意味にはなりません。
手元の本を選ぶ時に迷ったら、漫画二種類の違いと見分け方も参考になります。梅梅の身請けの結論を確かめる今回の目的では、小説の巻と章を目印にしてください。
電子書籍の表示ページは、文字サイズや端末で変わる場合があります。固定のページ番号より、13巻の目次にある「女華と妹分」を目印にすると探しやすいです。
アニメから先を読む人には、13巻はかなり遠く感じるかもしれません。梅梅の身請けだけを扱う短い後日談ではなく、猫猫たちの西都での物語を経て、中央へ帰ってくる巻です。
姉ちゃんのその後を先に知りたいなら十二話へ。猫猫が留守にした間の出来事も順に追いたいなら、途中の巻を飛ばさず読み進める方が楽しめます。何を先に知りたいかで、読み方を選んでください。
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まとめ|梅梅は棋聖の弟子として身請けされ、自分の次の暮らしへ進む
梅梅を身請けしたのは、羅漢の紹介で出会った棋聖です。緑青館の妓女を引退し、弟子として迎えられます。結婚した相手を探すより、碁の腕を認められて進む道として読むと、話がつながります。
妹分の世話を焼き、人の再会をつないだ梅梅が、今度は自分の芸を持って館を出る。見送れなかったのは寂しいけれど、その先に盤を挟む相手がいることは、うれしく受け取りたいですね。
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