星野ルビーが闇堕ちしたのは、宮崎でゴローの遺体を見つけ、母・アイの事件にもつながる「もう一人」の存在を知らされたからです。アニメ第24話で両目に現れた黒い星は、その復讐心を見せる表現として読めます。
第23話で「先生はもういない」と知り、第24話で「まだ探すべき相手がいる」と告げられる。ルビーには息をつく間もありません。先生を探していた目が、犯人を探す目へ変わる。この順番がつらい。
この記事では第2期の転機、3期での行動、そして第35話までを追います。原作漫画の結末までは踏み込みません。
黒い星のルビーは怖い。でも、その前に先生のキーホルダーを見つけたルビーを思うと、「怖い」だけで置いていけないんですよ。
ルビーはなぜ闇堕ちした?ゴローの遺体と「もう一人」の存在
きっかけは一度の怒りではありません。会いたかったゴローが既に亡くなっていたこと、しかもアイの事件とつながる人物が残っていると知ったこと。この二段階で、ルビーの行き先が変わります。
前世の天童寺さりなにとって、ゴローは入院中に心を寄せていた相手です。ルビーになってからも「どこかで見てくれている」と信じ、新しいB小町の名前にも再会への願いを重ねていました。
その気持ちを抱えて戻った宮崎で、ルビーと黒川あかねはゴローの遺体に出会います。先生を探しに来た先で、先生がもう帰ってこないと知る。同じ「再会」でも、こんな形を望んだはずがありません。
アニメ第23話「再会」の公式STORYは、宮崎をゴローとさりなが生き、双子が生まれた土地として紹介しています。ルビーにとっては、前世と今世の希望が重なる場所でした。
遺体の所持品には、さりなが贈ったアイのキーホルダーがありました。見覚えのある小さな品が、相手を間違えたかもしれないという逃げ道まで塞ぐ。大きな説明より、これがいちばんこたえます。
「会えた」が、いちばん聞きたくなかった知らせになる。
そこへカラスを連れた少女・ツクヨミが現れ、ゴローが消えた頃に病院の周辺に不審な男が二人いたと告げます。一人は後にアイを襲った男。もう一人の行方を、ルビーに探させるような言葉を残しました。
ルビーには、母と先生を奪った出来事が一本の線に見えたのでしょう。ただ、この時点ではもう一人の身元も役割も確定していません。疑い、探し始めたことと、真相の確定は別です。
第24話「願い」の公式STORYでも、ルビーが少女から事件に関わる情報を知らされる流れを確認できます。原作でこの転機をたどるなら、第79話です。
ツクヨミは手掛かりを渡すのに、いちばん知りたい答えは置いていく。ルビーに「探す理由」を与えるには、あまりに残酷な渡し方です。
少女の話は「犯人は二人だった」で終わりません。もう一人が誰かを明かさず、探す役目をルビーへ渡す。先生が生きていると信じた時間の次に、今度は顔も知らない相手を追う時間が始まります。
両目の黒い星は何を意味する?白い星との違いを読む
黒い星は「復讐を選んだルビー」を見せる目印です。ただ、星の色ごとに能力や血筋が決まると公式に説明されたわけではありません。ここは作中の描写から意味を読む場面です。
以前のルビーは左目に白い星を宿していました。第24話の「POP IN 2」MV撮影では両目の星が黒くなります。同じアイドルの顔なのに、視線の行き先だけが別人のよう。息をのみます。
| 見える変化 | 転機より前 | 第24話以降 |
|---|---|---|
| 瞳 | 左目の白い星 | 両目の黒い星 |
| 探す相手 | 生きていると信じたゴロー | 事件に関わる「もう一人」 |
| アイドル活動 | アイへの憧れと再会への願い | 真相へ近づくための足場にもなる |
表で痛いのは、アイドルへの夢が完全に消えたわけでもないことです。好きだったステージを降りず、そこを犯人探しの道にもしてしまう。憧れと怒りが同じ場所に並んでいるから、MVの表情に目を奪われます。
星は血筋だけの印でもなさそうです。あかねにも、アイを演じる時には星が現れます。第28話で金田一が語るのは、役者として人を引き込む「眼」。ルビーの黒だけを、生まれつきの悪意とは読めません。
黒い星を「悪人になった証」と決めると、後に揺れ動くルビーの気持ちが見えにくくなります。瞳の色は、その時の選択と感情を読む手掛かりとして追うのが自然です。
第24話の「POP IN 2」は、明るい曲とルビーの暗い表情が同じ画面にあります。B小町を盛り上げるMVなのに、彼女の目を見た瞬間、宮崎の森がちらつく。この組み合わせがずるい。
アニメ公式Xも第24話のMV映像公開を告知しています。ステージでのルビーを見てから、宮崎の場面へ戻ってみてください。楽しい曲の中に、見過ごせない表情が残っています。
そして、公式の「POP IN 2」短縮MVです。歌のかわいさとルビーの変化が一緒に来るので、どちらか片方だけを見ていられません。
「怖いのに目が離せない」を、まさかB小町のMVで味わうとは。ルビーが輝くほど、何を燃料にしているのか気になってしまう。
原作漫画の第79話なら、両目の星へ切り替わる場面をコマの間も含めてたどれます。アニメのMVとは違う速さで、ルビーの決意を確かめてみてください。
3期のルビーは何が変わった?「嘘」を仕事の武器にする
闇堕ちは表情だけで終わりません。3期のルビーは、芸能界で目立てば真相にも近づけると考え、人の動きや番組の仕組みまで読みます。以前なら選ばなかった手段で、実際に仕事が増えていくのが怖い。
第26話「打算」で、ルビーはネット番組「深掘れ☆ワンチャン」の中に自分の場所を作っていきます。元苺プロ社長・壱護の助言も受け、ただ明るく頑張るだけでは届かない場所へ踏み込んでいきました。
第26話の公式STORYが彼女の振る舞いを「戦略的」と呼ぶのが刺さります。昔のルビーなら、まず自分が楽しんでいたはずの仕事で、先に勝ち筋を探している。
第27話のコスプレ取材では、出演者が直前に衣装を変えられ、漆原の失礼な態度がメイヤを怒らせます。非は番組側にある。その騒動の使い道を見つけるルビーの速さが怖い。
炎上を収める企画へ関わり、漆原には貸しができ、番組での存在感も増す。メイヤの怒りが正しいからこそ、騒動がルビーの足場になる展開は複雑です。助けることと利用することが同時に起きるんですよね。
第28話でルビーは、人を利用し、嘘をついてでも売れる道を選んだと描かれます。目の色だけでなく、仕事の選び方まで変わったのが闇堕ちの実体です。
だからルビーを単純な悪役にはできません。メイヤの怒りはもっともで、ルビーが番組の窮地を和らげたのも事実。両方を見て、彼女が「売れる」ために何を覚えたか考えたい。
上手く立ち回ったルビーを見て「すごい!」と言いたいのに、壱護から教わった近道の使い方には胸がざわつく。成功してほしい子だから、余計にしんどい。
第27話のコスプレ取材で何が起きたかを追いたいなら、第27話「コンプライアンス」の感想がその場面に絞っています。ここではルビーがその騒動をどう使い、自分の進路を変えたかに集中します。
アクアとルビーのすれ違い|兄の復讐が緩んだ時、妹が追い始めた
兄妹の対比が残酷なのは、二人が同じ情報を持っていなかったことです。第24話のアクアは復讐が終わったと思い、ルビーは事件を追い始める。兄がようやく息をついた時に、妹は同じ苦しみへ足を踏み入れました。
- 第21話:アクアは復讐の相手がもういないと思い、瞳の星が消える
- 第23~24話:ルビーはゴローの死と事件の手掛かりを知り、両目の星が黒くなる
- 第28話:アクアは急速に仕事を増やすルビーを訝しむ
- 第31話:アイの秘密が公になり、兄妹の対立は深まる
- 第35話:互いの前世を知り、すれ違いの根にあった情報の差が埋まる
ルビーには、兄が母の死から目をそらして進むように映る。アクアには、妹が急に仕事を増やした理由が見えない。互いの変化を見ていても、「先生の死」には届かないんですよね。
だから「アクアはルビーの変化を全部分かっていた」とは言い切れません。第28話で急な活躍を訝しんでも、すれ違いは解けない。変化に気づくことと、痛みの出発点を知ることは別です。
第31話でアイの秘密が世に出ると、ルビーは兄に強く反発します。二人ともアイを思って動いているのに、その思いを相手へ届ける言葉がない。ここで距離がいっそう開くのが痛い。
かなを守るため、アクアはアイが双子の母だと明かします。ルビーには、母が命がけで守った秘密を兄が差し出したように見えたはず。彼女の怒りは、かなを救う気持ちとは別の痛みから来たと感じます。
アニメ3期第1弾PVでは、復讐に向かうルビーを中心に、兄妹の距離をもう一度たどれます。先の答えを知らずに見ていた時と、第35話を知ってからでは表情の受け取り方が変わるはず。
第2弾PVも公式の公開映像です。ルビーが前へ出るほど、アクアと同じ場所へ立っているようで、向かう方向はずれている。その感覚が3期全体に残ります。
同じ家に帰る兄妹なのに、同じ傷の話ができない。第24話から先、ここがずっともどかしかったです。
原作の第79話へ戻ると、兄妹の役割が入れ替わったように見える瞬間がよく分かります。ルビーの目だけでなく、アクアが抱いていた「もう終わった」という時間と並べて読むと苦さが増します。
闇堕ちはいつまで?3期第35話で「先生」と再会したルビー
3期最終話の第35話で、ルビーとアクアは互いの前世を知ります。探し続けたゴローは、双子の兄としてずっとそばにいた。ルビーの闇堕ちにとって、アニメで描かれた大きな転機です。
第23話に見たのは、先生の遺体と、さりなが贈ったアイのキーホルダー。第35話ではその品が、アクアにルビーの前世を悟らせます。失った証拠が二人を結ぶ。小さな品に泣かされます。
前世が分かっただけで母と先生を奪われた痛みは消えません。それでも孤独な犯人探しだけで生きる必要はなくなる。黒い星を抱えた時間に、別の終わり方が見える再会です。
再会の直前、ルビーは映画に向けて激務の合間も演技を重ね、限界に近づいていました。アクアは、さりな時代の母・天童寺まりなと会う。前世の痛みを経て、二人はようやく「先生」と「さりな」で向き合います。
第35話「それが始まり」でルビーを追い詰めた激務と演技の重圧。その先の再会を3期完結記念PVで振り返ると、「先生」を呼ぶ声の意味がいっそう強くなります。
PVはゴローとさりなの再会をたどる公式映像。第24話の「もう会えない」を知っていると、ルビーが「先生」と呼べるまでの道のりが一気に戻ってきます。
第35話ではルビーの右目の黒い星が消え、左目の白い星が再び見えます。ただの元どおりではありません。復讐のために積んだ仕事も、兄とぶつかった事実も残ったまま、彼女が再び希望を見つけた印として受け取りたいです。
先生を探して始めたアイドルの道で、ようやく先生に届いた。あの宮崎の夜を思うと、ここは本当に泣いてしまう。
原作漫画は完結していますが、アニメは第35話が3期の終点で、第4期Final Seasonの制作が決まっています。ルビーのその後の選択まで、3期の再会ひとつで決着したと早合点せずに見届けたいですね。
第35話までの放送範囲や続きを見る場所は、『【推しの子】』3期の配信先と4期の情報で確認できます。第24話と第35話を続けて見ると、ルビーの瞳の変化が一つの道のりとしてつながります。
まとめ|星野ルビーの黒い星は、失った希望から始まった
ルビーの闇堕ちは、ゴローの死を知った絶望に、もう一人の関係者を追う目的が重なって起きました。両目の黒い星はその変化を強く見せますが、ルビーの人格を一語で決める印ではありません。
第24話で「もう戻らない」と思ったなら、第35話の瞳までたどってほしい。失った人を探す目が、そばにいた人を見つける目へ変わる。ルビーが最初にB小町の名を選んだ理由も、ここで改めて胸に来ます。
黒い星のルビーも、最初から誰かを好きで追いかけていたルビーです。そのことを忘れずに、ここから先の舞台も見守りたい。
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