『薬屋のひとりごと』(薬屋)の鳳仙(フォンシェン)を演じる声優は、桑島法子(くわしまほうこ)さんです。『犬夜叉』の珊瑚や『宇宙戦艦ヤマト2199』の森雪も担当しています。
鳳仙を見返すなら、病床の姿に出会う第18話、若い頃の姿を知る第23話、歌声が再会につながる第24話。この順番が、なかなか忘れられないんですよ。
最初は、緑青館の離れにいる病人。そこから過去へ戻ると、盤を挟んで客と向き合っていた一人の女性が見えてきます。同じ人なのに、出会う順序がつらい。
※この記事はアニメ第1期第24話までの内容に触れます。
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鳳仙の声優は桑島法子|第18話の放送前に追加キャストとして発表
鳳仙役は桑島法子さん。2024年2月9日に配役が発表され、羅漢(ラカン)を題名にした第18話で、猫猫(マオマオ)の前に姿を見せました。
役名はフォンシェン、声優名の「法子」は「ほうこ」。名前を音で覚えると、鳳仙役とほかの出演作の桑島さんがつながります。
| 知りたいこと | 鳳仙役の情報 |
|---|---|
| 担当声優 | 桑島法子(くわしまほうこ) |
| 所属 | 青二プロダクション |
| 追加キャスト発表 | 2024年2月9日 |
| 登場回 | 第1期第18話「羅漢」 |
発表時に紹介されたのは、病に臥せる鳳仙でした。華やかな花街の人物なのに、客の前で芸を見せる姿からの登場ではありません。
鳳仙は猫猫の生みの親で、緑青館の元妓女。人物としての立場を押さえると、娘と客の前で向き合う姿の違いも追いやすくなります。
桑島法子さんは、声優・歌・朗読でも活動
桑島さんは岩手県出身、12月12日生まれ。青二塾東京校15期を経て、青二プロダクションで声優として活動しています。
アニメのほかに歌の活動もあり、2005年に『純色brilliant』、2015年に20周年記念ベストアルバム『HouKo ChroniCle』を発表しています。
同郷の宮沢賢治の作品を朗読する催し「朗読夜」もライフワーク。声を聴く入口が、キャラクターの会話だけに限られない人です。
桑島さんが注目を集めた役の一つが、1996年の『機動戦艦ナデシコ』ミスマル・ユリカ。歌や朗読も続けてきた人が、今度は鳳仙を演じています。
桑島法子の代表作|珊瑚・森雪から、少年役やゴーイングメリー号まで
桑島さんの代表作には、『犬夜叉』の珊瑚、『機動戦艦ナデシコ』のミスマル・ユリカなどがあります。鳳仙の声に聞き覚えがあるなら、以前見た作品の名前からたどってみてください。
| 作品 | 担当キャラクター | 聴き比べる入口 |
|---|---|---|
| 犬夜叉 | 珊瑚 | 妖怪退治屋として戦う女性 |
| 宇宙戦艦ヤマト2199 | 森雪 | 宇宙を旅する物語のヒロイン |
| 機動戦艦ナデシコ | ミスマル・ユリカ | 1996年放送のヒロイン |
| ケロロ軍曹 | 日向冬樹 | 少年役の声 |
| ハートキャッチプリキュア! | 明堂院いつき/キュアサンシャイン | 変身前とプリキュアの姿 |
| ONE PIECE | ゴーイングメリー号 | 人間とは違う存在の声 |
珊瑚や森雪から桑島さんを知った人もいれば、冬樹の声で覚えている人もいるでしょう。どの役から出会ったかで、鳳仙の声に気づく入口も違います。
ちょっと待って、メリー号も桑島さん? 人間の年齢で聴き分けようとしていたのに、船はその棚に入りません。
『犬夜叉』の珊瑚|戦う時と、仲間に向き合う時
珊瑚は妖怪退治屋の頭の娘で、里一番の手練。巨大な飛来骨を扱い、犬夜叉たちと旅をする戦士です。
鳳仙が碁盤の向こうで人と向き合うなら、珊瑚は戦いの場に立つ人。同じ声優の役でも、相手へ何を伝える場面なのかが、ずいぶん違います。
聴き比べるなら、戦っている時だけでなく、仲間との会話も。強い女性という共通点から入っても、命令、心配、親しい相手への返事では、それぞれの距離が出ます。
少年役の冬樹と、キュアサンシャイン
『ケロロ軍曹』の日向冬樹は少年役。鳳仙や森雪の名前から桑島さんを思い浮かべた人には、声の年齢や性別をまたぐ入口になります。
一方、明堂院いつき/キュアサンシャイン役は、東映アニメーションのキャスト紹介でも桑島さん。こちらは同じ人物の変身前と変身後を追えます。
別作品の二人を比べる楽しさもあれば、一人の人物が場面で切り替わるところを聴く楽しさもある。声の高さだけを当てるより、誰に向けた声かを追いたい。
鳳仙の若い頃と病床の姿も、一人の人物が違う時期に立っている役です。ほかの役を知ったあとなら、「桑島さんだ」と気づく瞬間と、鳳仙の事情に戻る瞬間を両方楽しめます。
鳳仙と羅漢の過去を絵で追うなら、スクウェア・エニックス版漫画8巻。羅漢の回想と身請けの場面を収めた巻です。
声を知ってから漫画8巻へ戻ると、盤を挟む鳳仙の表情で立ち止まりたくなる。どんな顔で、その言葉を返していたのか。コマを止めて追えるのは漫画の楽しみです。
鳳仙の演技を見返すなら第18・23・24話|病床から若い頃、再会へ
鳳仙を目当てに見返すなら、第18話で現在、第23話で過去、第24話で再会を追う順番がおすすめです。出演回を拾うだけでなく、相手との距離がどう変わるかに注目したい。
第24話は壬氏(ジンシ)と猫猫が題名に並ぶ回。それでも、鳳仙の歌が再会を動かす場面が見どころです。
| 話数・題名 | 鳳仙をめぐる場面 | 声を聴く時に気にしたいこと |
|---|---|---|
| 第18話「羅漢」 | 猫猫が離れに薬を届け、病床の鳳仙と向き合う | 親子の場面で、誰が言葉を多く担うか |
| 第23話「鳳仙花と片喰」 | 猫猫と羅漢の勝負から、羅漢と鳳仙の過去へ進む | 若い鳳仙が、盤を挟む相手に何を求めるか |
| 第24話「壬氏と猫猫」 | 梅梅(メイメイ)が開いた扉から歌声が届く | 言葉で呼びかける代わりに、歌が人を動かす瞬間 |
第18話|娘が薬を運んでも、親子の距離は近くない
第18話では、猫猫が離れの鳳仙に薬を飲ませます。看病という行動はあるのに、明るい親子の会話になる場面ではない。そこが、まず引っ掛かります。
薬は届く。でも、親子の言葉まで同じようには届かない。
昔の緑青館を思い出しているのは、猫猫です。母が娘に昔話をするのではなく、娘の記憶から母を知っていく。この順序が、親子の近さとは別のものを残します。
薬を飲ませる猫猫は、どんな表情をしていたのか。第18話の母への思いをたどると、看病の手つきだけでは埋まらない距離も気になります。
第23話|病人として出会った人が、盤の向こうに座る
第23話で戻るのは、羅漢と鳳仙が出会った頃。先に病床の姿を知ってから、若い鳳仙を見るので、ただ美しい人が現れたという話では済まなくなります。
羅漢と碁を打つ鳳仙は、次の訪問を尋ねます。勝負が済んだら終わる客との時間に、その先の話が入り込む。二人がまた会う日を、こちらまで気にしてしまう。
TOHO animationの羅漢編PVには、若い鳳仙が次の訪問を尋ねる場面も入っています。羅漢の過去を追う映像なのに、待つ側の鳳仙の時間が気になる。
第24話|鳳仙の歌声と、聴いた羅漢の反応
第24話では、梅梅が開いた扉から歌声が届きます。鳳仙のいる場所へ向かうきっかけが、説明や名乗りではなく声になる。再会に歌を使うのが、たまらなくいい。
鳳仙がいる部屋の外にまで、その声は届く。羅漢から見ると、目の前の妓女を選ぶ時間が、聞こえてきた歌で別の時間へ変わってしまいます。
羅漢と鳳仙の再会、身請けまでの経緯は、二人の関係とその後でたどれます。声を目当てにこの3話を追う時は、病状の細部より、言葉を交わす相手の変化が気になります。
盤を挟んで出会った二人を、再会では声がつなぐ。勝敗から始まった話が、聞き覚えのある歌にたどり着きます。
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鳳仙の子守唄は「ホトトギス」|桑島法子の配役と歌唱クレジットは分けて見る
鳳仙の子守唄の曲名は「ホトトギス」。第23話の挿入歌で、第1期サウンドトラックにも収録されています。歌唱者の公式表記には、注意したい点があります。
第1期の公式サウンドトラックの曲目には、DISC1の21曲目に「ホトトギス」、作詞に柿原優子さんの名があります。DISC1の音楽担当は神前暁さんです。
「ホトトギス」は、公式サイトの曲目一覧では歌唱者名が付いていません。桑島さんの鳳仙役は確定していますが、こちらの表記は別です。
ABEMAの楽曲解説では、作中で鳳仙が歌っていることから桑島さんの歌唱と推定しています。公式の歌唱者名として発表された、という紹介ではありません。
| 曲名 | 場面・収録先 | 担当の表記 |
|---|---|---|
| ホトトギス | 第23話の挿入歌。第1期サウンドトラックDISC1・21曲目 | 公式曲目は作詞:柿原優子。DISC1音楽:神前暁。歌唱者名はこの一覧に未記載 |
| 鳳仙花 | 第1期サウンドトラックDISC1・30曲目 | DISC1音楽:神前暁 |
| 想い咲く時 | 第24話の猫猫の見送りの舞。DISC1・33曲目 | 歌:アオイエマ。/作詞:内田ましろ |
「鳳仙花」や「想い咲く時」と混同しない
曲目を開くと、人物名に近い「鳳仙花」もあります。こちらは「ホトトギス」と別に収録された曲。子守唄を探す時の目印は、「ホトトギス」のほうです。
さらに第24話の舞で流れる「想い咲く時」は、アオイエマ。さんの歌。同じ回の音楽でも、鳳仙の歌声を探すことと、猫猫の舞を見返すことは行き先が変わります。
猫猫が母を見送る舞には、別の歌が流れる。鳳仙は歌う側でありながら、娘の舞に送られる側にもいる。同じ回の中に、その二つの場所があります。
歌のあとに交わす言葉は、原作小説2巻へ
子守唄なのに、聴く側には眠るどころではない。あの歌が聞こえてしまったら、羅漢はその場に座ったままではいられないんです。
羅漢の回想と身請けは、原作小説2巻のクライマックスです。歌が届くところから、再会する二人の場面を言葉でも追えます。
歌が届いたあと、羅漢は何を見て、何を選ぶのか。原作小説2巻なら、声の向こうにある地の文へ進めます。再会する側の受け止め方を、言葉でも追いたい時の入口です。
鳳仙と猫猫の声をどう聴く?監督が語った「馬鹿な女」の演出
鳳仙の場面を聴く時は、桑島さんの声だけでなく、猫猫が母へ向ける言葉にも注目したい。長沼範裕監督は、猫猫の「馬鹿な女」という言葉の調整について語っています。
長沼監督のインタビューでは、その言葉は猫猫自身にも向く台詞だと説明されています。アフレコでは最初の冷たい言い方から、少し柔らかく調整したそうです。
この調整を受けたのは、猫猫役の悠木碧さんの演技です。監督は、その柔らかさが親と子、心の成長へつながるとも話しています。
この話で好きなのは、言葉を別の台詞に替えるのでなく、言い方を少し動かしているところ。同じ「馬鹿な女」でも、母を外から責めるだけの言葉ではなくなる。
会話、心の声、相手の返事を聴き分ける
監督は同じ取材で、キャスト陣が会話とモノローグなどを使い分けていることも評価しています。長い台詞でも、誰に向けた声なのかが分かるという話です。
- 鳳仙が羅漢へ言葉を返す時は、盤を挟んだ相手への声として聴く
- 猫猫の心の声は、目の前の鳳仙へ直接伝えた言葉と分けて受け取る
- 第24話の歌は、鳳仙のいる部屋だけでなく、聴いた羅漢の反応まで追う
猫猫と両親の関係を知りたい時は、猫猫の出生と父母の解説で背景を追えます。声を聴く時には、その事情を知った娘が、いま誰に何を言っているかへ戻ってみてください。
原作や漫画を読んでから、アニメの声へ戻る
長沼監督は、アニメから漫画、原作へ進み、そのあとアニメを見返すと別の発見がある、という循環も意識していると話しています。
鳳仙を追う時も、絵で止めて見たいのか、羅漢や猫猫の受け止め方を地の文で読みたいのかで、戻る場所が変わります。どちらか一つに決めなくてもいいんですね。
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まとめ|鳳仙役は桑島法子。代表作と3話をたどると、声の聴きどころが増える
『薬屋のひとりごと』の鳳仙役は桑島法子さんです。代表作から別の声へ進む楽しさと、第18・23・24話で一人の鳳仙を追う楽しさ。その両方があります。
碁盤の前では次の約束を尋ね、扉の向こうからは歌が届く。鳳仙の声、羅漢と会う時間の両端にあるんですよね。
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