『黒岩メダカに私の可愛いが通じない』のアニメで、川井モナを演じているのは芹澤優さんです。声優としての活動と、ユニット「i☆Ris」でのアイドル活動を両立しています。
モナの声で気になるのは、人前での可愛い振る舞いと、関西弁で走り出す心の声。その落差です。あんなに自信たっぷりなのに、メダカ一人を前にすると途端に忙しくなる。
芹澤さんは東京出身。方言を練習し、強気さと恋への初々しさを調整してモナの声を作りました。役作りの話を知ると、気になるのは可愛い声そのものより、余裕がなくなった瞬間です。
川井モナの声優は芹澤優|プロフィールと配役のきっかけ
川井モナ役は、アニメ第1期に続き第2期でも芹澤優さんです。甘い声の持ち主というだけでなく、可愛さをどう相手に届けるかを考えて活動してきた人でもあります。
モナは、自分が可愛いことを疑っていないヒロイン。そこへ芹澤さん自身の感覚が重なったことが、配役を知るうえで面白いところです。
| 項目 | プロフィール |
|---|---|
| 名前 | 芹澤優(せりざわ ゆう) |
| 生年月日 | 1994年12月3日 |
| 出身地 | 東京都 |
| 所属事務所 | 81プロデュース |
| ユニット | i☆Ris(アイリス) |
| ニックネーム | セリコ |
| 受賞歴 | 第13回声優アワード 助演女優賞/第10回声優アワード 歌唱賞(i☆Risとして) |
声優・アイドル・ソロ歌手として歩んできた道
i☆Risは、声優とアイドルの両方を活動の柱にしてきたユニットです。芹澤さんはそのメンバーとして舞台に立ちながら、アニメの役とソロの音楽活動も重ねてきました。
- 2012年:アニソン・ヴォーカルオーディションの合格者で結成されたi☆Risのメンバーになる。
- 2017年:ソロアーティストとしてデビュー。ユニットとは別に、一人で届ける歌の活動を始める。
- 2024年7月:川井モナ役として出演することが発表され、キャラクターPVも公開される。
- 2025年1月:アニメ第1期が放送開始。モナの声が本編の物語とともに届く。
オーディションで出会った「自分を可愛いと言える子」
芹澤さんは、モナが自分を可愛いと肯定する姿に惹かれました。2024年のキャスト発表でも、自身との共通点や、出会いを運命と感じたことを語っています。
好きな役に出会うことと、実際に演じられることは別。だからこそ、「絶対私が演じたい」と振り返るコメントには、配役が決まった喜びがまっすぐ出ています。
モナと同じく、自分の可愛さを隠さない芹澤さん。それでも、関西弁の役は関西出身の人が選ばれるかもしれないと考えたそうです。共感できる役にも難所はあった。
ほかの登場人物の配役を探すなら、アニメの登場人物・声優一覧からたどれます。モナの声を聴いたあとで相手役へ目を向けると、会話の組み合わせも気になってきます。
モナの関西弁はどう作った?標準語と心の声の切り替え
モナは大阪出身で、人前の会話は標準語、心の声は関西弁が基本です。東京出身の芹澤さんは、手本の音源と現場での助言を頼りに、この声を作りました。
芹澤さんはSGS109の取材で、関西出身の女性声優が読んだ音源を聴き、収録では岩崎諒太さんにニュアンスを見てもらったと話しています。
| 声が出る場面 | 言葉の使い方 | 耳を向けたいところ |
|---|---|---|
| 人前で可愛く振る舞うとき | 標準語が基本 | 相手にどう見られたいかが乗った、外向きの言葉 |
| 心の中で考えているとき | 関西弁が基本 | 焦りや不満、負けず嫌いが表に出るまでの差 |
関西弁の心の声は、怒りだけでなく焦りやときめきも受け持ちます。方言を話しているモナの気持ちまで追うと、語尾の勢いだけでは分からない初々しさが見えてきます。
手本を聴き、現場で直し、モナの感情を乗せる
関西弁の準備は、アクセントを一度覚えて終わりではありませんでした。手本と現場の助言に加え、ヒロインとしてどう響くかまで調整されています。
- 手本を聴く:関西出身の女性声優によるセリフの音源を使い、言葉の響きを確かめる。
- 繰り返し練習する:モノローグの多い第1話では、収録前の台本チェックと練習にも時間をかける。
- 現場で細部を直す:大阪出身の岩崎諒太が、細かなニュアンスの違いを助言する。
- 人物としての強さを調整する:方言が荒く響きすぎず、モナの初々しさも届くよう監督・音響監督とバランスを取る。
アニメイトタイムズの役作りを語る取材では、関西弁を強く出した際に、いかつくしすぎないよう注文があったことも明かされています。勢いを出せばよい、ではなかったんですね。
強く言う方が笑えるかもしれない。でも、モナを怖い子にはしたくない。このさじ加減まで求められるのだから、方言が言えれば完成、とはいかない。
芹澤さんは、台本にもイントネーションをびっしり書き込んだそうです。読めば分かるセリフの上に、覚えるべき音の上げ下げまである。あの勢いの前に、この準備があったんですね。
作中では、なかなか振り向かない相手。収録では、関西弁を教えてくれる師匠。メダカ役の岩崎さん、モナ役への接し方が本編と現場でずいぶん違う。
芹澤さんはReal Soundの取材で関西弁の地域差にも触れたうえで、第1期全12話に岩崎さんのOKをもらったと話しています。
その苦労は共演者にも伝わっていました。先行上映会では、雨宮天さんが、慣れない方言と役の感情を同時に表現する難しさに触れています。
2024年12月のトークショーで、矢野妃菜喜さんは最初から話せる人だと思ったと称賛。芹澤さんが照れて椅子から立ち上がるほど喜んだという反応まで、なんだかうれしい。
声を少し聴いてみたくなったら、DMM picturesが公開した川井モナのキャラクターPVへ。モナ一人を目当てに入りやすい映像です。
芹澤優が大切にしたモナの可愛さ|強気・空回り・ときめき
モナの演技の軸は、自信家の強さと、恋に慣れていない初々しさの両方を残すこと。可愛く見せようとする声と、不意に心が動く声では、同じ「可愛い」でも向きが変わります。
- 相手を振り向かせたいとき:可愛い自分をどう見せるか、本人も分かっている。
- 作戦がうまくいかないとき:余裕を取り繕う外側と、慌てる内側の差が膨らむ。
- メダカにときめくとき:見せたい自分より先に、相手への反応が出てしまう。
可愛く見られたい声には「きゅるるん」という注文
芹澤さんが音響監督から受けた注文の一つが「もっと! きゅるるんで」。相手を少し下からのぞき込むようなイメージで演じたそうです。
「きゅるるん」、注文がもう可愛い。でも目線の高さから、自分が相手にどう見えるかまで考えるとなると、ひと言で頼まれる側は忙しい。
芹澤さんは、アイドルのソロパートで可愛く見せたあとの、客席の反応を分かっている感覚もモナと近いと話しています。
可愛く見られたことを、本人だけが知らないふりはしない。そりゃ、モナの自信にも説得力が出る。
届いていないと思うモナと、実は揺れているメダカ
モナの作戦は、本人の手応えとメダカの内心がかみ合いません。芹澤さんも、作戦の方向が少しずれたまま頑張り続けるところを、作品の楽しさとして挙げています。
| 立場 | 分かっていること・見えていること |
|---|---|
| モナ | 自分にそっけないメダカを振り向かせたくて、次の作戦を考える。 |
| メダカ | モナの行動で心が揺れそうになりながら、寺の戒律を守ろうとしている。 |
| 視聴者 | 二人の心の声が分かるので、モナの手応えのなさを別の角度から見られる。 |
メダカは寺の戒律で色恋を禁じられているため、モナに心を揺らされても我慢します。けれどモナには、その我慢の理由が見えていません。
相手の心は動いているのに、仕掛けた本人には手応えが返らない。モナ、もっと攻める前に一度その内心を聴かせてもらえたら早いのに。
自分を見せる声から、相手に反応する息遣いへ
芹澤さんはクランクイン!の取材で、何にときめいたかを意識したと話しています。メダカの表情や仕草への反応を、息遣いや声のトーンに乗せる考え方です。
第1話の保健室では、メダカに支えられたモナの方がときめきます。相手をオトそうとしていたのに、先に心を持っていかれるのはそちら。
WEBザテレビジョンの取材では、メダカの一言を録り直した話も。最初は格好よすぎたため、思春期らしい不器用さを残したそうです。
格好よすぎたテイクをやり直して、その声にモナ役が本気でときめく。ちょっと待って、決まりきらない方が効くのか。メダカらしさって、そこなんですね。
芹澤さん自身も、この場面では体まで支えられたような感覚になったと、役のときめきを追体験する演じ方を語っています。
アピールするつもりだったのに、ときめいたのはモナの方。準備した可愛さが、準備していない反応に負ける。そこを聴けるのが、恋するモナの楽しさです。
2025年1月28日、芹澤さんも放送後のXで、モナはもう恋をしているのではと問いかけていました。演じる人まで気になっている、この恋の自覚。
つぼみのモナへの称賛は、本人には当たり前。一方、芹澤さんは花澤香菜さんのアドリブを楽しんだ話をしています。役と演者で、気になる声も違うのですね。
モナとメダカを陰から応援する春野つぼみ。本人には見えていない二人の恋を、隣の人がどう眺めているかも気になります。
芹澤優の代表作|モナと比べたい5人のキャラクター
芹澤優さんの代表的な出演役には、南みれぃや夢見弖ユメミなどがあります。モナから気になったなら、役名の先にある性格や、恋に関わる立場まで比べてみたい。
| 作品 | 芹澤優の担当キャラ |
|---|---|
| プリパラ | 南みれぃ |
| 賭ケグルイ | 夢見弖ユメミ |
| キラッとプリ☆チャン | 赤城あんな |
| 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 | シェラ・L・グリーンウッド |
| 彼女、お借りします | 八重森みに |
南みれぃ|「計算どおり」を支える日々の練習
『プリパラ』の南みれぃは、生徒会長兼風紀委員長を務めるアイドル。口ぐせの「計算どおり」を、日々の練習の積み重ねが支えています。
ただ、みれぃだって何でも器用にこなせる子ではありません。芹澤さんが惹かれたのも、計算だけではうまくいかない不器用さでした。
2016年の『プリパラ』のインタビューでは、当初は委員長とアイドルの差を作っていたと回想。みれぃの挫折を経て、声を作るより心を寄せるようになったと語っています。
「ぷり」という語尾に耳を引かれたあとで、不器用さまで気になる。「計算どおり」のはずなのに。モナの勝ち気な声も、余裕が崩れるところまで追いたい。
夢見弖ユメミ|表と裏の顔を、モナの内心と混同しない
『賭ケグルイ』の夢見弖ユメミは、生徒会広報を務め、アイドルとしても活動するキャラクター。表と裏の顔に激しい差がある人物です。
モナの内心で膨らむのは、メダカに振り向いてほしい焦りや、意図せずときめく戸惑い。表裏の差があることと、その差の中身は別です。
芹澤さんはモナの初々しさや純粋さを出すことを大切にしたと語っています。甘い声の内側にどんな気持ちを乗せるのかは、役ごとに違うのですね。
八重森みに|恋の当事者から、恋を動かす協力者へ
『彼女、お借りします』の八重森みにも芹澤優さんです。第3期から登場する、和也と同じ大学の1年生。彼を師匠と呼び、協力する関係を築きます。
コスプレイヤーとして活動し、特徴的な語尾は「っス」。モナとは、まず言葉のリズムを追う入口が違います。
好きなのは、モナは自分の恋、みには他人の恋へ踏み込むところ。モナは相手に振り回される当事者で、みには事情を知って和也を助ける側です。
第1話の保健室の声を、出会いから聴き直したくなったら、アニメ第1期の配信先で視聴先を探せます。モナの勢いに、メダカが何を返すのか。そこまで一組で。
まとめ|川井モナ役・芹澤優の声は、可愛さと不器用さをつなぐ
川井モナの声優は芹澤優さんです。人前で可愛く振る舞う声と、関西弁の心の声。二つの間に、自信家なのに恋には慣れていないモナがいます。
次にモナが自信満々で話し始めたら、心の声まで待ってしまいそうです。外向きの可愛さだけでは、この子の忙しさは半分しか分からない。
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