『ダンダダン』6話「カニ食べたくね」は、カニの姿をした地縛霊に追われるモモとオカルンが、夜の正能市を駆け抜ける回です。
ターボババアの力で走るオカルンが、モモをおんぶして峠を下る。街に出たら、温泉のお湯でカニを茹でる。ところが市の境の手前で、暗闇から取り憑かれた人々が走ってきます。
勝負の分かれ目は、巨大な霊を「食べ物」として見たモモの発想。そして最後に立ちはだかるのは、オカルンの体の中にいるはずのターボババアです。
巨大なカニに命を狙われている回のサブタイトルが「カニ食べたくね」。追われる側のくせに、食べる気が満々です。
※原作漫画第6話までのネタバレを含みます。第7話以降の展開には触れません。
この記事でわかること
| 人物 | 立場・関係 | 6話での関わり |
|---|---|---|
| 綾瀬桃(モモ) | 霊媒師の孫で、オーラを掴む超能力を持つ | オカルンの背中から、カニを茹でる作戦を立てる |
| オカルン | 本名は高倉健。体にターボババアを閉じ込めている | ターボババアの力を借りた姿で、モモを背負って走る |
| ターボババア | トンネルの怪異。5話でオカルンの体に封じられた | オカルンの中から話しかけ、最後は墓地の霊を呼び寄せる |
| 地縛霊 | ターボババアと合体していた霊。巨大なカニの姿 | ババアを取り返そうと、峠から街まで二人を追う |
『ダンダダン』6話のあらすじ|カニから逃げる峠道から、市の境で囲まれるまで
6話は、トンネルを飛び出した二人がカニに追われる場面から始まり、温泉での反撃を経て、取り憑かれた人々に囲まれるところで終わります。
- モモが呪いを抑え、オカルンがターボババアの力を借りた姿になる
- オカルンがモモを背負って峠道を駆け下りるが、カーブを曲がり切れずに宙へ飛び出す
- 足を回転させて落下の勢いを殺し、オカルンがモモの下敷きになって着地する
- 崖を飛び降りてきたカニが、夜の街まで追ってくる。カニの姿は通行人には見えない
- モモがカニの正体を説明し、温泉の男湯へおびき寄せて熱いお湯を浴びせる
- 動きの鈍ったカニを引き離し、二人は正能市の外を目指す
- 暗闇から取り憑かれた人々が次々に走ってくる。ターボババアが墓地の霊の力を借りていた
- ターボババアは二人を正能市から出さないと告げ、二人は人々とカニに挟まれる
5話のラストは、「ババアを返せ」と叫ぶカニから二人が逃げ出す場面でした。6話はその鬼ごっこの続きで、走る距離がトンネルから市内全域へ一気に広がります。
トンネルでの鬼ごっこと、ターボババアを封じるまでの前回は、5話のネタバレ感想・考察で振り返っています。
第6話「カニ食べたくね」は2021年5月11日に少年ジャンプ+で公開された回で、単行本では2巻の最初の話です。
当日の昼、龍幸伸先生がXに残した告知は「6話目」。連載が始まって、まだ6回目の更新だった頃の一言です。
アニメでは、第4話「ターボババアをぶっ飛ばそう」がトンネル戦からこの追いかけっこまでを一続きで描いています。温泉の場面も、取り憑かれた人々の群れも入っています。
15秒の予告にも、瓦礫の中から現れる巨大な影と、髪も目つきも変わったオカルンが映ります。6話は、この姿のオカルンがほぼ一話まるごと走り続ける回です。
おんぶで峠を下るオカルン|重いと言っても平気で、「モモちゃん」は怒られる
カニから逃げる足になったのは、ターボババアの力を借りたオカルンです。モモに呪いを抑えてもらい、ババアのスピードで、モモを背負って峠を駆け下ります。
5話で閉じ込めたばかりの呪いの相手が、6話ではもう逃げ足として働いています。
ぶっ飛ばすはずだったババアの足で、ババアの相棒から逃げる。
ただ、背中にモモを乗せると曲がれない。オカルンはモモが重いと口にし、急カーブを曲がり切れずに二人ごと宙へ飛び出します。
そこからが妙に器用で、足をプロペラのように回して落下の勢いを殺す。それでも最後はモモの下敷きになって着地し、モモはすぐさまお礼を言います。
重いと言った直後に、体を張って下敷き。オカルン、言葉の失点を行動で取り返すのが早い。
この逃走中、ターボババアの姿になったオカルンは、モモを「モモちゃん」と呼びます。
応援コメント欄で特に笑いを集めたのは、体重のことでは怒らないのに、下の名前で呼ばれて怒るモモへのツッコミでした。
| 場面 | 呼び方 | モモの反応 |
|---|---|---|
| 2話 | 本名の「高倉健」を禁止し、「オカルン」と呼び始める | 名前を決めたのはモモの側 |
| 6話 | ターボババアの姿のオカルンが「モモちゃん」と呼ぶ | 重いと言われるより、名前で呼ばれたほうに怒る |
「あんたの名前禁止!」から始まって、呼び名の主導権はずっとモモの側にありました。それが6話では、向こうから下の名前が飛んでくる。
しかも呼んだのは、ターボババアの力で髪型も口調も変わったオカルンです。人の名前は禁止しておいて、自分の名前は気安く呼ばせない。モモの怒るポイント、きっちり一貫しています。
「高倉健」の名前を禁止した2話の朝は、2話のネタバレ感想・考察で詳しく追っています。
なぜ地縛霊はカニなのか|三途の川の沢蟹と、温泉で茹でる作戦
地縛霊がカニの姿をしている理由は、モモの口から語られます。死者は三途の川を渡るために沢蟹の姿になる、という話です。
霊媒師の孫らしい説明で、ここまでは真面目。ところがモモは、その巨大な沢蟹を「食べ物」として見始めます。
| 見方 | カニの地縛霊 |
|---|---|
| 霊としての正体 | 三途の川を渡る死者がなる、沢蟹の姿 |
| モモの目に映るもの | 茹でられる甲殻類 |
| 選んだ戦場 | 熱いお湯がたっぷりある温泉の男湯 |
オカルンの足が限界に近づいたところで、モモはカニを温泉へおびき寄せるよう指示します。超能力で熱いお湯を浴びせると、カニの動きがはっきり鈍りました。
読者が何度も引用していたのが、この時のモモの「ボイル」です。命がけの逃走中に、調理法で答えを出している。
三途の川を渡る死者の姿だと説明した、その口で「ボイル」。霊への敬意から食欲まで、切り替えが早すぎる。
霊なのに茹でられるのか、温泉の温度で足りるのか。読者のツッコミもまっとうです。
でも効いているのは理屈の正しさより、モモが相手の弱点を、相手の姿から探しているところです。
2話の宇宙人戦では、相撲取りのような巨人に相撲のルールで挑み、最後はお札を戻して結界で倒しました。6話はカニにはカニの扱い方。見た目に合わせて攻略を探すのは、もうモモの戦い方になっています。
ちなみに、カニを茹でた舞台はおじさんたちがくつろぐ男湯です。カニの姿は一般の人には見えないので、巻き込まれた側にとっては、いきなり風呂場が壊れただけの災難です。
正能市から出さないターボババア|3話の作戦が、6話で逆向きに返ってくる
カニを引き離した二人は、正能市の外を目指します。ところが市の境の手前で、ターボババアが墓地の霊の力を借り、町の人々を取り憑かせて送り込んできました。
暗い道の先から、一人、また一人と人が走ってくる。数人だったものが、ページをめくると群れになっている。掲載当時も、ここで鳥肌が立ったという声が目立ちました。
| 場面 | 正能市の外を目指す側 | ターボババアの立場 |
|---|---|---|
| 3話 | 星子とモモが、鬼ごっこでババアを市の外へ連れ出し、弱らせると決める | 外へ連れ出される相手 |
| 6話 | ババアを体に入れたオカルンとモモが、市の外へ走る | 墓地の霊を借り、町の人々を取り憑かせて止める側 |
3話の星子によれば、地縛霊と合体したターボババアは、縄張りでは手がつけられないほど強い。だから正能市の外へ連れ出して弱らせる、という作戦でした。
6話の二人は、その作戦の続きを、ババアを体に乗せたまま走っています。
連れ出されるはずのババアが、オカルンの中から「出さない」と告げる。
オカルンの体にしまったはずの相手が、一番近くから逃走を妨害してくる。しかも何が起きているかを、わざわざ二人に説明してくれる。親切なのか、勝ち誇っているのか。
鬼ごっこ作戦が決まった夜は、3話のネタバレ感想・考察で振り返れます。星子が結界とバットで勝った家の中と比べると、6話の戦況はまるで逆です。
そしてラスト。取り憑かれた人々と、茹でたはずのカニ。二人は市の境を前に、挟み撃ちにされて6話が終わります。
温泉で茹でて、ようやく一息。そのカニが、何事もなかったように追いついてくる。湯冷めくらいしてくれ。
応援コメント欄が沸いた6話の場面|カニの作画と「茹でたのに!?」
6話の応援コメント欄は、話の中身より先に絵への驚きで埋まっています。いちばん多くの「いいジャン」を集めたのは、カニの作画がエグいという一言でした。
| 場面 | 読者の受け止め |
|---|---|
| 甲羅に顔が並ぶカニ | 作画がすごい、甲羅の顔が怖い、という声が並ぶ |
| 見開きが続く峠道の逃走 | スマホは横画面で読むと迫力が増す、と勧める声が多い |
| モモの「ボイル」 | 台詞のセンスに笑う声。霊を茹でられるのかというツッコミも |
| ラストのアオリ「茹でたのに!?」 | アオリ文まで含めて笑った、という反応 |
| 暗闇から走ってくる人々 | 人が一人ずつ増えていく見せ方が怖い、という声 |
「茹でたのに!?」は、茹でても止まらないカニを見た読者の気持ちそのもの。モモの発想に感心した直後に、その感心ごと持っていかれます。
サブタイトルの「カニ食べたくね」を見て、頭の中で歌が流れたという声もありました。怖い回なのに、読み終わるとカニが食べたくなる。題名どおりの効き方です。
6話は単行本2巻の最初の話です。峠道の見開きが続く逃走は、本を開いて左右のページを一度に見たい場面。カニの甲羅の顔も、大きな画面で見るほど怖くなります。
まとめ|6話は、カニを茹でても正能市から出られない回
『ダンダダン』6話「カニ食べたくね」は、ターボババアの力で走るオカルンとモモが、カニを温泉で茹でて逃げ切りかけ、市の境で挟み撃ちにされる回でした。
あだ名を付けたのも、カニの調理法を決めたのもモモ。……なのに、市から出られるかどうかだけは、オカルンの中のババアが決めている。
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