『薬屋のひとりごと』の「シャオマオ」は、主人公の別名ではありません。漢字では「小猫」。作中で主人公へ使われる、ぐっと距離の近い呼び名です。
本人の名前は「マオマオ」、親しい呼び方が「シャオマオ」。作中でも「小」は“ちゃん付け”のように受け取られており、「マオちゃん」「猫ちゃん」くらいの距離感で捉えると分かりやすいです。
しかも、この呼び名は生まれ方まで妙にいいんです。敬称を外してほしいと言われた直後、呼び捨てではなく「小猫」へ着地する。敬称を外したら、距離まで一気に縮みました。
「小=敬意を示す敬称」ではなく、ここは親しみを込めた呼称です。本人の受け止め方まで見ると、「ちゃん付け」に近い感覚がいちばん腑に落ちます。
※この記事はアニメ第3話とWeb版序盤〜宮廷編の呼称に関する軽いネタバレを含みます。
この記事でわかること
| 人物 | 読み | この記事での立場 |
|---|---|---|
| 猫猫 | マオマオ | 主人公。「小猫」と呼ばれる側 |
| 高順 | ガオシュン | 宮廷で猫猫と接する側近。「猫猫さま」から「小猫」へ呼び方を変える |
| 水蓮 | スイレン | 高順にならい「小猫」と呼ぶ |
| 壬氏 | ジンシ | 高順の主。Web版の該当時点では猫猫の名を普段呼んでいなかった |
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『薬屋のひとりごと』のシャオマオとは?「小猫」と書く親しい呼び名
シャオマオは、猫猫に増えた二つ目の名前ではありません。「小猫」と書く親称で、同じ猫猫を少し近い距離から呼ぶ言い方です。
ややこしくて面白いのが「小」の二役です。中国語では“小さい”の意味があり、動物名の前なら子どもの動物も表すので、「小猫」は字面だけなら“小さな猫・子猫”にもなります。
でも作中で効いているのは、そこから先です。猫猫本人が「小」を“ちゃん付け”のように受け止める。だから「小猫」は辞書の意味がそのまま人間関係の距離へ変わった呼び名なんですよ。
中国語の「小」の中日辞典には、親しい若い人や子どもの名につける用法と、動物の子を表す用法があります。「小猫」が愛称にも“小さな猫”にも転ぶのは、この二重性があるからです。
猫猫という名前に「小」を一文字足しただけ。それで急に「猫ちゃん」感が出るんですから、呼び名として反則級に収まりがいい。
シャオマオとマオマオの違いは?名前と愛称を分ければ簡単
マオマオとシャオマオの違いは、ここだけ押さえれば十分です。「猫猫」は本人の名前、「小猫(シャオマオ)」はその猫猫へ向けた愛称です。
音を分けても迷いません。「小」はxiǎo、「猫」はmāoなので、「小猫」はxiǎomāo。日本語表記にすると「シャオマオ」です。
別キャラクターでも別名でもありません。「マオマオに“小”を付けた親しい呼び方」。検索していて一番引っかかりやすい違いは、これで片付きます。
「猫」の中日辞典では発音はmāo。「シャオマオ」と「マオマオ」が妙に似て聞こえるのも当然で、どちらもこの「マオ」を含んでいます。
この違いを知ると、コミカライズでも事件の答えだけ追うのが少しもったいなくなります。「誰が猫猫を何と呼ぶか」まで見ると、台詞の外側で距離が動いているんですよ。
高順はなぜ猫猫を「シャオマオ」と呼ぶ?「様はいらない」がきっかけ
高順の「小猫」は、特別なあだ名を考えて披露したものではありません。猫猫から「敬称はいらない」と返された、その場の着地点です。
なのに着地点が近い。かなり近い。
Web版「幽霊騒動その弐」で、高順は最初「猫猫さま」と呼びます。猫猫が敬称を断ると、返ってくるのは短い「では小猫」。「様」から「ちゃん」相当へ、一段飛ばしてきます。
Web版「11 幽霊騒動その弐」では、その直後に猫猫が「小」を“ちゃん付け”として受け止めます。「シャオマオ」の意味も、呼ばれ始めた理由も、このやり取りだけでほぼ答えが出ています。
「様」を外してくれと言われて、呼び捨てではなく「ちゃん」相当へ飛ぶ。高順、そこはゼロ距離で詰めるんだ……と笑ってしまうところです。
猫猫も「何ですかその呼び方」と揉めるわけではありません。内心では引っかかるのに、会話はそのまま続く。大事件にしないからこそ、二人の距離だけがすっと近づいた感じが残ります。
普段の高順は、壬氏を支えながら無茶にも付き合う気配り屋の苦労人。その男が猫猫には「小猫」です。
堅い仕事人の輪郭から、ほんの少し素がはみ出す。この一言、思った以上に高順をよく見せてくれます。
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誰がシャオマオと呼ぶ?水蓮は高順にならい、壬氏は呼び方が違う
「シャオマオ」は、高順だけが一度使って終わる呼び名ではありません。Web版では水蓮も「小猫」と呼びます。
しかも理由は、高順がそう呼んでいるから。一人の愛称が、そのまま周囲へ伝染しているんです。
Web版「四、退屈」では、水蓮が「小猫」と呼び、高順にならったことまで示されます。つまり「シャオマオ」は、高順と猫猫だけの内輪の一発ネタではなくなっています。
ところが壬氏は同じ方向へ来ません。少なくともWeb版の該当時点では「小猫」と呼ぶどころか、猫猫自身が壬氏から一度も名前を呼ばれていなかったと気づきます。
Web版「十七、子翠」では、高順は呼び方を聞かれて「小猫」と答えます。その横で猫猫は、壬氏が自分の名を呼んでいなかった事実に気づく。呼称だけ並べても、二人の接近の仕方がまるで違います。
高順は「様」から小猫へ一気に寄る。壬氏はあれだけ猫猫を気にしているのに、名前の呼び方では寄らない。この対比、呼称だけ見てもかなりおいしいです。
もちろん、壬氏と猫猫の関係を呼び名だけで決めつけるのは乱暴です。だからこそ猫猫の気持ちと恋愛描写まで追うと、序盤の「名前を呼ばない」距離まで後から効いてきます。
中国語の「小(シャオ)」はどんな意味?敬称より「親しみ」が近い
中国語の「小」は、単純に“小さい”だけでは終わりません。親しい若い人や子どもの名前につける用法もあります。だから「シャオマオ」を格式のある敬称として読むと、方向が逆です。
さらに動物名の前では、その動物の子どもを表すこともあります。猫猫という名前につけると、親称の「ちゃん」と、字面の“小さな猫”が同時に立つ。ここ、言葉として出来すぎているんですよ。
作品内の決め手は、猫猫自身が「小」を“ちゃん付け”として受け取っていることです。ここへ「年下への敬意」まで足すと、むしろ作中の距離感がぼやけます。
Web版番外編では「子猫」と「小猫」を本当に掛けてくる
そしてWeb版番外編は、この二重の意味を放っておきません。高順が“子猫が見つからない”と探しているところへ猫猫が現れ、そこで出るのが「小猫」。はい、やりました。
Web版番外編「4 変人」では、「子猫」と「小猫」を同じ場面で重ねます。意味を知らなければ通り過ぎるのに、知った瞬間に呼び名そのものがオチへ参加してくるんです。
ここまで来ると、「シャオマオ=親しい呼び方」と暗記するだけではもったいない。愛称の意味がそのまま“小さな猫”へ戻って、会話の笑いになる。設定がギャグの燃料にまでなっています。
こういう一文字の遊びを知ると、事件の答えだけ追って読む目に戻れなくなるんですよね。コミカライズでも呼称まで拾い始めると、『薬屋のひとりごと』の細かさがもう一段見えてきます。
アニメでシャオマオと呼ぶのは何話?第3話「幽霊騒動」で登場
アニメで高順の「シャオマオ」が登場するのは、第1期第3話「幽霊騒動」。夜の城壁へ向かう途中、高順と猫猫が二人で話す場面です。
第3話の主筋は、城壁の上で踊る“幽霊”の正体探しです。なのに後まで残る「小猫」は、その道中でさらっと誕生する。事件を進めながら、人間関係まで一段動かしているんですよ。
第3話「幽霊騒動」は、高順が猫猫を連れて夜の城壁へ向かう回です。「シャオマオ」がどんな流れで出たのか見返すなら、この道中に注目するとすぐ拾えます。
TOHO animationの第3話予告では、夜の城壁へ向かう「幽霊騒動」の空気を短く振り返れます。愛称場面そのものの切り抜きではない点だけ押さえておいてください。
意味を知ってから第3話へ戻ると、高順の「小猫」が急に耳へ引っかかります。幽霊の謎を解く本筋とは別なのに、この一言だけで二人の呼び方はもう元に戻らない。小さい変化ほど後に残ります。
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まとめ|シャオマオは「小猫」、マオマオに親しみを込めた呼び名
シャオマオは猫猫の別名ではなく、「小猫」と書く親しい呼び方です。マオマオが名前、シャオマオが愛称。この違いを押さえると、作中で誰がどう呼ぶかまで一気に面白くなります。
この呼び名、意味だけなら一行で終わるんです。でも高順から水蓮へ広がり、壬氏とは呼び方の差が生まれ、番外編では“子猫”の言葉遊びにまで化ける。一文字の「小」が働きすぎなんですよ。
たった一文字なのに、高順の距離感も、水蓮への広がりも、壬氏との違いも、言葉遊びまで乗ってくる。「シャオマオ」、聞き流していた人ほど知ったあとに効いてくる呼び名です。
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