『ダンダダン』14話「アクロバティックさらさらって長くね」は、赤いワンピースの女にオカルン・愛羅・モモの3人が丸ごと食べられる回です。最後は腹の中からの逆転で、招き猫のターボババアがそれを「必然」と言い切ります。
始まりは、幼い愛羅が赤いワンピースの裾をつかんで「お母さん」と呼ぶ回想。その相手が、13話の最終ページに現れた怪異でした。
今回いちばん効いてくるのは、13話で「油臭い」と言われていたロザリオです。あの小さな違和感が、14話では3人を救う火種に変わります。
愛羅が悪魔祓いに持ってきた聖なる道具、正体はライター。祓う相手は間違えてたのに、持ってきた物だけは大正解。
※原作漫画第14話までのネタバレを含みます。第15話以降の展開には触れません。
この記事でわかること
| 人物 | 13話までの状況 | 14話での関わり |
|---|---|---|
| モモ(綾瀬桃) | 愛羅に呼び出され、両手を縛られたまま除霊された | 手が使えないまま戦い、長い髪に捕まる |
| オカルン | モモを心配して、除霊の現場へ駆けつけた | 変身して突っ込むが、すぐに捕まって食べられる |
| 白鳥愛羅 | 金の玉で霊が見えるようになり、モモを悪魔と思い込んでいた | 幼い頃に「お母さん」と呼んだ相手に、もう一度そう呼べと迫られる |
| ターボババア | 11話で意識が招き猫に移り、力はオカルンに残った | 外から見守り、逆転を招き猫の力だと胸を張る |
| アクロバティックさらさら | 13話の最終ページに現れた、赤いワンピースの女 | 愛羅に執着し、邪魔をする3人を次々に食べる |
『ダンダダン』14話のあらすじ|「お母さん」の回想から、腹の中の逆転まで
14話は、幼い愛羅の回想で始まり、食べられた3人の脱出で終わります。13話の除霊騒ぎから、一気に命がけの戦いへ移る回です。
- 幼い愛羅が赤いワンピースの裾をつかみ、「お母さん」と呼びかける回想
- その女こそアクロバティックさらさら。ターボババアは「三下のルーキー」と呼ぶ
- 愛羅を助けようと変身したオカルンが突っ込むが、あっという間に捕まって食べられる
- もう一度「お母さん」と呼んでほしいと迫られた愛羅も、呼ばずに食べられる
- 両手を縛られたままのモモも、長い髪に捕まって食べられる
- 腹の中で、愛羅のロザリオ型ライターから一緒に飲み込まれた髪へ火がつき、3人は外へ
- 招き猫のターボババアが、その偶然を自分がいたからこその必然だと言い切る
13話のラストは、愛羅がモモの頬に金の玉を押し当てた直後、赤いワンピースの女が姿を見せる場面でした。除霊騒ぎの顛末は13話のネタバレ感想・考察で振り返れます。
第14話「アクロバティックさらさらって長くね」は、2021年7月6日の火曜日に少年ジャンプ+で公開されました。単行本では2巻に入っていて、2巻の最後を締める一話です。
龍幸伸先生も公開当日、Xで14話の更新を知らせています。
アニメでは、13話と14話が第6話「ヤベー女がきた」にまとめられています。腹の中からの脱出までを一話で見せて、次の第7話へつなぐ構成です。
幼い愛羅の「お母さん」|赤いワンピースの女と、2008年の怪談
13話で愛羅だけが見ていた赤いワンピースの女は、愛羅が幼い頃に出会っていた相手でした。小さな愛羅は、その裾をつかんで「お母さん」と呼んでいます。
そして14話の女は、もう一度そう呼んでほしいと愛羅に迫ります。昔の呼び間違いの一言を、怪異のほうがずっと覚えていたわけです。
アニメ第6話の終盤は、MBS animation公式チャンネルのショートで見られます。幼い愛羅が手を伸ばす回想から、変身したオカルンが赤い女と向き合うところまで。
13話の屋上で、ターボババアは「霊が見える人間は、霊からも見られている」と話していました。14話の回想で、愛羅はずっと前から見られる側だったと分かります。
13話ではモモを「悪魔の使い魔を連れた女」扱いしてたけど、本物に目をつけられてたのは愛羅のほうでした。
アクロバティックさらさらは、龍幸伸先生の創作ではありません。2008年9月、2ちゃんねるのオカルト板から広まったネット発の怪談です。
元になったのは「ヤヴァイ奴に遭遇したかもしれん」というスレッド。題名からして、もう嫌な予感しかしません。
| 比べる点 | ネットで語られた怪談 | ダンダダン14話 |
|---|---|---|
| 見た目 | 赤い服を着た長身の女。長くサラサラの髪 | 赤いワンピースに長い黒髪の大女 |
| 動き | 屋根やビルの上で、異様にアクロバティックに動く | オカルンの速さを上回り、髪で相手を捕らえる |
| 狙われると | 出会ったらヤバいとされ、見た者に不幸が訪れるとも語られる | 幼い頃に会った愛羅へ執着し続ける |
ターボババアが「三下のルーキー」と呼ぶのも、2008年生まれの怪談だと思うと妙に納得します。怪異の世界にも、先輩後輩があるらしい。
それにしても、この回のサブタイトルが「アクロバティックさらさらって長くね」。怖い怪異の名前に、題名が自分でツッコんでいる。
3人が次々に食べられた理由|速さ負けのオカルン、縛られたままのモモ
14話の怖さは、主役2人がいるのに全員食べられてしまうところです。しかも3人とも、食べられ方の理由がばらばら。
| 食べられた順 | その時の状況 | 裏目に出たこと |
|---|---|---|
| オカルン | 愛羅を助けようと、変身して真っ先に突っ込む | ターボババアの速さを持っていても、相手の動きに追いつけない |
| 愛羅 | もう一度「お母さん」と呼んでほしいと迫られる | 呼ばなかったことで、怒らせてしまう |
| モモ | 13話で縛られた両手が、まだほどけていない | 超能力をうまく出せず、長い髪に捕まる |
オカルンは、ターボババアから受け継いだ速さで真っ先に突っ込みます。それでも捕まる。ルーキー呼ばわりの怪異に、速さ勝負で負けたのが14話の最初の衝撃です。
愛羅の場面は、もっと理不尽です。「お母さん」と一言いえば済みそうな要求を、愛羅は口にしない。そして食べられる。
呼んでくれなきゃ食べる、で本当に食べる。お母さん役の採用試験、厳しすぎない?
モモがやられたのは、13話の除霊の後始末がついていなかったからです。友達2人に結束バンドで縛られた両手は、14話でもそのまま。
愛羅の勘違いで縛られた手のせいで、愛羅を狙う怪異に負ける。13話の空回りが、14話でいちばん高くつきました。
コメント欄にも、まず結束バンドを超能力でちぎろうか、という声があります。読者のほうが先に手の自由を心配していました。
油臭いロザリオと招き猫の「必然」|力を失ったターボババアが逆転を招く
3人を救ったのは、愛羅が除霊に持ち込んだロザリオでした。正体はロザリオ型のライター。腹の中で、その火が一緒に飲み込まれた髪に燃え移ります。
13話では、このロザリオが「油臭い」と言われていました。聖なる油かと思った読者もいたのに、中身はライターの燃料です。
悪魔祓いの小道具に見えた物が、そのまま脱出の道具になる。13話では気にも留めなかった一言が、ここで火を噴きました。
ここで胸を張るのが、外から見ていた招き猫のターボババアです。ライターがあったのも、怪異が自分の髪ごと食べたのも偶然。
けれど、その偶然は自分がいたから必然になった。ターボババアはそう言い切ります。
| 比べる点 | 1話から7話のターボババア | 14話の招き猫ターボババア |
|---|---|---|
| 立場 | オカルンを呪い、鬼ごっこを仕掛けるトンネルの怪異 | オカルンたちの側で戦いを見守る |
| 力の出どころ | 自分の体で走る、とんでもない速さ | 招き猫の体が持つ、いいことを招く力 |
| モモとの距離 | 鬼ごっこで本気で追い回した相手 | 「モモ」と名前で呼ぶ |
11話で意識だけが招き猫に移った時は、力を全部オカルンに置いてきた抜け殻に見えました。その経緯は11話のネタバレ感想・考察から読めます。
ところが14話では、入れ物の招き猫から別の力を引き出している。体を替えたら、能力まで置物仕様になっていました。
本人は何もしてないのに、勝ったら自分の手柄。招き猫って、ご利益の宣伝まで自分でやるんだ。
もう一つ見逃せないのが、モモの口から「くそだらあ」が出ること。コメント欄では、ターボババアの口癖が移ったと話題になりました。
命がけの鬼ごっこをした相手の口癖が、いつの間にか移っている。ババアは「モモ」と名前で呼び、モモはババアの口癖で叫ぶ。敵だった頃より、距離のほうが先に縮んでいます。
コメント欄の14話|「ターボババアに愛着」と「長くね」への笑い
14話の応援コメントは2,800件を超えています。最も多くの「いいジャン」を集めたのは、ターボババアにどんどん愛着が湧いているという掲載直後の声でした。
| 場面 | 読者の受け止め |
|---|---|
| 招き猫のターボババア | 力を失ったのに頼りになりすぎる、心強いという声が上位に並ぶ |
| サブタイトル | 「長くね」に笑う声と、2008年の怪談だと調べて驚く声 |
| ロザリオ型ライター | 13話の「油臭い」は伏線だったのかと気づく声が、掲載当日から続く |
| 偶然と必然の台詞 | 決め台詞の言い回しが好き、という声と、運任せの逆転は物足りないという声 |
| 幼い愛羅の回想 | そんな昔から取り憑かれていたのかとぞっとする声 |
面白いのは、運の逆転に賛否が分かれていることです。狙って勝つほうが熱いという声もあれば、ロザリオが油臭いという一言まで仕込んであったと感心する声もある。
読み返すと、運だけの勝ちには見えません。ライターを持ち込んだのは13話の愛羅の勘違いで、運が働いたのはその先です。
アニメ放送が始まった2024年秋以降も、14話のコメントは増えています。ロザリオ型ライターなんて物騒すぎる、という今さらのツッコミも並んでいます。
アニメでアクロバティックさらさらを演じたのは井上喜久子さん。あの丁寧な口調の声については、アクロバティックさらさら役の声優を紹介した記事で追えます。
14話は単行本2巻の最後の一話です。13話の油臭いロザリオから14話の着火まで、同じ巻の中で続けて確かめられます。
腹の中から出た3人と、髪を焼かれた赤い女。その続きの15話からは、単行本3巻に入ります。
まとめ|14話は、勘違いで持ち込んだ道具が3人を救う回
『ダンダダン』14話「アクロバティックさらさらって長くね」は、愛羅に執着する怪異に3人が食べられ、13話のロザリオ型ライターと招き猫の幸運で外へ出る回でした。
名前が長いとツッコまれた怪異に、3人まとめて食べられる。14話、サブタイトルだけが平和でした。
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