『薬屋のひとりごと』の羅の一族は、猫猫(マオマオ)の父方の一族です。実父は羅漢(ラカン)、実母は鳳仙(フォンシェン)。育ての親の羅門(ルォメン)とも血がつながっています。
ただし、羅門は祖父ではなく祖父の弟に当たる大叔父。さらに羅半(ラハン)は従兄であり義兄でもあるので、「親戚」の一言では少し足りません。
猫猫の出生と、原作の家族関係のネタバレを含みます。人物名や屋敷の後日談には、原作Web版の内容も含まれます。
この記事でわかること
| 人物 | 読み | 猫猫から見た続柄 |
|---|---|---|
| 羅漢 | ラカン | 実父 |
| 鳳仙 | フォンシェン | 実母 |
| 羅門 | ルォメン | 大叔父・育ての親・薬の師 |
| 羅半 | ラハン | 従兄。羅漢の養子なので義兄でもある |
| 羅半兄 | ラハンアニ | 従兄。羅半の実兄 |
| 羅半の父 | ― | 叔父。羅漢の異母弟 |
| 羅漢の父 | ― | 祖父。羅家の先代当主 |
| 羅半の母 | ― | 叔父の妻。羅半兄弟の実母 |
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羅の一族の家系図|猫猫から血縁をたどる

羅家の家系は、猫猫の祖父に当たる先代当主からたどると見通せます。その先代当主の弟が羅門、息子が羅漢と羅半の父です。
原作Web版で猫猫が父方の親戚と対面する場面では、祖父と羅門の兄弟関係、羅半兄弟の両親がそろって登場します。
| つながる人物 | 二人の関係 | 家系をたどるポイント |
|---|---|---|
| 先代当主と羅門 | 兄と弟 | 猫猫の祖父の世代 |
| 先代当主と羅漢 | 父と息子 | 羅漢から猫猫へつながる |
| 先代当主と羅半の父 | 父と息子 | 羅半の父から兄弟二人へつながる |
| 羅漢と羅半の父 | 異母兄弟 | 父は同じ、母は別 |
| 羅漢・鳳仙と猫猫 | 実の父母と娘 | 猫猫は羅漢の実子 |
| 羅半の父・母と羅半兄 | 実の父母と長男 | 羅半より年上の兄 |
| 羅半の父・母と羅半 | 実の父母と次男 | 羅半兄と同じ両親から生まれた弟 |
| 羅漢と羅半 | 実の伯父と甥/養父と養子 | 血縁に養子関係が重なる |
| 羅門と猫猫 | 大叔父と姪孫/育ての親と娘 | 血縁と養育の両方でつながる |
家系図の分かれ目は、羅漢の実子が猫猫、異母弟の実子が羅半兄弟という点。羅半は、そこから伯父の養子に入っています。
羅半の父は猫猫の叔父、羅門はその一つ上の大叔父で、家系の同じ段には並びません。名前に「羅」が並ぶほど、この段差を見失いやすいんですよね。
羅漢と弟は異母兄弟です。二人の母を一人の人物として結ぶと、家系が変わってしまいます。
また、養子になった羅半も、もともと羅家の血族です。「血縁がある人」と「養子」を別々の集団にすると、今度はこの重なりが消えてしまいます。
羅漢・鳳仙・羅門|生みの親と育ての親
猫猫を生んだのは羅漢と鳳仙、薬師として育てたのは羅門です。実父が分かっても、猫猫の「おやじ」が入れ替わるわけではありません。
| 人物 | 猫猫との関係 | 猫猫の人生との接点 |
|---|---|---|
| 羅漢 | 実父。軍部の高官で軍師 | 娘を溺愛するが、猫猫からは距離を置かれる |
| 鳳仙 | 実母。緑青館の妓女 | 羅漢と碁・象棋で関わり、猫猫を産んだ |
| 羅門 | 血縁のある育ての親 | 暮らしを支え、医術と薬学を教えた |
軍師としての羅漢は、人を見抜く慧眼と采配を持つ人物です。多くの人材を動かす一方、実の娘の猫猫からは距離を置かれています。
宮廷で恐れられる軍師でも、娘から父親としての合格点はもらえない。羅漢、ここばかりは人材を見抜く力でも押し切れませんね。
その羅漢も、顔を見分けにくかった少年時代には、叔父に助けられていました。原作Web版では、羅門が声や素振り、体格で相手を覚える道を示しています。
羅門は猫猫を育てただけでなく、羅漢が才能を伸ばす入口にもいた。家系の端に見えて、二人の人生の大事なところにいる人です。
原作Web版で祖父が羅門を侮辱すると、それまで聞いていた猫猫の態度は一変します。本人への値踏みより、育ててくれた人を貶める言葉のほうが、よほど許せない。
猫猫にとって羅門がどんな父親かは、こういう反応に出ます。羅漢との血のつながりをいくら説明されても、薬を教わり、一緒に過ごした時間までは動かせないんですよね。
アニメ公式の季節ビジュアルでは、猫猫と羅門がふきのとうを探す穏やかな姿も描かれました。大きな事件の外にある、二人のいつもの距離がうれしい一枚です。
羅漢と鳳仙のすれ違い、花街で育った事情は猫猫の正体と出生の秘密で詳しく扱っています。家系の線の向こうにある両親の過去も、猫猫の距離感につながっています。
アニメ第1期の公式「羅漢編PV」も、羅漢と猫猫の因縁や鳳仙との過去を扱っています。父だと分かってから見返すと、あの近づき方の重さも変わってきます。
羅漢を見る猫猫の表情と、羅門のそばにいる時の違い。漫画で親子の場面を読み返すなら、その顔つきにも目を留めたくなります。
羅半と羅半兄は猫猫の従兄|義兄になるのは羅半
羅半も羅半兄も、猫猫とは父同士が異母兄弟の従兄妹です。そのうち羅漢の養子になった羅半には、猫猫の義兄という関係も重なっています。
| 比べる点 | 羅半 | 羅半兄 |
|---|---|---|
| 実の父母 | 羅漢の異母弟とその妻 | 羅半と同じ父母 |
| 兄弟の順序 | 弟・次男 | 兄・長男 |
| 猫猫との血縁 | 従兄 | 従兄 |
| 羅漢との関係 | 甥であり養子 | 甥。羅漢の養子にはなっていない |
| 猫猫との兄妹関係 | 養子縁組によって義兄に当たる | 実兄でも、羅漢の養子としての義兄でもない |
羅半を「義兄だから血縁はない」と受け取ると逆です。伯父の養子に入る前から、猫猫とは親戚でした。
原作Web版の商談の場面では、羅半が猫猫を妹として扱い、猫猫はうっとうしがりながらも話を進めます。「義兄妹」は、二人の距離を縮めるだけの呼び名でもないんです。
羅半は家のつながりを交渉でも使い、猫猫は必要な協力と馴れ馴れしさを別々に受け取る。兄らしく振る舞えば、そのまま歓迎されるわけではないところが、この二人らしい。
羅半の人物像と数字へのこだわりを追うと、計算に強い彼が義父と義妹の間で何を引き受けているのかも見えてきます。
「羅半兄」は本名ではなく、弟からついた呼び名
羅半兄は、年下の羅半を基準に呼ばれてしまう実のお兄さんです。農業に詳しく、周囲に振り回されながらも仕事を進める人なので、呼び名だけで添え物にしてしまうのは惜しい。
原作Web版では、羅半兄の本名につながる名前が漢俊杰(カン・ジュンジェ)です。同じ姓名の少年も登場するため、名前だけで二人を同一人物とは捉えられません。
原作Web版の「ある男の名前」では、この呼び名に少し違う意味が生まれます。名乗る機会に目を輝かせた羅半兄が、少年の過去を聞くからです。
- 少年が先に自己紹介し、羅半兄と同じ姓・名だと分かる
- 少年が、以前の職場で名前が同じ相手からいびられたことを話す
- 名を尋ねられた羅半兄が、本名ではなく、自ら「羅半兄」と名乗る
ここで自分から「羅半兄」を選ぶのか。少年への気遣いは格好いい。でも、そのたびに弟の名前だけが広まっていくのは、やっぱり不憫です。
この名前の扱いや農業での活躍は、羅半兄の本名と人物像で詳しくたどれます。弟と同じ羅家の血を引いていても、選ばれた立場も得意な仕事も違う兄です。
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「羅」は家を表す名|姓との違いと一族それぞれの才能
羅家は、皇帝から一族を表す名を与えられた「名持ち」の家です。「羅」は家を表す一文字で、姓とは別というのが、この世界の名前の少しややこしいところです。
書籍14巻では、猫猫も名持ちの一族が集まる会合に関わります。「名持ち」は単に著名な人を指す言葉ではなく、家の来歴と結び付いた立場です。
- 姓:原作Web版で羅漢たちの姓は「漢(カン)」。羅半兄の姓名にも使われる
- 家を表す名:「羅」。羅漢・羅半・羅門の名に入っている
- 血縁:名に「羅」が入るかどうかだけでは決まらない。猫猫も羅半兄も同じ一族の血を引く
原作Web版の名持ちの説明では、家の一文字を直系男子の名に与える場合が多いとされます。だから、猫猫の名に「羅」がなくても、血縁が消えるわけではありません。
羅半兄という呼び名も厄介です。「羅」が見えますが、もともとは弟の名前からついたもの。呼び名の見た目だけで、本人が家の名を授けられたかまでは判断できません。
家の名前、血のつながり、家督を継ぐ立場。似て見えても、三つはそれぞれ別の話です。
軍略・医術・数字・農業と、得意分野がばらばら
羅の一族は才能ある人物を輩出してきました。ただ、同じ能力を引き継ぐ集団として見るより、それぞれが何に夢中になるかを見るほうが、その違いをつかめます。
| 人物 | 力を発揮する分野 | 家族の中で見える働き |
|---|---|---|
| 羅漢 | 人材を見抜く目・軍略 | 人の資質を見いだし、力を発揮できる位置へ置く |
| 羅門 | 医術・薬学 | 猫猫の知識と、人を診る姿勢を育てる |
| 羅半 | 数字・計算 | 帳簿や家計から、他の人が見逃す違和感を拾う |
| 羅半の父・羅半兄 | 農作物の栽培・農業の知識 | 食べ物を育て、畑や土地の問題に向き合う |
| 猫猫 | 毒・薬・観察 | 羅門に学んだ知識を、目の前の病や事件へ結び付ける |
原作Web版の「羅半」では、彼が穀物や金属にまつわる数字の不自然さを捉えます。人の顔色より帳簿のほうが、よほど雄弁に見えるのでしょう。
なのに最後の頼みは、羅漢が壊した壁の修繕費の値引き。羅半、国の帳簿を持ち出して、義父の修理代まで交渉するんですか。
一方、書籍6巻の西都では、猫猫に軍師・羅漢の縁者という肩書が用意されます。本人が薬師として働きたくても、周囲は家の背景まで見ているわけです。
羅漢に近づかれたくない猫猫が、外ではその名と一緒に扱われる。家系図の一本の線が、本人の希望とは別に重みを持つのが、名持ちの家の難しいところです。
羅家のお家騒動|家督を継ぐ羅漢と、畑へ向かった家族
羅家は、もともと祖父が当主で、後に羅漢が家を継いでいます。原作Web版では、その交代に伴って父と異母弟が都を離れ、甥の羅半は羅漢の養子になりました。
- 先代当主の時代、羅漢は父から評価されず、叔父の羅門に才能を認められる
- 羅漢が当主となり、父と異母弟を家から追い出す
- 異母弟の息子のうち、羅半が羅漢の養子に入り、羅半兄は養子に入らない
- 田舎へ移った家族と、都の羅漢・羅半が別々に暮らし、後に猫猫が父方の親戚と対面する
原作Web版の「もう一つの影」では、羅半の父がこの変化を振り返ります。追い出された側だからといって、全員が同じ恨みを抱えたわけではありません。
羅半の父は、原作Web版では羅紅(ラコウ)と呼ばれます。羅漢の異母弟であり、猫猫の叔父、羅半兄弟の実父に当たる人物です。
田舎へ移った羅半の父には、思う存分耕せる畑ができました。都では鉢植えだったのが、今度は広い土地。追い出された本人が、こんなに生き生きしているとは。
羅半の父の農業を「家督を得られなかった人の余暇」だけで片付けると、見落とす力があります。甘藷の栽培を話す姿には、仕事の具体性があるからです。
| 甘藷の話をする人物 | 同じ作物への向き合い方 |
|---|---|
| 羅半の父 | どう育てるかを説明する。栽培する側の経験を持つ |
| 猫猫 | 話に関心を持ち、育て方を書き留める |
| 羅半 | 苗の数や畑の広さなど、数字から見通しを立てる |
お家騒動ではばらばらになった家族が、芋の話になると違う得意分野を持ち寄っている。畑と薬と数字。当主の座をめぐる話より、この並びのほうにほっとします。
祖父は息子たちを才能の有無で低く見ますが、作物を育てる父の仕事まで、その物差しに収める必要はありません。家の当主として評価される力と、人を食べさせる力は別です。
書籍10巻では、猫猫が羅半兄と農村の視察へ向かいます。父だけでなく兄の農業の知識も、宮廷の外で必要とされる仕事につながっていきます。
羅漢や羅半に振り回される兄、で止めてしまうと、畑で何ができる人なのかが抜けてしまう。一族を知る時は、名のある当主と養子の外にも目を向けたいところです。
小説で羅家を追うなら、羅半兄が猫猫と農村へ向かう場面にも注目。弟の数字とは違う、土地と作物に強い兄の仕事が待っています。
陸孫(リクソン)や三番(サンファン)は血族?羅家の関係者

羅家を囲む人物は、血族だけではありません。羅漢の副官である陸孫や、屋敷を支える人々まで親子の線でつなぐと、家系が変わってしまいます。
陸孫と羅漢のつながりは副官と上官です。羅半が養子なのに対し、陸孫は仕事上の立場で羅漢を支える人物として捉えると、猫猫との関係も見通せます。
ここからは原作Web版「日常編」の屋敷についても触れます。羅漢に引き取られた人々と、血縁・養子関係は分けて考える必要があります。
| 人物 | 羅漢や羅家との接点 | 家系図と分けたい関係 |
|---|---|---|
| 陸孫 | 羅漢の副官として働く | 上官と部下 |
| 三番 | 元商家の娘。自ら羅漢に売り込み、羅半と家計を支える | 屋敷に身を寄せ、実務を担う人 |
| 四番(スウファン)・五番(ウーファン)・六番(リウファン) | 羅漢が拾ってきた孤児。屋敷の小間使いのように働く | 引き取られた子どもたち |
| 少年の漢俊杰 | 羅漢の世話をする仕事で屋敷に来る | 同姓同名の羅半兄とは別人で、羅家との血縁もない |
原作Web版の三番と羅半は、副業で羅漢の借金を返しています。三番はただ世話をされる人ではなく、商才を持ち込み、家の暮らしを回す側なんです。
羅漢が引き取った人々の番号は六番まであり、時には羅半まで零番扱いです。名前を覚えきれないからとはいえ、家計を支えている養子まで番号に戻すんですか。
「引き取られた人」「屋敷に住む人」「養子」は、同じ意味ではありません。血縁と養子の線が重なる羅半と、ここでの人々の立場は区別できます。
少年の漢俊杰は、羅漢に甥と思われても、自ら血縁を否定しています。同じ姓、同じ屋敷、同じ名前。それでも、誰の子かをたどると別の関係です。
鳳仙は猫猫の実母として、羅漢と並ぶ位置にいる人物です。もともと羅家の出身ではなくても、猫猫へ続く親子のつながりを担っています。
猫猫を中心に、義兄と副官がどう関わるのかは、猫猫・羅半・陸孫の人物関係でも詳しく扱っています。同じ羅漢のそばにいても、二人が猫猫へ近づく立場は異なります。
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まとめ|羅の一族は血縁と暮らしの両方でつながる
羅の一族の中心は、猫猫の父方に連なる血縁です。そこへ羅半の養子関係と、羅門が猫猫を育てた時間が重なることで、一枚の家系図だけでは伝わりきらない距離が生まれています。
羅漢の軍略も羅半の数字も目を引きますが、羅門の薬、父と兄が育てる作物も、この一族の大切な仕事です。当主の座から少し離れると、それぞれの働きがよく見えます。
家系をたどると軍師の娘。暮らしをたどると、羅門に薬を教わった猫猫。どちらも本当だからこそ、あの子の「おやじ」という呼び方が残るんですよね。
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