『ダンダダン』12話「かわいいって気付いたっぽい」は、オカルンがモモを「かわいい」と意識してしまう回です。同じ朝、モモへの下品な噂に怒って、教室で変身までしてしまいます。
しかもその噂を流したのは、10話でタライを落とされた愛羅でした。ラストでは、オカルンが探している金の玉まで愛羅のポケットから出てきます。
悪口を言う男子には詰め寄れるのに、当のモモが来ると顔も見られずに逃げる。12話のオカルンは、強いのか弱いのか忙しい。
前の晩はタマを探して地面を這っていた人が、翌朝には恋の悩みまで背負ってる。オカルン、探し物が一晩で一つ増えた。
※原作漫画第12話までのネタバレを含みます。第13話以降の展開には触れません。
この記事でわかること
| 人物 | 直前の状況 | 12話での関わり |
|---|---|---|
| オカルン | タマが戻らず、ターボババアの霊力は体に残ったまま | 夜にタマを探し、翌朝はモモの噂に怒って変身する |
| モモ(綾瀬桃) | 10話で、オカルンを陰で笑った愛羅にタライを落とした | タマ探しを手伝い、学校ではオカルンに避けられる |
| ターボババア | 11話で意識が招き猫に移り、タマを落としたと白状した | タマの特徴を語り、翌朝はオカルンのかばんから顔を出す |
| 星子 | モモの祖母で霊媒師。11話でババアを追い出した | 知り合いにタマの情報を聞くと約束し、オカルンに釘を刺す |
| 愛羅 | 10話でオカルンをからかい、モモにタライを落とされた | モモの噂を流した張本人で、金の玉を持っている |
『ダンダダン』12話のあらすじ|夜のタマ探しから、愛羅のポケットまで
12話は、見つからないタマを夜の並木道で探す場面から始まり、そのタマを愛羅が握っていると分かって終わります。間に挟まるのが、オカルンの恋の自覚と教室の騒ぎです。
- 夜、モモとオカルンが招き猫のターボババアと一緒にタマを探すが、見つからない
- 綾瀬家に戻ると、星子が知り合いにタマの情報を聞くと約束。オカルンには、力のことを忘れずじっとしているよう言いつける
- 翌朝、クラスの男子たちにモモの紹介を頼まれ、「かわいい」の一言でオカルンが意識してしまう
- 男子の目当てがモモの下品な噂だと分かり、怒ったオカルンが変身。我に返って謝り、席に戻る
- かばんからババアが顔を出し、力を返すよう誘ってくるが、オカルンは断る
- モモが現れると、オカルンは目を合わせられずに逃げ出す。モモは友達から、オカルンが噂から自分をかばったと聞かされる
- 噂を流したのは愛羅だった。愛羅は前日に拾った金の玉を取り出し、自分が世界を救う側だと思い込んでいる
第12話「かわいいって気付いたっぽい」は2021年6月22日に少年ジャンプ+で公開された回です。単行本では2巻に入っています。
配信当日に担当編集の林士平さんが添えた冒頭4ページの扉には、「取り戻せ!ゴールデンボール!!」の文字。扉のアオリまで、タマ探しの回として売り出しています。
ところが中身は、タマが見つからないまま恋の話へ転がっていく。題名のほうが正直です。
直前の11話でババアがタマを落としたと白状した場面は、11話のネタバレ感想・考察で振り返れます。
5センチの金色の玉|「見れば一発でわかる」はずの夜
タマが見つからない理由として、ターボババアは、もう霊や妖怪に取られたのかもしれないと言い出します。5センチの光る玉なら目立ちそうなのに、どこにもない。
| ババアが話したこと | 中身 |
|---|---|
| タマの見た目 | ババアの霊力の膜に包まれた、5センチほどの金色に輝く玉 |
| 見つからない理由 | これだけ探して無いなら、もう取られたのかもしれない |
| 取られる理由 | タマには強い生命力が宿り、霊や妖怪はそういうものに引かれる |
| 悪霊が人を襲うわけ | 生命力の強いものを集めれば、生き返れると信じているから |
ババアいわく、見れば一発でわかるはず。それでもモモは「ムリムリ!」とさじを投げます。夜道で5センチの玉を探すのは、光っていても無理がある。
悪霊が生命力を狙って人を襲う、と聞けば穏やかではありません。誰かに取られたら探しようがない、とモモが心配しているのに、落とした本人の返事は「んな事ワシが知るかよ」でした。
ここで二人がかりの蹴りがババアに入り、「テメエが無くしたんだろうがよ!!」。招き猫はベンチの上でぺしゃんこです。
なくした張本人が「知るかよ」。蹴られた後には「この仕打ち…絶対に忘れねえぞ…」。ババア、自分のしたことは忘れて、されたことだけはしっかり覚えてる。
綾瀬家に戻っても、星子に「全然無ぇっす」と報告するしかありません。星子は知り合いにタマの情報を聞いてみると引き受け、最後にオカルンへ釘を刺します。
お前の中にはまだターボババアの力が入っている。今回は暴走しないようだが、危険な力に変わりはない。何かわかるまではじっとしていろ。オカルンの返事は「はい!」でした。
「じっとしてな」の翌朝に変身|モモの噂に怒ったオカルン
オカルンが教室で変身したのは、モモについての下品な噂を聞かされたからです。星子に「はい!」と答えた、その翌朝の出来事でした。
始まりは、クラスの男子たちから「モモを紹介してほしい」と頼まれたこと。一人がモモをかわいいと言った瞬間、オカルンの頭にも同じ考えが浮かび、顔が赤くなります。
本人はあわてて打ち消し、モモは友達だと言い聞かせる。ところが男子の目当ては、モモは誰とでも関係を持つ、という根も葉もない噂のほうでした。
| 時点 | オカルンに起きたこと |
|---|---|
| 前の晩 | 星子に、力のことを忘れず何かわかるまでじっとしていろと言われ、「はい!」 |
| 翌朝の教室 | 噂に怒ってターボババアの姿に変身し、男子を震え上がらせる |
| 我に返って | 元に戻って謝り、そっと自分の席へ戻る |
| その直後 | かばんからババアが顔を出し、人前での変身を喜んで力を返すよう誘う |
「はい!」から一晩もたずに変身。星子の言いつけ、守れた時間は登校までだった。
怒った理由ははっきりしています。モモのいない場所で、モモを貶める話を聞いたから。本人が見ていないところで怒っているのがいい。
大喜びしたのがババアです。かばんから顔を出し、人前で変身したのをいいことに、力を返してしまえと持ちかけてくる。オカルンは教室を飛び出し、誘いをはねつけます。
前の晩に蹴られて「忘れねえぞ」と言った相手が、翌朝にはもう取引を持ちかけている。招き猫になっても、商売っ気だけは縮んでいません。
かわいいと気付くと、なぜ目を合わせられない?|10話の「話したくてしかたがない」との差
オカルンがモモから逃げたのは、嫌いになったからではありません。男子の一言で意識してしまったかわいさが、本人を前にして一気に戻ってきたからです。
この逃げっぷりは、10話と並べると落差が大きい。10話のオカルンは、冷やかすモモの友達に囲まれた教室で、平気でこう言っていました。
| 比べる点 | 10話のオカルン | 12話のオカルン |
|---|---|---|
| モモへの言葉 | 「本当は綾瀬さんと話したくてしかたがないんですよ…!」 | モモが来ると、目を合わせられずに逃げ出す |
| 周りの目 | モモの友達が「いいぞーオタク君!」と盛り上がる中 | モモのいない教室で、噂を口にした男子に詰め寄った後 |
| モモの受け取り方 | 「どっか行ってよ!!」と突き放す | 避けられた理由が分からないまま、友達からかばった話を聞く |
人前で「話したくてしかたがない」と言えた人が、かわいいと気付いた途端、顔すら見られない。まだ友達だと思っていたから、言えたんでしょうね。
オカルン、10話の自分に教えてあげて。あの大胆な台詞、たぶんもう二度と同じ顔では言えない。
しかも逃げた拍子に、かばんのババアは学校に置き去り。モモからは全力で逃げるのに、怪異は野放しです。
一方のモモは、避けられた理由が分からないまま教室へ戻ります。そこで友達から聞かされるのが、オカルンが噂から自分をかばっていたという話。モモはそれに驚きます。
本人の前では逃げた人の気持ちが、本人のいない場所での行動からモモへ届く。この順番が12話の一番いいところです。
ただし届いたのは、かばったという行動だけ。オカルンがかわいいと意識したことまでは、モモは知りません。逃げた理由と、かばった理由は、まだ別々にモモの手元にあります。
連載5周年の「ベスト&ワンダー!エピソード投票」でも、12話はラブコメ部門9位に入りました。紹介文は「恋を自覚するオカルン。そしてモモもオカルンの誠意を知って…?」です。
題名の「っぽい」も効いています。気付いたと言い切らないのは、オカルン本人がまだ友達だと言い張っているからでしょう。
10話の教室でのやり取りは、10話のネタバレ感想・考察で読み返せます。
噂を流したのは愛羅|タライから始まった勘違いと、ポケットの金の玉
モモの噂を流したのは、10話でモモにタライを落とされた愛羅でした。タライの瞬間にモモの超能力の手をはっきり見て、モモは悪い存在だと決めつけたのが始まりです。
- 10話:愛羅が友達とオカルンをからかい、モモが超能力でタライを落とす
- 愛羅はそのときモモの超能力の手を見て、モモを悪い存在だと考える
- モモを貶めるため、愛羅がでたらめな噂を流す
- 12話:噂を聞かされたオカルンが怒り、男子に詰め寄る
- オカルンがかばったことが、友達を通してモモに伝わる
並べると、10話はモモがオカルンを守り、12話はオカルンがモモを守る。その真ん中に、どちらも愛羅がいます。
オカルンを笑った報いで落ちたタライが、愛羅の中ではモモを敵とみなす理由に変わった。モモを貶めるはずの噂が、結果的にはオカルンの本気をモモへ届けています。
そしてラスト。愛羅がポケットから取り出したのは、前日に拾った金の玉でした。自分が美しいから天から授かったのだと受け取り、世界を救う使命を与えられたと信じ込んでいます。
前の晩、ババアは霊や妖怪に取られたかもと言っていた。実際に握っていたのは同じ学校の美少女で、本人は天からの授かり物扱い。妖怪より、よっぽど話が通じなさそう。
笑ってばかりもいられません。ババアの話では、タマには強い生命力が宿り、霊や妖怪を引き寄せます。それを、モモを悪と決めつけた人が握っている。
12話の終わりで金の玉の持ち主を知っているのは、読者だけです。オカルンもモモも、まだ愛羅が持っているとは知りません。拾ったいきさつも、12話ではまだ語られません。
12話は単行本2巻に入っています。10話のタライ、11話の招き猫、12話の噂と金の玉まで同じ巻で続けて読めるので、愛羅の勘違いがどこで生まれたのかを一気にたどれます。
タライを落とす手、噂に怒る顔、そしてポケットから出てくる金の玉。どれも一コマで空気が変わる場面なので、2巻で絵ごと確かめてほしいところです。
まとめ|12話は、オカルンの本気がモモに遠回りで届く回
『ダンダダン』12話は、タマ探しの回として始まり、オカルンがモモをかわいいと意識して逃げ出し、それでも噂からかばった本気だけはモモへ届く回でした。
タマは愛羅のポケット、ババアは校内をうろうろ、モモとは目も合わせられない。12話のオカルン、大事なものが一つも手元に戻ってこない。
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※本記事の情報は2026年10月27日時点で確認しています。放送・配信状況、料金、特典、キャンペーン、商品情報などは変更される場合があるため、最新情報は各公式サイト・販売ページをご確認ください。
