『ダンダダン』39話「邪視」で、38話の最後に現れたブリーフ姿の霊の正体が分かります。名前は邪視。その目の呪いがミミズの念波とぶつかり、モモとオカルンは正気に戻ります。
後半は、邪視の目を見てしまったジジが、その過去をのぞく展開へ。牢の中から村の子どもの遊びを見ていた少年と、縄をほどけなかった手の話です。
28話から「悪霊」と呼ばれ、ジジの眠りを奪ってきた相手。39話を読むと、その呼び名のほうが急に申し訳なくなってきます。
扉ページで巨大ミミズと向かい合うのが、宙に浮いたブリーフ一枚の霊。年明け一発目の絵面がこれです。
※原作漫画第39話までのネタバレを含みます。第40話以降の展開には触れません。39話には、人柱や、人が自ら命を絶つ場面の話が出てきます。
この記事でわかること
| 人物 | 38話までの状況 | 39話での関わり |
|---|---|---|
| ジジ | 一人だけ念波が効かず、モモとオカルンを縛って抱えて逃げた | 現れた霊に驚き、その目を見て過去をのぞく |
| 綾瀬桃(モモ) | 念波に操られ、手を縛られていた | 正気に戻り、オカルンに攻撃を任せる |
| オカルン | 念波に操られ、手を縛られていた | ジジに謝り、変身してミミズの首を落とす |
| ターボババア | 念波の仕組みを話し、モモをかばった | 霊の名前と、目の呪いの力を説明する |
| 邪視 | 28話からジジの家に出ていたブリーフ姿の霊 | 念波を打ち消し、過去をジジに見られる |
『ダンダダン』39話のあらすじ|念波が止まった地下から、邪視の過去まで
39話は、38話の最後でジジの前に霊が立った場面の、すぐ後から始まります。前半は地下の戦い、後半はまるごと邪視の過去です。
- ジジの前にブリーフ姿の霊が現れ、モモとオカルンが正気に戻る
- ターボババアが、霊の名は邪視で、その目の呪いとミミズの念波が打ち消し合っていると話す
- 動きの止まったミミズへ、変身したオカルンが一撃。首を落とすが、すぐに新しい頭が生える
- 邪視の目を見たジジに、邪視の過去が流れ込む。牢に閉じ込められた少年が、噴火の時に人柱にされる
- 後の時代の家で、両親を亡くした男の子を、鬼頭家が椅子に縛り、家ごと埋める
- 縄をほどこうとして手がすり抜けた霊の悲しみが、鬼頭家への怒りと恨みに変わる
直前の38話は、念波で自ら命を絶とうとする二人を、ジジが縛って抱えて逃げ続けた回でした。その必死の逃走は38話のネタバレ感想・考察で追えます。
第39話「邪視」は2022年1月4日に少年ジャンプ+で公開され、単行本では5巻に入っています。年末の38話で引いて、年明け一発目でこの回です。
アニメでは第2期の第14話「邪視」に入っています。38話の逃走から、この先の40話の展開までを一つの放送回で描きました。
ブリーフの霊の正体は「邪視」|目を見るなと叫ぶババアと、相殺された念波
扉ページのアオリは「禍々VS怨!」。巨大なミミズと、宙に浮くブリーフ姿の霊が向かい合います。ジジの第一声は「お前は…!!」。何度も見てきた顔です。
その直後、念波に操られていたモモが我に返ります。何か知んないけど正気に戻った!!と叫び、ジジに手かせを切ってと頼む。オカルンは「スイマセンでしたジジさん!!」。
| 比べる点 | 38話 | 39話 |
|---|---|---|
| 二人の手 | ジジが謝りながら縛る | モモが、ジジに切ってと頼む |
| 謝る人 | 縛るジジ | 縛られていたオカルン |
| 念波 | 二人を自ら死へ向かわせる | 邪視の呪いとぶつかり、効かなくなる |
38話は一話かけて謝りながら縛ったのに、39話の冒頭でもう「切って」。ジジ、縛る係の次はほどく係を頼まれてます。
説明役はまたターボババアです。まず「そいつの目を見るんじゃねぇ!!」と叫び、霊の名前を明かします。邪視。その邪眼は人を狂わせ、自ら命を絶たせる。
邪視は、作品の外にもある言葉です。世界大百科事典では、人や物に災いをもたらす超自然的な力をもつ目。地中海や中近東、南アジアで多く信じられてきたそうです。
見られると災いを受ける目。ババアが名前より先に「目を見るな」と叫んだのも、それなら納得です。
モモがすかさず、それってミミズの念波と同じじゃん、と返します。ババアの答えは、邪視の呪いとミミズの念波が、相殺し合っている。化け物同士で、毒をもって毒を制した形です。
念波が止まれば、こちらの番。モモの「オカルンやっちゃって!!」で、変身したオカルンが本気でミミズの首を落とします。
ところが、切った場所からすぐ新しい頭が生えてくる。念波が厄介なら、体のほうもしぶとい。
担当編集の林士平さんも配信当日、ジジの前に現れた“怨”を、敵なのか味方なのか、と告知しています。
邪視の過去|牢から遊ぶ子どもを見ていた少年と、35話の人柱伝説
見るなと言われた目を、ジジは見てしまいます。そこから流れ込んできたのは、邪視の過去でした。
そこにいたのは、牢のような場所に閉じ込められた一人の少年。外では村の子どもたちが遊び、踊っています。少年はそれを見ながら、いつか一緒に遊びたいと思っていた。
アニメ第14話では、この過去が音と色の付いた形で描かれました。MBS animation公式チャンネルのショートが「邪視の壮絶過去」として切り出しています。
その少年は、近くの火山が噴火した時、人柱として命を奪われます。一緒に遊ぶ日は、最後まで来ませんでした。
| 話数 | 人柱について分かったこと |
|---|---|
| 35話 | ツチノコ神社の神主が、火山の大蛇が腹をすかせると噴火するので子どもを差し出した、という伝説を「人間の過ち」として語る |
| 36話 | 鬼頭家のババアが、200年大蛇様に供物を捧げてきたこと、ジジの家がその祭壇だったことを語る |
| 39話 | 噴火の時に人柱にされた少年本人の記憶を、ジジが見る |
35話の神社では、昔話として聞いた人柱でした。35話のネタバレ感想・考察の神主の話と並べると、伝説の「子ども」に、顔と願いが付いてしまった。
牢の窓から遊びを見ていた子が、霊になってからも子どものそばにいる。最初に欲しかったものが、ずっと同じなんです。
応援コメント欄には、ネットの怪談「くねくね」を思い出した読者も。ネット都市伝説の論考によれば、白い姿でくねくね動き、正体を理解すると心を壊される怪異です。
踊る少年、見る者を狂わせる目、過去編に出てくる「くねくね動きよる」という言葉。作者が元ネタを語ったわけではないのに、つなげたくなる材料がそろいすぎています。
ほどけなかった縄|家ごと埋められた子どもと、38話でジジが縛った手
過去は、少年が死んで終わりではありません。次に霊の少年がいたのは、近代的な家の中。父と母と男の子が、食卓を囲んでいます。
ところが両親は、自ら命を絶ってしまう。残された男の子のもとへ鬼頭家がやってきて、その子を椅子に縛りつけ、家ごと埋めます。
霊になった少年は、泣きながら縄をほどこうとします。でも、幽霊の手は縄をすり抜けて、何もつかめない。
| 縛った人 | 縛った理由 | 結果 |
|---|---|---|
| 38話のジジ | 念波で自ら命を絶とうとする二人を止めるため | 二人を抱えて逃げ、39話で手かせを切ってと頼まれる |
| 過去の鬼頭家 | 大蛇様への供物にするため | 男の子は椅子ごと家に埋められる |
| 霊の少年 | 縛られた子を逃がしたい | 手がすり抜けて、ほどけない |
38話のジジは、生かすために縛りました。過去の鬼頭家は、埋めるために縛った。
縛る手はいくらでもあるのに、ほどける手だけがない。
そして、何もできなかった悲しみが、鬼頭家への怒りと恨みに変わる。39話はそこで終わります。告知にあった「猛る“怨”」の根っこが、ここで見えました。
思い出したいのは、28話で星子がモモに頼んだのが「悪霊退治」だったこと。28話のネタバレ感想・考察で聞いた呪いの家の悪霊は、縄一本ほどけずに泣いた子でした。
両親が自ら命を絶った昔の家族は、38話で見えたジジの両親の記憶とも重なります。しかも、地下にはあのミミズがいる。
36話のネタバレ感想・考察で知った「祭壇の家」は、同じことが何度も繰り返されてきた場所に見えてきます。
星子さん、退治を頼んだ悪霊、実は家でいちばん子どもを助けようとしてた側です。
応援コメント欄の39話|「パンツ男」への謝罪と、妖怪は味方説
39話の応援コメントは3,600件を超えます。いちばん多くの「いいジャン」を集めたのは、パンツ男の過去がつらすぎる、絶対に人を助けたい優しい人だ、という声でした。
| コメント | いいジャン |
|---|---|
| パンツ男の過去がつらすぎる。人を助けたい優しい人なのに | 6万1,000件超 |
| 妖怪が味方で、宇宙人が敵の傾向がある? | 4万8,000件超 |
| 縛られた子をほどこうとして、幽体だからすり抜けるのが切ない | 3万2,000件超 |
| 初登場の時「一番怖い」と言ってごめん | 2万5,000件超 |
| ダンダダンの幽霊は、みんな元は優しい人だった | 1万9,000件超 |
2位の「妖怪が味方、宇宙人が敵」は、25話のネタバレ感想・考察で扱ったオカルンの推理とつながります。妖怪がいるから宇宙人は地球を攻め落とせない、という説です。
オカルンの説は割と当たっているのでは、という書き込みにも7,000件超の支持。ターボババアは少女たち、アクさらは娘のため、と怪異の理由を並べた声もありました。
ジジの家へ向かう長い石段は、家を埋め続けた結果だったのか、という声も複数。32話のネタバレ感想・考察で上った温泉街の石段が、別のものに見えてきます。
評価の揺れを一行でまとめた読者もいます。最初は怖い、38話で味方、39話の冒頭でやっぱり敵、読み終わってやっぱり味方。
初登場で一番怖いと言われて、39話で一番謝られる。ブリーフ一枚の霊、一話のうちに二往復してます。
39話は単行本5巻に入っています。35話の伝説、36話の祭壇、38話の逃走と続けて読むと、ブリーフの霊がこわい顔のまま、見え方だけが変わっていく流れを一冊で追えます。
まとめ|39話は、ブリーフの霊が「悪霊」から一人の子どもに戻る回
『ダンダダン』39話「邪視」は、ブリーフ姿の霊の正体が邪視だと分かり、その目を見たジジが、人柱にされた少年と、縄をほどけなかった手の記憶を見る回でした。
ババアは目を見るなと叫んだけど、見なければ知らないままでした。28話から怖がってきた顔の奥に、遊びたかった子がいたこと。
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