『ダンダダン』45話「ポンプです」は、日光の下でモンゴリアンデスワームが倒れた後、火山が噴火する回です。
モモは倒したワームを持ち上げて温泉の噴泉につなぎ、その口からマグマへ放水を始めます。
鍵になったのは、大蛇伝説の一節「天昇る竜」。鬼頭家が大蛇様だと信じてきたその竜を、モモは別のものだと読み直しました。
しかも答えは、モモ自身が先に見ていた景色の中にありました。34話の温泉と35話の神社で拾っていた材料が、45話で一本につながります。
42話で家に火をつけ、44話で家ごと吹き飛ばし、45話では倒した相手の体までホースに。モモ、現場にあるものは全部使う。
※原作漫画第45話までのネタバレを含みます。第46話以降の展開には触れません。
この記事でわかること
| 人物 | 44話までの状況 | 45話での関わり |
|---|---|---|
| 綾瀬桃(モモ) | 放水でワームを地上へ追い出し、家ごと消防車で吹き飛ばした | 倒れたワームを確かめ、噴火を前に言い伝えを読み直す |
| 鬼頭家のババア | 鬼頭家最強の老女。36話でモモを圧倒し、その後ワームに呑まれていた | 吐き出されて生きていた。噴火をモモのせいだと責める |
| モンゴリアンデスワーム | 鬼頭家が大蛇様として祀ってきた巨大ミミズ。日の光が弱点 | 日光の下で倒れ、最後はホースとして使われる |
| オカルン・ジジ・ターボババア | オカルンとババアは粘液にはまってモモを呼び、ジジは気を失ったまま | 45話の時点では、地下の様子が分からないまま |
『ダンダダン』45話のあらすじ|家ごと吹き飛ばした後から、ミミズホースの放水まで
45話は、44話のラストで投げた消防車の続きから始まり、モモがマグマへ放水を始めたところで終わります。
- モモが投げた消防車で家ごと吹き飛ばされ、日光を浴びたワームが倒れる
- モモがワームを蹴って生死を確かめると、ワームが動いて口から鬼頭家の人たちを吐き出す
- 怒る鬼頭家のババアをあしらい、モモが地下の仲間を探そうとしたところで地震が起きる
- 火山が噴火し、町の人たちが避難を始める。ババアは大蛇様を倒したモモを責める
- 言い伝えの「天昇る竜」に引っかかったモモが、竜の正体は噴泉だと読み直す
- モモはワームを念力で持ち上げて走り、尻を噴泉にあてがって「元栓オッケー!」
- 噴泉の湯がワームの体を通り、口からマグマへ向けて噴き出す
地下の二人の呼び声に応え、モモがワームを日なたへ追い出すまでは44話のネタバレ感想・考察で追えます。
担当編集の林士平さんは配信直後、扉ページを添えて45話を告知しました。掲げたのは「地下から出てきた巨獣」と「消防車ぶん投げ」。
扉のアオリも「消防車ブン投げ!!」。44話のラストの一投が、45話では扉を飾っています。題の「ポンプです」の意味は、45話の終わりまで来るとはっきりします。
第45話「ポンプです」は2022年2月22日に少年ジャンプ+で公開され、単行本では41話から49話を収めた6巻に入っています。
アニメでは第2期第16話「やば過ぎじゃんよ」の序盤にあたります。16話では、持ち上げたワームをホースのように使う消火までが描かれます。
倒れたワームと吐き出された鬼頭家|「やれんのかコラ」と「生きてんじゃん」
ワームが倒れても、モモはすぐには喜びません。まず「倒した…?」と様子をうかがい、それから近づいて蹴り始めます。
蹴りながらの台詞が「おいコラ」「やれんのかコラ」。生死の確認が、ほぼ喧嘩の売り方です。
念波で人を死へ追い込んできた巨大UMAに、ヤンキーの因縁。動いた瞬間に「ギャー」と逃げるところまで含めて、モモです。
動いたワームが吐き出したのは、呑まれていた鬼頭家の人たち。生きていた鬼頭家のババアは、さっそく大蛇様を倒したモモに食ってかかります。
モモはまともに相手をせず、地下のオカルンたちを探しに行こうとします。命を狙ってきた一族より、仲間のほうが気がかりです。
応援コメント欄では、このときのモモの一言を「生きてんじゃん!良かったねー!」と書き写した声が1万4,000件を超える支持を集めました。続く言葉は「アンタは聖母か」。
一方で、2万8,000件を超えたのは「鬼頭家の皆さん生きてらっしゃったんですか」。モモが喜んだ生存を、読者は喜べていません。
「天昇る竜」は大蛇じゃない|34話の温泉と35話の言い伝えがつながる
45話でモモは、言い伝えの竜をワームではなく噴泉だと読み直します。日の光を嫌うワームが、天に昇るはずがないからです。
地震の後、ついに火山が噴火します。町に避難警告が出て住民が逃げていく中、鬼頭家のババアは、大蛇様を倒したからだとモモを責め立てます。
ババアが持ち出したのが、「天昇る竜は虹をかけ、山の怒りは村をのみ込む」という一節。鬼頭家にとって、天に昇って村を守るはずだったのが大蛇様でした。
モモが引っかかったのは、昇るという動き。ワームは日に当たれば干からびる。44話で、まさにそこを突いて倒したばかりです。
天に昇って虹をかける竜。モモの答えは、温泉で見た噴泉でした。勢いよく噴き上がる湯なら、空へ昇る竜にも見えるし、虹もかかる。
| 誰が語ったか | 伝説の読み方 |
|---|---|
| 35話の神主 | 大蛇に子どもを差し出してきた伝説を、人間の過ちだと語る |
| 鬼頭家(36話・45話) | 大蛇様に供物を捧げて噴火を抑えてきた。大蛇様を倒したから噴火した |
| 45話のモモ | 天に昇る竜は大蛇ではなく噴泉。日光を嫌うワームは昇れない |
竜の正体に気づいたモモが、動き出す前に思い出したのが35話の神主の言葉です。恐怖で考える力を奪われた人間は、人柱さえ信じてしまう。
神主が大蛇の伝説を人間の過ちと言い切った場面は、35話のネタバレ感想・考察で振り返れます。噴火に怯える町で、怯えずに考えたのがモモでした。
鬼頭家が200年信じてきた読み方に、モモは噴火の最中に別の読みをぶつけた。神主の話、ちゃんと聞いてた人がいた。
そして34話。露天風呂で男たちに囲まれたモモの前で、湯の出る蛇の石像が破裂して男を襲いました。
あの湯にも虹がかかっていた、と覚えていた読者がいます。露天風呂の騒ぎは34話のネタバレ感想・考察で追えます。
35話の応援コメント欄には、配信当日にこの一節を書き写し「何かあとで出てきそう」と残した人がいました。34話の湯と虹を思い出した人も。2か月半後、その勘が当たります。
露天風呂で男を襲った湯と、神社で聞いた一節。先に読んでおくと、噴火の最中にモモが両方を結ぶ場面の気持ちよさが違います。34話と35話は、どちらも5巻です。
「元栓オッケー!」の放水|消防車を投げた次は、ワームがホースになる
竜の正体に気づいたモモの次の手が、題の「ポンプです」。倒れたワームを念力で持ち上げ、そのまま走り出します。
行き先は噴泉。ワームの尻を湯の噴き出し口にあてがい、指差し確認で「元栓オッケー!」。
噴泉の湯がワームの体を通り、口からマグマへ向かって噴き出します。
噴火を前に、指差し確認だけ現場のプロ。そこだけ急に作業手順が丁寧なの、なんなんですか。
44話のモモは、消防車の放水を地面へ向けさせてワームを追い出しました。45話では、その消防車も家も吹き飛んだ後です。
| 比べる点 | 44話 | 45話 |
|---|---|---|
| 水の出どころ | 駆けつけた消防車 | 温泉の噴泉 |
| ホース | 消防士のホース | 倒したワームの体 |
| 水を向けた先 | 地面。ワームを地上へ追い出すため | マグマ。噴火から村を守るため |
| ワームの役 | 水に追われる相手 | 水を通す道具 |
水に追い出され、日光で倒れたワームが、最後はその水を運ぶ側に回される。44話で消防車を投げた人が、45話では自分でポンプ車をやっています。
ちなみに、溶岩に水をかけて食い止めようとした例は現実にもあります。1973年、アイスランドのヘイマエイ島で噴火が起きた時のことです。
溶岩が港の入口に迫ると、消防士たちがポンプと消防ホースで、海水を溶岩の縁へかけ続けました。
米国地質調査所の報告には、流れの先端の動きにある程度の効果があったと記されています。
現実の島には、ポンプとホースが次々に運び込まれました。モモはそれを、温泉とワーム1匹で済ませています。
応援コメント欄の45話|「放水開始は斜め上」と溶岩論争
45話の応援コメントは2,700件を超えます。最上位は「放水開始は斜め上の発想すぎ」で、4万4,000件を超える「いいジャン」を集めました。
| 場面 | 読者の受け止め |
|---|---|
| マグマへの放水 | 「放水開始は斜め上の発想すぎ」が4万4,000件超で最上位 |
| ワームのホース | 「ミミズをホース代わりは流石に草」が1万8,000件超。「きったねえホース」にも7,000件超 |
| 言い伝えの読み直し | 大蛇伝説に惑わされず言い伝えを推測できるのがかっこいい、という書き込みに260件超 |
| 「元栓オッケー!」 | 台詞をそのまま挙げて「最高すぎる」という書き込みに1万3,000件超 |
| 地下の三人 | ジジ、オカルン、ターボババアは大丈夫かと心配する書き込みに約2,000件 |
配信から17分後には、マグマに水をかけると水蒸気爆発が起きることがある、という注意喚起。こちらにも7,800件超の支持が集まりました。
続いて、噴火は止まらなくても溶岩を固めて流れは変えられる、という書き込みに3,800件超。アイスランドでも放水した、という例まで出てきます。
ミミズのホースに草を生やしていた同じ欄で、火山学の講義が始まる。45話のコメント欄、温度差が噴火級。
放水を浴びたマグマがどうなるのか、地下の三人は無事なのか。45話は、どちらの答えも出さずに終わります。
44話の消防車から45話のワームのホースまで続けて読むと、モモの水の使い方が一段ずつ大きくなるのを追えます。45話は単行本6巻に入っています。
まとめ|45話は、大蛇伝説を読み直して噴火に放水を向ける回
『ダンダダン』45話「ポンプです」は、倒したワームから鬼頭家が吐き出され、噴火を前にモモが言い伝えの竜を噴泉と読み直し、ワームのホースで放水を始める回でした。
鬼頭家が200年拝んできた大蛇様、45話の最後の仕事はホース。言い伝えより、モモの使い道のほうがずっと具体的でした。
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