『ダンダダン』アニメでターボババアを演じているのは、田中真弓さんです。第1期・第2期とも同じで、招き猫に入ってからの声も田中さんが担当しています。
発表は2023年12月16日。公式サイトのキャストコメントで、意気込みの一言目が「私も欲深い老人なので」でした。
オーディションの話が来た時点で、「これは、演りたいっ!!」と思ったそうです。
役の紹介かと思ったら、本人の自己紹介。意気込みの一言目から、もうババアと同じ側にいる。
収録では「田中さんだってことはバレないように」と言われ、声を低く低く作った。その結果を本人は、「最初からバレバレでしたね」と振り返っています。
※この記事はアニメ第2期(第24話)までと、原作漫画6巻までの内容に触れます。
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ターボババアの声優は田中真弓|発表日と、舞台・英語版の声
ターボババアの声は、アニメ第1期から田中真弓さんです。2023年12月16日のジャンプフェスタ2024で、モモ、オカルン、セルポ星人の声と一緒に発表されました。
同じ日に公開されたティザーPVで、4人の声が初めてそろいます。主役2人と並んで最初の発表に入ったのは、妖怪と宇宙人。ほかの役の声はアニメ声優一覧で。
| 版 | ターボババアの声 | 補足 |
|---|---|---|
| アニメ第1期(2024年10月~) | 田中真弓 | 第1話から登場 |
| アニメ第2期(2025年7月~) | 田中真弓 | 招き猫の姿で出演 |
| 舞台「ダンダダン」~Occultic Stage~(2026年8~9月) | 田中真弓 | 声だけの出演 |
| 英語吹替版 | バーバラ・グッドソン | 2024年8月に発表 |
2026年夏の舞台版では、ターボババアはアニメと同じ田中さんが声で出演しました。モモやオカルンは舞台の役者が演じるなか、ババアの声はアニメのままです。
英語版のバーバラ・グッドソンさんは、『パワーレンジャー』の悪の女帝リタ・レパルサの声で知られる人です。
日本ではルフィの声、英語圏ではリタの声。ババアの配役、どの国でも大物を引き当てています。
ターボババアはどんな妖怪?トンネルにいた「近代妖怪」
ターボババアは、オカルンが心霊スポットのトンネルで出会う妖怪です。かけっこで負けたら呪われるという相手に追われ、オカルンは金の玉(タマ)まで奪われます。
アニメ公式の紹介は、「神出鬼没で、全国各地で暴れ回っていた近代妖怪」。今は力をオカルンの中に残し、意識だけが招き猫に入っています。
元になったのは、高速道路やトンネルを猛スピードで走る老婆の都市伝説。原作者の龍幸伸さんが子どもの頃は、「100キロババア」と呼ばれていたそうです。
ターボババアを選んだ理由を聞かれた龍さんの答えは、「音の響きが好き」。それがいまでは「ターボババア」に進化していて、「ターボとババアって真逆じゃん!」と笑っています。
その真逆の名前に声を当てる田中さんは、最初に「男と思われるくらいに低く」と注文されます。
田中真弓はターボババアをどう演じた?「これは私」とバレバレの低い声
田中さんの役作りは、本人の言葉でいえば「これは私だ」と思って台詞を言うこと。特に気をつけていることはない、とまで言い切っています。
理由も清々しいんです。花江夏樹さんとの対談で、「ターボババアは下品で(笑)、私なのよ、本当に」。
- オーディション:渡された台詞は、第1話でオカルンに浴びせる、ここには書きにくい下品な一言
- 引き受けた理由:同世代の女優に「この人にこんな台詞を言わせてはいけない」「私がやらないと、誰かがやっちゃうんでしょ?」
- 発表時のコメント:「私も欲深い老人なので」「これは、演りたいっ!!」
- 最初のティザーPV(2023年11月公開)の収録:音響監督の木村絵理子さんから「田中さんだってことはバレないように」
- 声の注文:低く低く、男と思われるくらいに低く
- 本人の総括:「最初からバレバレでしたね」
同世代の女優さんを守るために、下品な台詞を自分が引き受ける。動機だけ聞くと、ものすごく立派な人なんですよ。
バレた理由は、たぶん単純です。ルフィの声を20年以上聞いてきた耳は、低くしたくらいではごまかせません。
花江さんも、田中さんに決まったと知って「もうぴったり」。ただ、ババア状態の田中さんの声は「あんまり聞いたことがなかった」そうです。
そこへ田中さんが返したのが、「そうでしょう、少年役ばっかりだもん」。ずっと少年を演じてきた人の、聞いたことのない低音。隣で掛け合う花江さんまで、新鮮だったわけです。
花江さんいわく、ターボババアがしゃべると「一気にそっちの空気に持っていっちゃう」。周りがどれだけわちゃわちゃしていても、です。
もう一つ挙げたのが、田中さんの「芯にある優しさ」が声ににじむこと。口の悪さで押し切る妖怪の声に、ちゃんとそれが乗っている。
招き猫になると声が高い?声優が変わったように聞こえる理由
声優は変わっていません。招き猫に入ってからも田中真弓さんです。ただ、声の高さは田中さん自身が変えています。
若山詩音さんとの公式インタビューによると、招き猫になってからは体が小さくなったので、声も高くて大丈夫になったそう。本人いわく「楽といえば楽」。
最初の注文は「男と思われるくらいに低く」でした。小さな招き猫になって、その縛りがようやく外れたわけです。
| 場面 | 主な話数 | 声の作り |
|---|---|---|
| トンネルにいたババアの姿 | 第1~4話 | 低く低く、男と思われるくらいの低さ |
| オカルンとババアが混ざる場面 | 第3話など | オカルンの声に、田中さんの声も「ちょっと混ぜてくれている」 |
| 招き猫の姿 | 第5話から | 体が小さくなったので、高めでも大丈夫に |
| ババアの力で変身したオカルン | 変身する場面 | 声は花江夏樹さん |
「声が変わった?」と感じやすいのは、ババアとオカルンの声が行き来する場面でしょう。田中さんも、第1期で二人が混ざるシーンは演じていてうれしかったと話しています。
一方、変身後の低いオカルンは花江さんの声です。ふだんの声との作り分けは、オカルン役・花江夏樹さんの記事で詳しく追っています。
女性の役という意識も、田中さんにはしっかりあります。理由は「ババアであって、ジジイじゃないからね(笑)」。男と思われるほど低くしても、そこは譲らない。
招き猫に入る第5話は、ジャンプフェスタ2025のステージで田中さんが選んだ場面でもあります。お気に入りに挙げたのが、「招き猫に入れられてしまったシーン」。
封印されて招き猫サイズになった瞬間が、演じた本人の推し。負けた側の役者が、負けた場面をいちばん面白がっている。
花江さんも「猫ちゃんのババアはやっぱり可愛くて」と話していました。
ババアが招き猫に入った経緯や公式での呼び名、40件を超える招き猫グッズは招き猫の正体とグッズの記事で。
ハリセンで追い出されたババアが招き猫に移されるのは、原作の11話。2巻では、小さくなっても口の減らないババアが、さっそくタマを盾に交渉を始めます。
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ターボババアの声が聞けるのはアニメ何話?本人と共演者が選んだ名場面
ターボババアの見せ場が集まるのは、第1期の第1~6話と、第2期の第13~15話・第20話です。本人と花江さんが選んだ場面も、この中に入っています。
| 話数 | ターボババアの見せ場 | 聞きどころ |
|---|---|---|
| 第1話「それって恋のはじまりじゃんよ」 | トンネルでオカルンと出会い、かけっこで呪う | オーディションでも読んだ、書きにくい第一声 |
| 第3話「ババアとババアが激突じゃんか」 | 星子と激突。足の勝負で決着をつけることに | オカルンの体に入ったババアの声 |
| 第4話「ターボババアをぶっ飛ばそう」 | トンネルで鬼ごっこ。カニの地縛霊も迫る | 花江さんが選んだ「ババアとの追いかけっこ」 |
| 第5話「タマはどこじゃんよ」 | 勝負のあと、意識が招き猫へ | 田中さんが選んだ「招き猫に入れられてしまったシーン」 |
| 第6話「ヤベー女がきた」 | モモ、オカルンと消えた金の玉を探す | 高くなった招き猫の声 |
| 第13話「大蛇伝説ってこれじゃんよ」 | モモのリュックに潜り込み、ジジの家に「ありゃダメだな」 | 旅についてきた招き猫の毒舌 |
| 第14話「邪視」 | 邪視に情けをかけるジジを止める | 田中さんが推す「邪視に騙されるなよ」 |
| 第15話「ゆるさねえぜ」 | 地下でオカルンと一緒に立ち往生 | 「押すなよ」型のベタなギャグ |
| 第20話「がんばれオカルン」 | 音楽室の修行で、オカルンに助言 | 田中さんがオススメする音楽室の回 |
第1話の第一声は、田中さんがオーディションで読んだ種類の台詞です。原作1話のトンネルでも、ババアは最初の一言から容赦がありません。
第4話で花江さんが選んだのは、ババアとの追いかけっこ。10分数えてから追うはずのババアが、ろくに数えずにモモを捕まえる原作5話の鬼ごっこです。
田中真弓が推す第2期の3場面|騙されるな、コケるな、音楽室
第2期の見どころを聞かれた田中さんが挙げたのは、ジジに「邪視に騙されるなよ」と言う場面でした。添えた一言が、「ターボババアあんな姿だけど、すごいのよ」。
人を呪ってきた怪異が、怪異に同情するなと止める。原作40話で読むと、この忠告がジジに届かないのがつらい。
田中さんは、第2期で「“押すなよ、押すなよ”的なベタなギャグ」ができたのもうれしかったそうです。公式ショートの題を見る限り、たぶんこれです。
芸人なら「押すなよ」、ババアなら「コケるなよ」。言われたオカルンの未来は、どちらでも同じです。
音楽室の回は、第20話「がんばれオカルン」。作曲家たちの音符爆弾をよけられないオカルンに、ババアはリズム感で体を動かしてみろと助言します。
田中さんいわく、ターボババアは「結構イタイ目に合ってるんだけど、ちゃんとモモやオカルンを諭してくれる」。招き猫の体で、師匠の仕事までしています。
地下の粘液の中で「コケるなよ」が始まるのは、原作の44話です。6巻には、地上に残ったモモが消防車で家ごとワームを吹き飛ばす大技まで入っています。
ルフィやクリリンと同じ声|少年役の田中真弓が「ババア」で助演声優賞
田中真弓さんは、『ONE PIECE』のモンキー・D・ルフィや『ドラゴンボール』のクリリンで知られる声優です。青二プロダクション所属で、東京都出身。
| 作品 | 田中さんの役 | 役の立場 |
|---|---|---|
| 『ONE PIECE』 | モンキー・D・ルフィ | 主人公の少年 |
| 『ドラゴンボール』 | クリリン | 悟空の親友 |
| 『忍たま乱太郎』 | きり丸 | 忍術学園の生徒 |
| 『天空の城ラピュタ』 | パズー | 主人公の少年 |
| 『結界師』 | 雪村時子 | ヒロインの祖母 |
| 『ゲゲゲの鬼太郎』(第6期) | 砂かけばばあ | 老婆の姿の妖怪 |
| 『ダンダダン』 | ターボババア | 近代妖怪 |
本人も「少年役ばかりで終わってしまうかと思っていた」と話す人です。そこへ来たターボババアを、本人は「いい役をもらえた」と喜んでいます。
ただ、おばあさんの妖怪はこれが初めてではありません。2018年からの『ゲゲゲの鬼太郎』第6期では、砂かけばばあを演じています。
しかも『結界師』では、結界で戦う雪村家の婆ちゃん役。『ダンダダン』では、結界術の星子と激突する側です。婆ちゃん同士の戦いを、両方の陣営で経験しています。
第20回声優アワード助演声優賞|受賞のあいさつは「名実ともにババア」
2026年3月15日、田中さんは第20回声優アワードの助演声優賞を受賞しました。評価されたのは、『ダンダダン』のターボババア役と、劇場版『忍たま乱太郎』のきり丸役です。
あいさつの第一声が、「名実ともに『ババア』となりまして」。続けて、同じ助演声優賞の川田紳司さんに「黙れババア」と言ってくれ、と頼んだ話を始めます。
断られて返したのが、「役名よ。私のことを『ババア』と言えと言ったわけじゃないのよ!」。役名だからセーフ、という理屈がもう完全にターボババアです。
締めは「あと10年ぐらいは頑張ります」。受賞後の取材では、少年役だけでなく、目立つ脇役のような役もやってみたかったと明かしています。
目立つ脇役がやりたかった人に、全国で暴れ回っていた近代妖怪。目立ち方の規模が、だいぶ大きいです。
2026年11月1日の大河ドラマでも「老女」|放送直後に「ターボババアか」
最新の話題は、2026年11月1日の大河ドラマ『豊臣兄弟!』第42回「北野大茶湯」。事前の告知なしで、田中さんが秀吉の茶を飲む老女として登場しました。
大河ドラマはこれが初出演。登場は約1分で、立ち去り際の台詞は「寿命が延びたわ」でした。
放送後のXでは「ルフィやんけ!」が飛び交う一方で、「老女 田中真弓」の表示に「ターボババアかな?」と反応する人もいました。
トンネルで若者を呪うババアから、秀吉の茶で寿命が延びる老女へ。同じお年寄りでも、機嫌のよさがまるで違います。
次にターボババアの声が聞けるのはいつ?JF2027と2027年の第3期
いちばん近いのは、2026年12月20日(日)のジャンプフェスタ2027です。ジャンプスーパーステージの『ダンダダン』に、田中さんがターボババア役で出演します。
- 日時:2026年12月20日(日)13時10分~13時40分
- 出演:若山詩音さん、花江夏樹さん、水樹奈々さん、田中真弓さん
- そのほか:シークレットゲストの登壇も予告
同じステージには、星子役の水樹奈々さんも。第3話で激突したババアとババアが、そろって観客の前に出ます。収録のアドリブ合戦は星子役・水樹奈々さんの記事で。
アニメは2027年放送の第3期へ続きます。ティザービジュアルには、何かに驚いたように目を大きく見開くオカルンとターボババアが描かれました。
人を驚かせてきたババアが、驚く側に回っている。第3期、何が来るんですか。
2026年11月2日時点で、公式サイトのキャスト表は第1期・第2期のまま。第3期のキャストは、まだ改めて発表されていません。
ババアより先に驚いておきたいなら、第2期の続きは原作9巻の72話「だれか翻訳してくれ」から。怪獣の着ぐるみから出てきた少女の話は、ここで動き出します。
待つ間に素の声を聞けるのが、公式ポッドキャスト「ダンダ談話室」。田中さんは2024年11月29日の第9回と、12月6日の第10回にゲスト出演しています。
2025年9月12日の番外編では、田中さんがMCです。迎えたゲストは、鬼頭ナキ役の磯辺万沙子さん。
MCがターボババアで、ゲストが鬼頭家のババア。番組名を「ババア談話室」に変えても、誰も文句は言わない気がします。
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まとめ|ターボババアは、田中真弓が「これは私」と引き受けた役
『ダンダダン』アニメのターボババア役は田中真弓さん。低く作ったババアの声も、高めの招き猫の声も、同じ田中さんです。
下品な台詞を「私がやらないと」と引き受け、低い声で正体を隠そうとして、すぐにバレる。そのバレた声のまま、助演声優賞まで走り切りました。
「欲深い老人」を名乗って始まった役が、受賞のあいさつでは「名実ともにババア」。自己紹介、ちゃんと回収してます。
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