『ダンダダン』71話「ロボットも怪獣もこりごりだ」は、倒した怪獣が着ぐるみで、中から出てきた少女がオカルンにキスする回です。それを、家から出てきたモモが見てしまいます。
前半は戦いの後始末。大仏ロボは家へ戻り、金太は涙を流し、縮んだ怪獣はオカルンとジジが神社まで担いで運びます。
いちばん可笑しいのは、家の中で泣いて喜んだ金太が、外へ出たとたん「オレのおかげでな」と格好をつけるところ。とどめを刺したのはモモなのに。
戦いの後始末のつもりで怪獣を開けたら、中から次の騒ぎが出てきた。71話、片づけの途中がいちばんの事件です。
※原作漫画第71話までのネタバレを含みます。アニメ第2期最終話(第24話)との違いにも触れます。第72話以降の展開には触れません。
この記事でわかること
| 人物 | 71話でいる場所 | 71話での関わり |
|---|---|---|
| モモ | 大仏ロボ→元の家 | ロボを家へ戻し、酔いでへばった後、外でキスを目撃する |
| アイラ | 大仏ロボ→元の家 | 同じく酔って、家の中で動けなくなる |
| 坂田金太 | 大仏ロボ→神社の境内 | ロボに乗れて涙。外では格好をつけ、仲間入りを申し出る |
| オカルン | 地上→神社の境内 | 縮んだ怪獣を運び、ファスナーを見つけて開ける |
| ジジ | 地上→神社の境内 | 70話の邪視からジジの姿に戻り、怪獣を一緒に運ぶ |
『ダンダダン』71話のあらすじ|怪獣が縮んでから、着ぐるみの少女のキスまで
71話は、70話のパワーボムで倒れた怪獣が縮むところから始まり、着ぐるみから出てきた少女がオカルンにキスする場面で終わります。
- 倒れた怪獣が光に包まれて縮み、人の大きさになる
- 人の消えた空間が解け、壊れていない昼間の街に大仏ロボが現れる。街の人は大騒ぎ
- モモが金太に教わって「元の家」をイメージ。ロボは空を飛んで帰り、神社の鳥居の横で家に戻る
- 座卓を囲んだ3人は吐き気でダウン。金太だけは涙を流して喜ぶ
- オカルンとジジが、縮んだ怪獣を担いで神社の境内へ運び込む
- 外に出てきた金太にオカルンが金の玉の事情を話し、金太は頼まれてもいないのに力を貸すと言い出す
- 怪獣の口の中に「人の一部」。オカルンが調べると、口元にファスナーがある
- ファスナーを開けると、着ぐるみの中に白いスーツの少女。少女が目を覚ます
- 家から様子を見に出たモモの前で、少女がオカルンにキス。見ていた全員が固まって終わる
70話の終わりは、モモがロボの腕で怪獣を持ち上げての「パワーボムだろがいい!!」。その一撃の決着は70話のネタバレ感想・考察で追っています。
第71話「ロボットも怪獣もこりごりだ」は、2022年8月30日に少年ジャンプ+で公開。19ページで、単行本9巻に入っています。
配信の0時には、担当編集の林士平さんが「都市壊滅」「怪力炸裂」と告知しました。添えられたのは、扉と怪獣が縮むページです。
アニメでは、第2期最終話の第24話「激突!宇宙怪獣対巨大ロボ!」がこの71話までを描きました。ただし結末は少し違います。
ロボを降りた金太|泣いて「ロボットに乗ったよ!!」、外では「オレのおかげでな」
ロボを降りた金太は、家の中では涙を流して夢がかなったことを喜び、オカルンたちの前では何でもなかった顔で手柄を語ります。
その前に、帰り道でひと騒ぎあります。人の消えた空間が解けて、ロボは昼間の街のど真ん中へ。街の人は「いきなり出てきたぞ!!」「ロボットじゃん!!」。
66話で急に人が消えた、あの空間(虚空)です。夜の瓦礫の街から、壊れていない昼のビル街へ。街が無事だったことが、コマが替わるだけで分かります。
慌てたモモの「どーやって元に戻すの!?」に、金太は「イメージだ!! 元の家のイメージ!!」。家に戻す操作をしたのはモモで、金太は教えただけです。
ロボは飛行形態で空を飛び、神社の鳥居の横で崩れながら家に戻ります。気がつけば3人は、和室の座卓を囲んで座っていました。
モモの「戻った…!!」の直後、3人そろって吐き気。アイラは部屋を飛び出し、モモはうずくまります。その横で金太だけが、涙を流して「オレ… ロボットに乗ったよ!!」。
吐きそうな女子2人の隣で、一人だけ感涙。同じロボに乗っていたのに、こみ上げてくるものが違います。
ところが、外に出てきた金太は別人です。境内に着いたオカルンとジジへ「遅かったなザコども まったく使えないヤツらだ」。
オカルンの「よくいきなり動かせましたね!」にも「よせよ 簡単な事だったさ オレには特にな」。綾瀬さんたちは無事かと聞かれると、「無事だ オレのおかげでな」。
| 場面 | 金太の言葉 | その時の実際 |
|---|---|---|
| 69話の操縦席 | 巨大ロボットに乗るのが夢だった | イメージで動かし方に気づき、怪獣を押し返す |
| 70話の終盤 | 後はまかせろ | モモに「絶対動かすな」と止められ、とどめはモモ |
| 71話・家の中 | 「オレ… ロボットに乗ったよ!!」 | 涙を流して喜ぶ |
| 71話・境内 | 「無事だ オレのおかげでな」 | 家の中ではモモとアイラが酔いでへばっている |
69話で「巨大ロボットに乗るのが夢だった」と語った金太。その夢がかなった一言を、オカルンたちの前では一度も口にしません。
作者の龍幸伸さんは金太を「一番面白いキャラクター」と呼び、47NEWSのインタビューで「表では格好をつけているって、自分だってそうですから」と話しています。
71話を語った言葉ではありません。でも、家の中の涙と境内の「簡単な事だったさ」は、この言葉をそのまま絵にしたような二枚重ねです。
「オレのおかげ」の内訳、怪獣を止めたのがモモの手とアイラの髪で、パワーボムもモモ。金太の担当は、前半の技名と、二人を酔わせた操縦でした。
大仏ロボの誕生と夢の独白は68話と69話のネタバレ感想・考察で書いています。
金の玉と「力貸してやる」|「世界の命運」にしたがる金太と、「いや いいです」
金の玉の事情を聞いた金太は、勝手に地球を守る話へ広げ、頼まれてもいないのに力を貸すと言い出します。オカルンの返事は即答の「いや いいです」でした。
金太の質問からして大きい。「キミ達はいわゆる怪獣から この地球(ほし)を守るために戦っていたのかい」。
オカルンの答えは正直です。5センチくらいの金の玉を探していて、それを宇宙人や幽霊が狙っている。取り戻さないといけない、と。
金太は目を見開いて「世界の命運がかかってる的なヤツか!?」。オカルン、「いや そんな大層なモノじゃないっス」。
そもそも探しているのは、オカルン自身の体の一部です。大層かどうかで言えば、本人にとってだけは大層なんですが。
それでも金太は止まりません。「わかった いいだろう!!」「そこまで言うなら このオレの力 貸してやる!!」。
誰も「そこまで」言ってない。返ってきた「いや いいです」の速さに、オカルンの本気が出ています。
ジジも「金ちゃん マジで大変だから やめときな」と止めます。すると金太は、矛先をジジへ。
「オレは忘れてねぇからな」「お前は全然信用できねぇ」「こんな二重人格のヤツを仲間にしたら 地球(ほし)は守れねぇぞ」。
何を忘れていないのか、71話では言いません。思い当たるのは67話。金太がジジに汗を飛ばして邪視を呼び出し、出てきた邪視は金太を置いて行ってしまいました。
そうだとすれば、邪視を出したのは金太自身です。応援コメント欄にも、邪視が出てきたのはお前のせいだとツッコむ書き込みがありました。
言われたジジは怒るどころか「金ちゃん正解!」。自分もあまり関わるなと言われている、と笑って「なか〜ま!」です。
信用できないと名指しされて、仲間認定で返す。ジジの懐、金太の嫌味より一回り大きい。
汗で邪視が出てきた場面は67話のネタバレ感想・考察で書いています。67話は単行本8巻。金太の「忘れてねぇ」の元になった一件を、そのコマで確かめられます。
怪獣の正体|口の中の「人の一部」と、ファスナーの中から出てきた少女
縮んだ怪獣は着ぐるみでした。口の中に人が見え、口元のファスナーを開けると、中に白いスーツの少女が入っていました。
運び込んだ直後、ジジらしき声が「オカルンこいつ何!?」と聞きます。オカルンの答えは「わかりませんが UMAとしか言えませんね」。
続けて「昔はUMAを怪獣と呼んでましたから」。こんな時でも用語の歴史から入るのが、オカルンです。
UMAは、1976年の本で初めて使われた和製英語です。ネッシーにも「ネス湖の怪獣」という呼び名があります。
口元をのぞいたオカルンが「うわああ!!」。「口の中に」「人の一部が見えます!!」。金太は「まさか… 誰か人を食ってるって事か…!?」と青ざめます。
金太の指示は「イケメン お前調べろ!!」。ジジは「オレ グロいのムリだから!!」と拒否し、金太は「何のためにイケメンなんだ 貴様は!!」。
イケメンの使い道、少なくとも怪獣の口をのぞく係ではないと思います。
名乗り出たのはオカルン。理由は「金の玉はジブンのなので!」。団地では、透明な怪獣と一緒に金の玉が浮いていました。中にあるかも、と考えたのでしょう。
ところが口元を探った手に、ファスナーの引き手が当たります。「あれ?」「これって…」。開けると、怪獣の頭から前がぱっくり開き、中に少女が横たわっていました。
首元に黒い部品のついた白いボディスーツ。目を閉じていた少女は顔をしかめ、目を開けます。その瞳には、星の形が光っていました。
「怪獣」とUMAに分類した数ページ後に、中身は人の形をした少女。オカルンの分類、一瞬で外れました。
応援コメント欄には「特撮ネタ回だったのに背中にファスナーを想像できなかった自分がくやしい」という書き込みも。はてなブックマークには「ジッパーは後ろじゃなくて前なのね」。
読者スレには「着ぐるみだから酔った理由も納得だ」の声も。70話でモモに振り回された怪獣は、確かに「オエ」となっていました。中に人が入っていたなら、酔いもします。
アニメ公式Xも、第24話のこの場面を「“宇宙怪獣”にファスナーが!? 中からは……」という題で切り出しています。
透明になったり巨大化したりした怪獣の戦いは、65話と66話のネタバレ感想・考察で振り返れます。
ラストのキス|「二度と乗らねぇぞ」のモモが見た光景と、アニメ第2期最終話との違い
目を覚ました少女は、ひざまずいたオカルンにキスします。それを、家から様子を見に出たモモが目撃して71話は終わります。原作に台詞はなく、驚き顔が並ぶだけです。
その少し前、家の中のモモは畳に倒れていました。バケツのそばで「オェ…」、そして「ロボットなんか… 二度と乗らねぇぞ…!!」。
題の「ロボットも怪獣もこりごりだ」、ロボットのほうはこの一言で回収。怪獣のほうは、この後モモが見るもので回収されます。
オカルンたちが戻ってきた気配に、モモは縁側から身を乗り出して「あ〜〜〜 オカル〜ン 大丈夫〜!?」。次のコマで、その顔が固まります。
めくった1ページは、まるごとキス。頭に2本の触角が出た少女が、オカルンの胸元に手を当てています。触角が描かれるのは、このキスのページが初めてです。
最後のページは、両手で輪を作って目に当てるジジ、指さして赤くなる金太、固まったオカルン、赤い顔で口を開けたモモ、そして無表情の少女。
「大丈夫〜!?」と心配して出てきたら、オカルンは大丈夫どころじゃなかった。モモの吐き気、たぶん一瞬で引っ込みました。
アニメでは、第2期最終話の第24話がこの71話までを描き、キスで幕を閉じました。ただ、原作とアニメでは結末の一コマが違います。
| 比べる点 | 連載の71話 | アニメ第24話 |
|---|---|---|
| ジジが邪視から戻る理由 | 描かれない(単行本9巻のおまけ漫画で、肉まんを使った裏側が描かれる) | おまけ漫画の肉まんの場面が入る |
| ロボの帰り方 | 飛行形態で飛び、鳥居の横で家に戻る | UFOのような形で帰る |
| キスを見たモモ | 驚き顔のコマで終わる | ナノスキンを握りつぶし、家が爆発して終わる |
家の爆発は、原作の71話にも、続く72話の冒頭にもありません。アニメ第1話のラストをなぞった演出だと、放送後に記事や視聴者が指摘しています。
アニメの振り返り記事には、肉まんの場面を原作にない場面として紹介したものもあります。ですが連載版にないだけで、単行本9巻のおまけ漫画には入っています。
原作のモモは固まるだけ、アニメのモモは家ごと吹き飛ばす。ロボから戻ったばかりなのに、こりごりなのはむしろ家のほうです。
なぜキスしたのか、71話の少女は一言も話しません。コメント欄では、すり込みでは、言葉を覚えるためでは、と読者の予想が並びました。続きは72話からです。
71話の読者の反応|いいジャンが集まった「ゴ〇ラから綾〇」とラブコメへの帰還
71話の応援コメントは3,900件を超えます。いいジャンの多い順に並べると、上位は着ぐるみの少女と、急にラブコメへ戻った展開への驚きでした。
| 書き込み | いいジャン |
|---|---|
| 「ゴ〇ラから綾〇がでてきた.........」 | 52,163 |
| 「【朗報】レギュラー入りするのはオタクではなく美少女の模様」 | 43,509 |
| 「オカルンだけは俺らの味方だと思ってたのに、、」「やっぱりジャンプの主人公なんだなお前は」 | 33,364 |
| 「この漫画読んでて1回も先の展開予想出来たことない」 | 27,782 |
| 「ヒロイン多すぎいいぃ!!!」 | 20,796 |
1位は、怪獣の中から出てきた少女を、白いスーツの印象ごと『エヴァンゲリオン』の綾波レイに重ねた書き込み。同じ連想の書き込みは50件を超えます。
2位は、金太の仲間入りを見越した冗談。オタクのレギュラー入りかと思ったら、来たのは美少女だった、という驚きです。
6位には、金太とオカルンの会話を「世界の命運がかかってる的な!?!?」「いいえ、タマキンです」とまとめた書き込み。あの温度差は、読者にもちゃんと届いていました。
金太への評価は割れます。上がった株を下げているのが面白い、という声に4,800件を超えるいいジャン。一方で、ジジとの掛け合いで好感度が上がったという声もありました。
はてなブックマークには「坂田とジジがコンビになってて笑ったw」。境内の二人の掛け合いは、ここでも拾われています。
71話は単行本9巻に収録。9巻は68話の大仏ロボの誕生から始まり、パワーボム、家への帰還、着ぐるみの少女まで、アニメ第23・24話の場面が入っています。
第2期の続きは原作9巻の72話「だれか翻訳してくれ」から。キスの直後から話が始まるので、9巻をそのまま読み進めれば、固まったモモの次の行動まで追えます。
まとめ|71話は、ロボも怪獣も片づいたと思ったら、着ぐるみから少女が出てくる回
『ダンダダン』71話「ロボットも怪獣もこりごりだ」は、ロボが家へ戻り、縮んだ怪獣の着ぐるみから出てきた少女がオカルンにキスして、モモが目撃する回でした。
「金の玉はジブンのなので!」と怪獣の口をのぞいたオカルン。出てきたのは玉ではなく、自分に向かってくる唇でした。
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